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色彩搾取の灰色世界で、不器用な魔女は鉄の騎士に命を捧ぐ 〜クロマティック・ウィッチ〜  作者: w.t.
18章:碧(あお)き沈黙の都、ガラスの揺り籠

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第3節:琥珀色の罠

「……誰かいるのか?」



ヴェールさんが短剣を抜き、音もなく階段を降ります。

私たちは書架の陰に隠れながら、声の主の元へと近づいていきました。



『――むかし、むかし。あるところに、とても幸せな家族がいました』



『おとうさんとおかあさんは、可愛い娘を何よりも愛していました。世界が滅びても、この子だけは守ろうと誓いました』



その声を聞いた瞬間、リアの肩がビクリと跳ねました。



「……え?」



「リア?」



『ある日、悪い事故が起きて、おとうさんとおかあさんは離れ離れになってしまいました。でもね、二人は最期まで祈っていたのです。愛する娘が、いつか帰ってくることを』



リアは、何かに操られるように、私の手を離して駆け出しました。



「リア、待ちなさい!」



私が慌てて追いかけたその先。

最下層の円形広場に、その人はいました。



山積みにされた本の上に腰掛け、一冊の絵本を開いている女性。



ボロボロの白い布を纏い、慈愛に満ちた瞳でこちらを見上げる狂信者。



「……遅かったですね。迷子の羊――」



アズール。

地下水路でリアの心を壊しかけた、あの女が微笑んでいました。

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