ハンマープライス
はいどうも、毎日更新始まるよ!
今日は普通に21時でしたw
今回はオークションの話。
マリアの装備はいくらになるのか?
詳しくは本編で(∩´。•ω•)⊃ドゾー
第四十六話「ハンマープライス」をどうぞご覧アレ。
3日経ちオークションの日になる。
今日はオークションなので朝早くシグニット工房にマリア達は来ていた。
「おっ、みんな来たかってお前ら服装が……」
「えっ?なんか変ですか?」
「オークションには基本女はドレスで男はスーツで行くんだよ」
「しょうがないわよシグニット。マリアちゃん達はオークションは初めてなんだから、私達だって初めての時は苦労したでしょ?」
「シグニット師匠達も初めての時にドレスを来て行ったんですか?」
「そんな事知らなかったから普通の格好で行っちゃって、しょうがないと言われてその場でオークションに連れて行ってくれた商会の商品を着せてもらってなんとかなったわ」
「そうですか……俺はドレスは一杯持ってますがシス姉とイリアは無いよな?」
「私はドレスなんて持ってないわよ?」
「イリアもドレスは持ってないの!」
「マリア?一応俺もスーツは持ってないからな?」
「はぁ、しゃあないか……今から速攻で作る!ちょっとみんな来い!」
マリアはそう言うと皆を自分の部屋へと連れて行く。
ただ、エミリアだけは空いてる客室に連れてった。
そして、早速シスタリアとイリアの採寸をする。
「よし、採寸は終わったからドレスを今から作るけど色はどうする?」
「マリアに任せるわ」
「イリアも任せるの!」
「わかった。ちょっと待っててくれ」
そう言うと直ぐに生地だして魔法で作り上げる。
直ぐさま2つのドレスを作り2人に着せる。
「凄いわね。ぴったりだわ」
「イリアもピッタリなの!」
「2人共綺麗だぞ!」
「マリアは着ないの?」
「そうだな」
マリアはそう言うと適当なドレスを出して着替える。
「マリアのは自分で作らないんだ?」
「修道院で一杯貰ってたからな、さてエミ兄をどうにかしてくる」
マリアはそう言うと客室のエミリアのところへといく。
入室するとマリアのドレス姿に見惚れるエミリアがいた。
「おい、エミ兄?何をこっち見てフリーズしてるんだよ?採寸するぞ」
「あっあぁ……マリアドレス綺麗だな……」
「はぁ、ありがとさん。じゃあ早速」
そう言ってエミリアの褒め言葉を無視して採寸をする。
その後生地をスーツに加工する。
エミリアに着ろと言って着させているがネクタイが締められない様であった。
「はぁ、エミ兄はネクタイも締められないのか?」
「うぅ、面目ない」
「もう、貸して」
そう言うとエミリアに抱きつく感じでエミリアの後ろにネクタイと通して前で結ぶ。
「よし、これでOKだ。シス姉もイリアも着替えたから下に行くぞ?」
下へとエミリアと行くと皆ドレス姿で待機していた。
「そういえばシグニット師匠達は来た時はもうドレスでしたがそれならそうと事前に教えてくれればよかったんじゃないですか?」
「いや、てっきり商会の方から聞いてるかと思ってな」
「はぁ、聞いてませんでしたよ。とりあえずみんな準備が出来たならオイレンシュピーゲル商会に行きましょう」
マリアの言葉で皆がオイレンシュピーゲル商会へと出発する。
そして商会に到着して受付で待っているとアチェロがスーツになって出てくる。
「おや、今日は色々な方を連れてきたんですなぁ」
「駄目だったか?」
「いえ、その位なら私がどうとでもしましょう。それにしてもシグニット様とシェリル様もいらっしゃるとは……私の商会に商品を卸しませんか?」
「はぁ、アチェロさんすみませんが私は違う商会にもう卸してるのですみません……というか知ってますよね?」
「いえ、弟子のマリア様が我商会をご利用いただける様なのでもしかしたらと考えてしまいまして」
「はぁ、いい性格してますよねアチェロさんはそれでオークションにはもう行くんですか?」
「えぇ、今から出発しますよ」
「アチェロさん?俺達何も知らないんですけど、こんなに朝早くから行くんですか?」
「商品を出す側なので早いのですよ。それに朝食はオークション会場で取れますので安心してください」
アチェロにそう言われるのでとりあえず言われるがままに用意された馬車に乗る。
ちなみに当初はもう少し小さい馬車だったがマリアが一杯人を連れてきたので大きな馬車に変更された。
流石は巨大な商会だけあって、馬車も一杯所有しているようであった。
そして、オークション会場。
アチェロが早速と言ってオークションの品の登録に行く。
マリアもついて来てくれと言われたので付いていく。
「えっと私はオイレンシュピーゲル商会のアチェロだ」
「存じ上げてますが今日は出品ですか?」
「あぁ、この子が作った装備をオークションに出したい」
「えっと失礼ですが当オークションはかなり格式高いオークションでして、一定水準以上の品でないと参加は出来ませんよ?」
「マリア様身分証を見せて差し上げられますか?」
「いいですけど?」
マリアはそう言って身分証を見せる。
すると対応してた職員が驚く。
「こちらは聖女様でしたか……噂はかねがね……という事はこの装備は噂のジェレマイア候爵次男に送られた装備と同じ物ですか?」
「話が早くて助かる。そういう事だ」
「えっと、では落札開始価格をいくらにしますか?」
「金貨2000枚から頼む」
「金貨2000枚ですか!?」
「そちらにも鑑定師は居るだろ?心配なら鑑定してもらってくれ」
「分かりました。そうさせてもらいます」
「お姉さん。よかったらオークションの時に使ってください」
マリアはそう言うと空間からミスリル製の魔法剣を取り出す。
「えっとどういう事でしょう?」
「そのミスリル製の魔法剣を商品の説明の時に俺の剣で切ってみてくれ」
「はぁ、分かりましたが大丈夫なのですか?」
「大丈夫ですよ。それじゃあ切るときの役の人はできるだけひ弱な人に頼みます」
「分かりました。それでは出品の受付は以上になります。オークションは朝10時開始で昼食を挟んで5時までとなっております。アチェロ様の装備は午後に出品になると思いますのでそれまでは当オークションの施設でお待ちください」
そういって受付が終わる。
アチェロはやった感がスゴイがマリアは何か微妙だった。
とりあえず皆のところへ戻るとお腹がすいたという事でみんなで朝食を取る。
そしてオークションが始まる。
マリア達はオークションを見学する。
色々な装備やアイテム、服などがオークションに出る。
だが、最低でも金貨1枚以上と値段がやたら高い。
そして殆どが落札される頃には金貨100枚にはなっていた。
「こんなの俺達じゃ買えないだろ」
「エミリアの言う通りね。私達じゃ買えないわね」
「イリアも買えないの……でも欲しい物がないから別にいいの!」
「確かにどれも至って普通の品だよな……まぁ確かに貴重なんだろうけど」
「そんなもんだぞマリア。まぁ、お前の装備がメインを張っても良い位だ」
「初めてのオークションだからしょうがないでしょ?とりあえずマリアちゃんの装備まで退屈ね」
「皆様退屈そうですね?欲しい物とか無いのですか?」
「出てる品で欲しい物は無いな……」
「私も、アクセサリーとかでも金貨100枚とかだしちょっと……」
「イリアは特にどうでもいいの!」
「まぁ、俺の装備を見に来たんだからそれまでの辛抱だな」
「はやくマリアの装備の出番来ないかな?」
「シグニットも暇そうね。まぁ、私も早くマリアちゃんの装備になって欲しいけど」
「とりあえず昼食になりますからご飯を食べに行きませんか?」
そうして今度は昼食を取る。
その後オークションを見るかと言われて皆がもういいと答える。
正直マリアもオークションの品で欲しい物がなかったのでどうでもいい。
アチェロはそうですかと言って、ならマリアの装備が出る時に呼びに来るというので、マリア達はお茶でも飲んでると言った。
そしてお茶をしていると2時間位経った頃にアチェロが来る。
「どうやらマリア様の装備がそろそろ出るそうですよ?」
「分かりました。それじゃあみんな行こうか?」
そう言って皆で移動する。
会場では次はオイレンシュピーゲル商会よりの出品とアナウンスされる。
遂にマリアの装備が世に出回る瞬間である。
そして、台に乗せられてマリアの装備が登場する。
皆驚いているが金装備かとぼやいている。
そこで進行のスタッフが説明をする。
「こちらの装備はこの町に居る聖女様であるマリア様の作品になります。マリア様は魔法鍛冶師として有名なシグニット様や錬金術師として有名なシェリル様の弟子だそうです。そのマリア様作った装備ですが金色ですが、使ってる金属はミスリルです。そして性能は当オークションの専属鑑定師が調べたところ最上級アダマンタイト魔法装備より上ではないかとの事……また、マリア様より実演の依頼も承ってますそれではオークション開始前に実演をしたいと思います」
視界がそう言うと進行をしてたスタッフがマリアの装備の前に来て、マリアの剣を取り、剣を鞘から抜く。
スタッフがもう1人来ており、そのスタッフはマリアが渡したミスリル製の魔法武器を握っている。
「さて、この装備でミスリル製の魔法武器を切ってみたいと思います。このミスリル製の魔法武器はシグニット様作だそうです。それでは切ってみたいと思います」
そう言うと進行の女性がマリアの剣でミスリルの剣をスパッと斬り飛ばす。
もちろん振っただけで切り飛ばしてるので、みんなあっけにとられる。
「ご覧の通りの切れ味です。普通に天職が騎士や剣士、戦士などでなくてもこの切れ味ですから本職が使ったらとんでもないと思います。さて、この魔法の装備ですが開始価格は金貨2000枚です!ではオークションスタート!」
そう言ってオークションがスタートする。
その頃マリアは席でシグニットに文句を言われていた。
「どうして切り落とす剣が俺のなんだよ!なんか恨みでもあるのかマリア!」
「いや~シグニット師匠の剣を両断って方がインパクトがあると思いまして」
「確かにそうだろうが俺のプライドはズタズタだ……というかなんで俺の剣をお前が持ってるんだよ!」
「何かの為にお店に売ってたシグニット師匠の剣を買っておいたんですよ」
「わざわざ買ったのかよ」
「高かったですよ?あれで金貨100枚しましたから」
「マジか……そんな良い品を切り落としたのか……」
「えっとマリア様?私もその事については聞いてないのですが?」
「まぁ、いいじゃないですか?それよりいい感じで競ってますよ?」
そういうと皆がオークションに集中する。
するとエミリアがなんかみんな変な形の手を出してるなと言いながらその手を出す。
そしていきなりエミリアの名前が呼ばれる。
「そちらの席の少年が金貨4000枚を提示しました!他の方いらっしゃいますか?」
「えっ?」
「ちょっとエミリア何してるんだ!」
「エミリア君それはオークションの参加者が値段を付ける時に使う物よ!どうするの?これで落札しちゃったら金貨4000枚支払わないといけないわよ?」
「どっどうしよう」
「エミ兄は何でこんなに馬鹿なんだ」
「エミリア何やってるのよ」
「エミお兄ちゃんさようならなの……」
「イリアーお別れを言わないでくれー!」
そんな風に揉めてると他の客がマリアの装備に4200枚で落札を掛ける。
「そちらのお客様より金貨4200枚が出ました!」
「こっちは金貨4500枚だ!」
「おっと金貨4500枚が出たー!」
「金貨4800枚!」
金貨4800枚出ました!もう居ませんか?」
「えぇーい、金貨5000枚だ!」
「金貨5000枚来ました!さぁ、まだ居ますか?居ませんか?」
「金貨5800枚!」
「おおっと!ここに来て一気に金貨5800枚だ!他に居ますか?居ませんか?ハンマープライス!金貨5800枚で決着だぁー!」
皆から拍手が送られる。
落札したのはどうやら貴族の様であった。
「うっわ、金貨5800枚で落札とか凄いなマリア……」
「とんでもない額が付いたわね……」
「金貨5800枚とかどんだけだよ」
「お姉ちゃん夢でも見てるのかしら?金貨5800枚ってどういう事?」
「イリアもちょっとよくわからないの?金貨5800枚って本当なの?」
「えっとアチェロさん、これって本当に金貨5800枚で落札されたんですか?」
「もちろん本当に金貨5800枚で落札されました。いや~凄い値段が付きましたね。手数料として金貨580枚取られますが5220枚の儲けです。マリア様に金貨2000枚払ってますがそれでも金貨3220枚も稼げました。いやー笑いが止まりませんなあははははは」
そう言ってマリアの初めてのオークションが終了する。
ちなみに今回のオークションで一番高かったのはマリアの装備であった。
オークションが終わり、とりあえずアチェロの商会まで馬車で戻って来るが、皆放心している。
あまりの額に皆悪い夢でも見たかの様になっている。
そこでアチェロが真紅の布袋を渡してくる。
「えっと、ここに金貨が500枚入ってます。商人としては流石に互いに同じ様に稼がねばと思いまして追加報酬として金貨500枚お渡しします」
「いいんですか?既に金貨2000枚も貰ってますが?」
「この先もマリア様から装備を卸してもらえればその程度直ぐに元は取れます。今回は色々と世話になりましたので。それに切り落とした剣は金貨100枚もする剣だったのでしょ?」
「あっ、聞かれてましたか……」
「ですから金貨500枚追加は気にしないでください。それでは私はそろそろ自室に戻りますがマリア様達はどうしますか?送りましょうか?」
「ならシグニット工房まで送ってもらってもいいですか?皆なんか放心してるので……」
「わかりました。それでは今後も我商会と取引をお願いします。後ああいった特別な装備でなく、多少手を抜いて作った装備も卸してくれると助かります。全部があの値段だと流石に売れ行きが心配なので」
「わかりました。その事についてはまたの機会に話し合って決めましょう今回は有難う御座いました」
こうして、アチェロと別れて、シグニット工房まで馬車で戻る。
皆降りてシグニット工房に入ったとところでマリアに皆が詰め寄る。
「おいマリア!金貨5800枚ってどういう事だよ!しかも報酬が金貨2500枚だと!」
「マリアちゃんちょっと凄い装備を作りすぎよ!金貨5800枚の装備って何よ!」
「マリア、お姉ちゃん未だに信じられないんだけど金貨2500枚も貰ったのよね?金貨1000枚でなくて」
「イリアも良く分からなくなってきたの?金貨5800枚で売れて金貨2500枚もマリアは貰ったの?」
「マリアの装備の価値っていったい……というかマリアはもうこの道で生きていけるんじゃないか?」
「えっと、留守番をしてた我にはよく分からないのだが?いったい皆どうしたのだ?」
バハムートが疑問を投げかけてくるので答える。
「いや、金貨1000枚で受注したら金貨2000枚に変わって、オークションで金貨5800枚で売れたら追加報酬で金貨500枚貰った」
「つまり、マリアの装備が金貨2500枚になったという事か?」
「そういう事だな。皆はあまりの額に気が動転してる様だ」
「そうなのか?まぁ、高く売れたならよかったではないか?」
「そうだよなぁ~そうだ、これだけ金があればバハムートのご飯は最高級の骨付き肉を用意出来るぞ!」
「そうか。それは良き知らせだ。それでマリアは装備作りをこれから専門にやるのか?」
「いや、これだけ稼げたんだからしばらくはいいや。まぁ、時々は作るがな……10日で金貨2500枚とか美味すぎるからな」
「これからどうするんだ?とりあえず修道院にシス姉達を連れ帰ってから冒険者としての活動かな?」
「またクエストをやるのか?」
「ランクが上がったと行ってもFランクだからな……まだまだクエストをこなさないとだな」
そう言ってバハムートと今後の方針を決めていた。
2人は平然としてたがその後しばらくシグニットとシェリル、そしてシスタリア達は放心していた。
結局、シグニット達に別れを告げて、修道院にシスタリア達を連れ帰り、晩御飯を済ませて、お風呂に入って就寝する。
次の日はなんとか普通に戻っていたが、今後うかつにお金の事は言わないようにしようと思うマリアであった。
はい、ここまで読んでくれた方ありがとうございます。
今回はオークションの話。
オークションの日になりシグニット工房へ行くリアカルテットは服装を注意される。
オークションでは服装はドレスとスーツらしいのでシスタリアとイリアにはドレスを、エミリアにはスーツをプレゼント。
すぐに着替えさせて早速出陣。
商会に行くと定員オーバーで馬車を変えてもらえて一安心。
結局オークション会場に皆で押しかける。
オークション会場ではマリアの装備を出品申請。
最初は装備を疑われるが、マリアの身分証で解決。
ついでにデモンストレーション用の剣も渡す。
オークションはマリア達には退屈で結局朝食後にオークションを見るも、昼食後はお茶に。
アチェロがマリアの装備の出番と言ってやっと皆オークションに興味を示す。
オークション会場では早速マリアの装備の説明。
マリアの装備はフリーデルのおかげで結構噂になっていたので高額でも落札が入る。
途中でエミリアがオークションに参加してる客の真似をして、勘違いされてオークションに参加させられるも他の落札があり危機を回避する。
そしてマリアの装備のオークション終盤、金貨5000から一気に5800枚になり皆沈黙、そしてハンマープライス。
結局金貨5800枚で落札されて手数料を取られても金貨5220枚の大儲け。
帰り際にアチェロより追加で金貨500枚貰う。
シグニット工房に戻った皆は放心。
流石に金貨2500枚になると思っていなかった皆はあまりの額に正気じゃなくなる。
シグニット工房に居残りさせられていたバハムートがやっと登場。
マリアに話を聞くが、バハムート的にはそれでいいのではとの回答。
これからは毎日最高級の骨付き肉だぞというとバハムートは喜ぶ。
そして、リアカルテットは修道院に帰還。
御飯を食べ、風呂に入り就寝。
次の日は皆正常に戻ってたのであまりこれからはお金の話はしない様にしようと思うマリアであった。
これで金貨を2500枚ゲットした訳ですが、マリアにはお金を沢山所持して貰わないと物語の進行が困るので、今後も色々稼ぎます。
でもとりあえず次回は冒険者に戻ります。
次回はどんな話になるのかは次回で!
次回をお楽しみに!
感想待ってるぞな!
ブックマークもよそしくぞなもし!