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女神の彼氏は死霊使い?  作者: き・そ・あ
本編 神も悪魔も幽霊嫌い
24/63

21 ユニコーンは処女がお好き

 どうにか、リアにコミニュケーションを取り、ユニコーンの鼻を殴るように伝えなくてはいけない。

 さて、どうしたものか。


「だれか、誰か助けてー・・、馬面に犯されるぅー」


 元々色魔なんだからそんなのお前の得意技だろうが。と言い返したくなる。考え事をしている時は黙っていてもらいたいものだ。

 まぁ、やつもすでに泣きつかれてきて声も枯れ、叫ぶ元気もなくなってきたようだが。

 このまま黙って見ていても、もしかしたらどうにかなるのではないか?


「ねぇ、ヴァネット。ちょっと、リアちゃん可愛そうかな」


 さすがに、ルナもあの異常なまでの怖がり方に対し可哀想。と思い始めたようだ。

 しかし、俺にどうしろと。もういろいろ考えている。その結果がこれだ。


(仕方ない。)


 俺はため息を付くとリアにテレパシーを使い、馬の鼻を殴れ。と伝えることにした。

 このままではらちがあかない。

 茂みからリアたちの様子を伺っている時だった。事態は動いた。

 ユニコーンはリアに近づくことを諦めたのだ。

 いや、諦めた。と言えば聞こえがいいが、実際には近寄りたくなさそうだ。

 さっきまでの表情とは違い、明らかにリアを毛嫌いしている。そして、それは一瞬だった。


「げふっ!」


 リアがユニコーンの角に薙ぎ払われ丘を転がってくる。

 ・・・ゴロゴロと。


(どうしたんだ?泣き喚きすぎてうるさかったのか?何が原因なんだ?)


 リアを突き落としたユニコーンはブルブルとお怒りの声を上げて再び空へ翔けていく。


「り、リアちゃん。大丈夫?」


 ユニコーンの姿がいなくなると、ルナはリアに駆け寄る。

 行ってしまった。絶滅危惧種が。なかなかないチャンスが。


「いたた。大丈夫だけど、これはなかなか」


 大丈夫、大した怪我ではない。魔族的には。

 人間的にはあれだけ転がれば大ダメージかもしれないが。


「大丈夫、キュア・ライト!」


 リアのことを抱きしめるルナの体が淡く光る。

 おぉ、回復魔法か。そういえば神官、巫女だったな。


「おぉ!お姉ちゃんすごい!怪我が治ったよ!ありがとう!神官さんなんだぁ。知らなかったよ」


「いいえ、元気になってよかった。そういえば、自己紹介とかちゃんとしてなかったね。リアちゃんは、何

 ができる人なの?」


「私は調合、調合士とでも言ってよ!道具と材料があれば薬とか作れるんだから!」


「へぇ、調合かぁ。あまり聞かないけど・・・。今度見せてね!」


「うん、このお礼に何か作ってあげるよ!」


(何かって、なんだよ。)


 すごく不安だった。

 また、コイツはロクでもないもの作るだろうと。

 しかし、今はユニコーンが去った理由だ。


「なぜ、あいつは帰ったんだ?」


「さぁ?私はわからないですけど・・・。リアちゃんは?」


「知らないよ!あんなやつ。今度会ったら鼻の頭殴ってやる!」


 さっきやれよ。さっき。

 まぁ、殴る意志があることはいいことだ。今日のリアは冴えている。


「20歳以下の乙女なら問題ない・・・。はず・・・」


 あぁ、わかった。

 乙女ではないのか。こいつ。

 色魔のリアは、処女ではない。だから、ユニコーンは怒って消えたんだろう。


「なに?ヴァネット。なにかわかったの?」


「えー、お兄ちゃん、分かったならリアにも教えてよぉ?」


 リア、キャラが忙しいな。地が出たり、猫かぶったり。

 でも、なんて説明しようか・・・。

 リアは処女じゃない。

 こんな見た目が幼いのに?

 この歳で処女じゃないというのは、ルナ的にどうなのだ?

 今後、チームワークになにか影響がでないか?


「どうなの!?」


 リアが少し怖い顔でこっちを睨んでいた。

 考え事していると声が聞こえなくなるものだな。


「あ、あぁ。そうだな。やはり馬だから煩いのが苦手なんじゃないか?」


「そうなのかなぁ。私、どうすればいい?」


「ルナは、黙って座っていればいい。いつもどおりでいい。そして、ユニコーンが近づいたら鼻にパンチだ!」


「パ、パンチ!?」


「そうだ、あいにく、それ以外で泣かせる方法を知らない。」


「わ、わかった。パンチね」


 彼女は驚きながらも、殴る練習をしている。

 意外と根性があるようだ。人間にしとくには惜しいな。


「ねぇ、それ。私には教えなかったよね?」


「すまん、忘れてた。まぁ、結果的には嫌われたんだから仕方ないな。忘れろ」


「ねぇ!それっておかしいよ!差別だって!」


「そうゆうわけだ。頑張れ。茂みにまたいるから」


 うるさいリアを抱き上げると、俺は再び茂みに戻る。

 さて、次はいつ来ることやら。


「んで?なにがわかったのよ?」


「なにが?」


 ルナから離れると、さっきのユニコーンのネタをぶり返すリア。


「さっき説明したので納得できないか?」


「できない!」


「仕方ない・・・。お前は、20歳以下の乙女か?」


「あったりまえじゃない!どこから見ても可愛い女の子でしょ?」


 見た目はな。俺もだから気づかなかった。しかし、ユニコーンは処女にうるさい。それを忘れていた。


「お前、処女か?」


「・・・違うけど」


「だから、はじかれたんだろ」


 涙を流しながら、悲しい表情で下を向くリア。そう、お前は乙女ではない。

 そして、懲りずに都合よく何度も現れる絶滅危惧種。あいつ、何が好きでこんなところうろついているんだ?そのうち捕獲されるぞ。


「次は、うまくいくかな」


 ユニコーン戦、第二ラウンドが始まる。

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