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色彩搾取の灰色世界で、不器用な魔女は鉄の騎士に命を捧ぐ 〜クロマティック・ウィッチ〜  作者: w.t.
26章:『黄金の悪夢、繰り返さない誓い』

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第4節:玉座への階段

ハッとして目を開けると、私はまだ塔の中層にいました。


金色の霧が薄れ、視界が戻ります。


目の前には、巨大な鉄の背中がありました。


アイゼンです。


彼は霧の中でも私を見失わず、ずっと私の前に立って、背中のブースターで霧を吹き飛ばしてくれていたのです。


その足元には、リアとヴィオラさんを守るヴェールさんの姿もあります。


「……マシロ! 正気に戻ったか!?」


「ヴェールさん……みんな……」


「まったく、変な汁でも垂れ流してボケーッとしやがって。……行くぞ、霧が晴れた」


アイゼンが振り返り、心配そうにカメラアイを覗き込んできました。


その瞳は消えていません。


鮮やかな虹色で、私を見ています。


冷たい鉄塊じゃない。温かい、私の騎士。


「……アイゼン」


私は彼の腕にしがみつきました。


夢の中で感じた絶望的な冷たさとは違う、エンジンの熱と振動。


「私ね、怖い夢を見たの。……あなたが死んで、私だけが生き残る夢」


アイゼンが、慰めるように低く唸りました。


「でも、もう大丈夫。そんな未来は、私が叩き割ったから」


「あなたを絶対に、鉄屑になんてさせない」


私は涙を拭い、前を見据えました。


霧の向こうに、上層へと続く巨大な螺旋階段が見えます。


その頂上に、全ての元凶である彼女がいる。


「行きましょう。カルミナのところへ」


「この悪夢は、これで終わりにする」


私たちは互いに頷き合い、最後の階段へと足を踏み入れました。


右腕の七色が、心臓の鼓動と重なって、強く、強く脈打っていました。


もう迷いはありません。



第26章 「黄金の想い、繰り返さない誓い」 完

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