晩餐会の聖女様(裏)
はい、どうもー!
今回は晩餐会の終了後の話し。
マリアは晩餐会後どうしたのか。
では今回の話しをお楽しみ下さい。
第十五話「晩餐会の聖女様(裏)」をどうぞご覧アレ。
晩餐会も終わり皆が会場から出ていく。
マリアは皆を笑顔で見送る。
帰り際に今度は個人的にお付き合いしてはいただけないかと色々な人に声を掛けられたが、行く気はないが一応その時は是非にと答えておいた。
こうして晩餐会が無事終了する。
会場にはマリア達とスタッフ、そして今回の晩餐会を仕切ったジェレマイア候爵だけが残っていた。
「マリア様。今日は晩餐会にご出席いただいて誠にありがとうございました」
「えっと、こちらこそ素敵な晩餐会にお招きいただき有難う御座います」
「いや、それにしてもマリア様は素晴らしかったですな。皆に大人気でしたな。ダンスに至っては大人顔負けの素晴らしいダンスでした」
「えぇ、お褒めにいただき恐縮です。それでちょっと頼みたい事があるのですが?」
「なんでしょうか?今晩餐会の会場は皆いなくなって貸切状態ですよね?」
「はぁ、そうですな……それで頼み事とは?」
「わたくしだけのバイキングを楽しませていただいてはくださらないかしら?」
「バイキングですか?」
「えっと、要するに今料理が残ってますよ?それを自由に食べさせてはもらえないかしら?」
「それは構いませんがどれも残り物なので冷めてしまって美味しくはないと思いますよ?」
「それはこちらでどうにかしますのでよろしいでしょうか?」
「それでマリア様が喜ばれるのであれば今日のお礼に好きにしてくだされ」
「有難う御座います!」
マリアはそう言うと早速残り物のお肉の元へ行く。
テーブルにある皿に残り物の肉を切り取り山盛りにする。
そこでマリアはレンジの原理を応用したレンチン魔法を使う。
一応生活魔法に分類されるがマリアのオリジナルなので他に使い手はいない。
マリアの魔法でまさに焼きたての様な熱さになったお肉を美味しそうにマリアは頬張る。
不思議そうにしてたジェレマイア候爵はマリアの元へ来て尋ねる。
「マリア様……何故かマリア様のお皿の肉から湯気が登ってるのですが……それに焼きたて直後の様ないい香りが」
「ジェレマイア候爵様も一緒に食べますか?会場の仕切りで全然食事をしていらっしゃらなかった様ですし……」
「いやはや、マリア様よく見てますな。正直私もお腹がすいてすいて、ですが冷めた食事が美味しくないですしね……」
「まぁ、物は試しというじゃないですか。私が切り分けて差し上げますので一緒に食べましょう」
マリアはそう言うとジェレマイア候爵の為に肉を山盛りでよそいレンチン魔法をかける。
するとマリアの肉をよそった皿から美味しそうな匂いが立ち上る。
その皿をジェレマイア候爵に渡す。
ジェレマイア侯爵は訝しながらもそれを食べる。
すると驚きの声と共にマリアに聞いてくる。
「マリア様どうなってるんですか?この肉は出来立てのようにあつあつで凄く美味しいです」
「よければ飲み物も取ってきますね」
マリアはそう言うと自分にはぶどうジュースをジェレマイア侯爵にはワインを持ってくる。
「これは封が空いてないので美味しいと思いますよ?」
「ですが、ちょっと冷やさないと美味しくないのでは?」
「まぁまぁ、それではグラスを持ってくださいおつぎします」
「はあ……」
マリアはそう言うと魔法で瞬時に冷却しながら注ぐ。
ジェレマイア侯爵は何故か躊躇しながら恐る恐る飲む。
すると驚きの声を上げる。
「マリア様……今度はワインが適度に冷やされています……ちょうどいい温度で凄く美味しいです」
「それは良かったです。ではあっちの料理も食べましょう」
そう言ってマリアは次の料理へと向かおうとするとジェレマイア侯爵に止められる。
ジェレマイア侯爵はどうして料理があつあつだったり、ドリンクが冷えてたりしてるか聞いてくる。
その時ちょうどスザンヌ修道院長がやってくる。
「あら、ジェレマイア候爵様どうしたんですか?」
「いや、マリア様が料理をよそってくれたのですが、出来たての様にあつあつなのですよ。ワインも適度に冷えていて……まぁ、ワインの方は魔法で冷却したのだろうとは思ったのですが……」
「うふふ、まぁ、最初は驚かれますよね。マリアは料理を魔法で温めたのですよ」
「その様な魔法ありましたかな?」
「いえ、ありません。マリアのオリジナル魔法です。マリアの説明だと水分を振動させてその摩擦熱で温めているそうですが……」
「水分の振動?摩擦熱?」
「普通はジェレマイア侯爵と同じ反応になります。私も水分を振動させるやら摩擦熱やら言われてもわかりませんでしたから」
「スザンヌ修道院長、次の料理を食べに行きたいのですがジェレマイア候爵様を連れてってもよろしいですか?」
「いいですよ。折角ですからわたくしもご一緒させてもらえるかしら……そうですね護衛でろくに食事を取れてなかったアンジェリカもこの際一緒に食事しましょうか?」
スザンヌ修道院長はそう言うと後ろで控えているアンジェリカに言う。
一応晩餐会の会場なので一護衛として振舞っている様でいつもの陽気さがない。
そこで、スザンヌ修道院長が言う。
「今日はお疲れ様でした。マリア、アンジェリカ。今を持って晩餐会は終了です。普段の自分を出していいですよ」
「えっと、それは嬉しいのですが、まだ候爵様がおられますが、マリアを通常通りにしてよろしいのですか?」
「素のマリアを知ってもらういい機会でしょ?マリア、そういうことだからもう猫を被らなくてもいいですよ」
「マジですか?」
「マジよ」
そう言われてマリアはうーんと伸びをして一言言う。
「疲れたーーーーーーーーー!」
マリアが大声でそういうので会場に居るスタッフやジェレマイア侯爵が驚く。
そして、マリアが言う。
「それじゃあ、俺は食事を続けますがジェレマイア候爵様とスザンヌ修道院長、それにアンジェリカさんも一緒に料理食べますか?折角ですから俺がよそいますよ。もちろん出来たての様に温めて渡します」
「それじゃあ、お願いできるマリア」
「私も護衛で全く食べてないんだよマリア頼む」
「ジェレマイア候爵様ももちろんご一緒しますよね?」
「あぁ、そうしてもらえると助かるがひとつ聞いていいか?」
「なんすか?」
「なんすか?えっとマリア様は普段は自分の事を俺と言ってるのですか?」
マリアは言っていいのかとスザンヌ修道院長に視線を送る。
すると頷いてるので、普通に答える。
「そうっすね。自分の事は俺って言ってますよ?」
「それじゃあ、皆に答えてた趣味や普段やっていた事も嘘を言っていたのですか?」
ジェレマイア侯爵はマリアのあまりの変貌に疑念を抱く。
しかし、スザンヌ修道院長が言う。
「マリアは話し方は自分の呼称等は変えてましたが他は嘘を言ってませんよ」
「というと?」
「マリアは料理やお菓子作りも得意普段から自分で作ってます。マナー全般は修道院で全て学んでマスターしてますし、他にもダンスやらお茶やら詩やら色々とやらせてますが全てマスターしてます。それに自分で花壇を作って花を育てていたり、自分で野菜やハーブ、薬草なども育ててます」
「……という事はマリア様が言っていた事は嘘ではないと?」
「えぇ、マリアは何をやらせてもほぼ完璧に出来ますので皆に行っていたのは嘘どころかむしろ控えめに言ってますよ……そもそも聖女なのに剣技や攻撃魔法が凄いですからね……」
スザンヌ修道院長が総説明するとジェレマイア侯爵は驚きの表情でマリアを見る。
「マリア様……貴女は天才なのですか……」
「はっ?自分は凡才ですよ。天才なら苦労してません」
「本人はこう言ってますが常人ではないですね。色々と」
「スザンヌ学院長酷くないですか?俺は普通の凡人ですよ?変人みたいに言わないでよ」
「いや、お前は変人だろ」
「横からいきなり口を挟まないでくれる?アンジェリカさん。これだから脳筋は……」
「マ・リ・ア?誰が脳筋だって?」
「某魔法剣士の事ですよ」
「お前は本当にいい度胸してるな?」
「そんな事言っていいのかな?お腹減ってるんでしょ?1人で冷たくなった食事でもします?」
「うっ、卑怯だぞマリア!」
「卑怯で結構。さて、言い合ってても仕方がないし食事の続きをしますか。皆の分は俺がよそうので、後飲みたいドリンクがあったら言ってください冷やしますので」
マリアはそう言うとジェレマイア候爵、スザンヌ修道院長、アンジェリカといった面々と食事を堪能するのであった。
食事も終わり、ちょっとだけ立ち話をする。
「それにしてもマリアは見事なダンスだったな。あんなに上手かったんだな?」
「そりゃ、授業がマナーやらダンスやらばっかやらされれば上手にもなるって」
「でも子供とは思えない見事なダンスでしたなマリア様」
「まぁ、この子は努力は怠らない子なので上達も早かったですからね……」
「俺としては剣とか魔法とかに時間を掛けたいんだけどなぁ……」
「マリア様は剣もやられるのですか?」
「バリバリやりますよ?今は妥当エミ兄って事で頑張ってます」
「エミ兄?」
「えっと、今日ダンスをした男の子居たでしょ?勇者の」
「あぁ、あの子の事ですか……って勇者様相手に剣で戦ってるんですか?流石に指導をしてもらってるだけですよね?」
「いや……それが今そのエミリアとマリアの実力は伯仲してて、ほぼ差がないんですよ……というか自分に支援魔法をかけてる分マリアの方が優勢な感じで……」
「勇者相手に互角以上……しかも支援魔法を自分に掛けるですか……攻撃魔法も凄いのですか?」
「マリアの攻撃魔法は賢者の攻撃魔法より数段上ですね……何度か見せてもらってますが威力がありすぎて使いどころが無いのではという感じで……」
「それは驚きですな……マリア様は一体何者なのでしょう……」
「いや、俺は俺であって誰でもないから。そもそも普通にやってれば色々出来る様になるでしょ?」
「いや、普通じゃないからなマリア……」
「そうですよマリア。貴女は異常です。それに今回の晩餐会での立ち居振る舞いも完璧でしたし」
「じゃあ、授業は免除?」
「ここまで完璧にマナーやダンスを見せられたら承諾するしかないじゃないですか」
「よっしゃ!」
「マリア様は本当に猫を被られていたのですね。ですが今の方が生き生きとしてますな……」
「おお、ジェレマイア候爵様は話がわかりますね!候爵とか貴族院でも最高の地位の人だからもっと俺は貴族だ!って感じの人かと思ってました」
「あっはっは、確かにそういった貴族が居ない訳ではありません。むしろ貴族意識の高いものが多いでしょうな。ですが私はそういった権力を笠に着るのは嫌なので」
「なんか候爵なのに素晴らしい考えを持ってるんですね」
「そういうマリア様こそ、自分が聖女という特別な立場なのに偉ぶらないではありませんか?」
「いや、聖女とか言われてもただ、生まれたら聖女という天職だっただけで、人には変わりないじゃないですか?それで偉ぶるとか大人としてどうかと……」
「あっはっは、面白い事をいいますな。大人としてどうかとですか……耳が痛いですな。ですが聖女様はまだ10歳でしょ?大人としてって大人ぶる所は子供らしさが残ってますな」
「あっ……」
マリアは会話がスムーズだったのでつい40歳童貞の素が出てしまった。
ジェレマイア候爵は子供がつい大人ぶっただけと思ったみたいだがマリアは本気で言っていた。
マリア自身はおっさんなので、ついスザンヌ修道院長40歳やジェレマイア候爵年齢は同じ位とアンジェリカ27歳等の場だったので地が出てしまった。
まぁ、勘違いをしてくれたので良しとして。
話の続きに混ざる。
「それにしても、料理を温められる魔法は便利ですな。皆が使えればいいのに」
「それがマリアが他の者に教えても使えないんですよ。どうやらイメージの問題だとマリアは言うんですが」
「確かに魔法はイメージが重要といいますな」
「そう言えばジェレマイア候爵様って天職はなんなんですか?」
「マリア、いきなり失礼だろ?」
「いや、気になったからさ」
「はっはっは。いいですよ隠してる訳ではありませんし。私は賢者ですよ。その賢者は知能が高いと言われてる職なので御蔭で色々な政務をこなさせてもらってます」
「賢者って結構凄い職じゃなかったけ?でも男性って魔法使えない訳じゃん。賢者って微妙じゃないの?」
「賢者は賢い者と書くでしょ?その通り知能がすごく高いから頭を使う仕事は得意なのよ。だから男の賢者でも重宝されるのよ。それに賢者の子供は賢者になる可能性が高いから、女の子が生まれれば凄いですしね」
「そうだぞ。男でも魔法使いという天職で生まれてくる事もあるしな。魔法が使えないのに魔法使いという例もあるからな……そう考えると賢者はまだいいだろ……」
「そうだね……アンジェリカさんみたいに女性だから魔法剣士でも脳が筋肉で出来てたら頭を使う仕事は出来ないもんね」
「そうだぞ。頭が筋肉で出来てちゃ頭を使う仕事は……?ってマリア!お前はまた私の事を脳が筋肉で出来ていると!」
「本当の事じゃん!」
そういってマリアとアンジェリカがじゃれあっているとジェレマイア候爵が真面目な顔で話しかけて来る。
「マリア様。ちょっと真面目な話になりますが今後どうなされるおつもりですかな?」
「今後ですか?考えてませんが色々と学ぶつもりです。まだ知らない事が多いので」
「マリア様は今日皆に聖女であるとお披露目してしまいました。そうなると自分の理になるようにと考えるものも多く出てきます。聖女であれば将来は教皇様になる可能性すらありますからね……」
「まぁ、なんとかなるんじゃないですか?」
「くれぐれも気をつけてくださいね。まぁ、マリア様と話していて、マリア様が悪い事に加担する方では無いと分かったのは僥倖でした」
「悪いことなんてしませんよ。それは神に誓ってもいいです……まぁ、俺は神をあまり信じてませんが……」
「あっはっは、正直な方だ。ではそろそろ私はお暇します。マリア様は今日はこの迎賓館のゲストルームに泊まれるように手配しておりますのでそちらでお休みになってください」
「あれ?シス姉とイリアは?後ついでにエミ兄も」
「リアカルテットの残りは私が取ってる宿屋に泊まる事になってる。というかもうそっちに移動してるはずだ。お前の事は明日迎えに来る。一応スザンヌ修道院長もこちらの迎賓館にお泊りなので何かあったら頼れ」
「了解。それじゃあジェレマイア候爵様今日は有難う御座いました。結構楽しめました。むしろ晩餐会より晩餐会後の方が楽しかったです」
「あっはっは、こんなおじさんと話してて楽しかったのかい?面白いお嬢さんだ。できれば息子のフリーデル共仲良くしてやってほしい」
「そうですね。ジェレマイア候爵様の息子なら信用出来そうですし仲良くします」
「それは良かった。それとよければ剣も見てやって欲しい。あいつは天職が剣士だからな。勇者と互角に戦えるマリア様なら息子の力になってくれると思っている。近々家に遊びに来てくれ。その時はもて成そう」
「わかりました。近々ジェレマイア候爵様のお宅に行きたいと思います。では気をつけてお帰りになってください」
「気遣い感謝する。なんかマリア様とはなしてると同じ年位の人と話してる様な感じがするな……それは失礼ですな。あっはっは、ではこれにて」
そういうとジェレマイア侯爵は迎賓館から去っていく。
アンジェリカは一応と言って表の馬車までジェレマイア侯爵を護衛すると言って帰っていった。
残されたマリアとスザンヌ修道院長は迎賓館のメイドに自分達の部屋へ案内されようやく晩餐会が本当の意味で終了する。
マリアは自分の部屋に用意されていた服を材料に生活魔法でTシャツとジャージに変えて、それに着替えてベッドで眠りにつくのであった。
ちなみに、部屋に用意してあった服を勝手にTシャツとジャージにした事を怒られたのは朝にスザンヌ学園長が朝食に誘いに来た時であった。
こうして長い長い晩餐会が終了するのであった。
ここまで読んでくれた方有難う御座います。
今回は晩餐会後の話し。
マリアは晩餐会でろくに食べてなかったので飢えてました。
そんな飢えたマリアはジェレマイア侯爵に残り物を食べたいいかと聞きOKをもらいます。
マリアは早速肉に群がり山盛りで皿に盛ります。
ただ、それでは美味しくないのでレンジでチンするような魔法、レンチン魔法を使用して温めます。
それに気づいたジェレマイア侯爵は驚きます。
マリアは旅は道連れとばかりにジェレマイア侯爵に一緒に食べないかと誘い、食べあさります。
途中でスザンヌ修道院長やアンジェリカも加えて食事を堪能。
ちなみにスザンヌ修道院長が猫を被るのを解除していいというのでマリアは通常運転に……。
晩餐会でのマリアの言ってた事や行動は嘘かとジェレマイア侯爵に疑われますが、猫をかぶってたこと以外は事実と分かり一安心。
しかし、異常なまでの高スペックのマリアに何者かと疑問が浮かんだ模様w
そして、結局食事をおえてちょっとしたお話へ。
そこで侯爵が賢者だと判明……しかし男なので賢者でも魔法は使えない模様。
しかし、知能が高いので優遇されるとかw
ちなみに男でも魔法使いはいると言われてマリアはその可能性をすっかり忘れてた模様。
魔法の使えない魔法使い……一体何をすればいいのか……w
そんな感じで会話もおえて最後にジェレマイア邸へとのお誘いがあり承諾。
ついでにジェレマイア候爵の次男のフリーデルの剣を見る事に。
まあ、いづれジェレマイア邸は訪れるかもですがいつになるやら。
そんな感じで晩餐会は終わるのであった。
ちなみに最後の最後で怒られるマリアはやはりマリアといった感じであった。
次回は授業が免除されたマリアが自由に色々やる話し。
とりあえずお金を全部使ってしまったマリアはお金を得る為に行動するだろうw
次回をお楽しみに。
感想お待ちしております。
感想がないと悲しいです。
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