第17話 メイドだぜいえーい
もうタイトル考えるの疲れました。
適当にします()
「ここは?」
同じような展開、再び。
って、前より見知らぬ天井のグレードが上がってるんだが?
もはや見知らぬ上に心当たり無さすぎてかけ離れすぎた天井なんだが?
「どこだここは...」
マジでどこだよ...
俺は体を起こしてみる。
周りをぐるりと見回してみる。が、どうしましょう。
こんな部屋に居てもいいのでしょうか?
どう考えても俺に合わなすぎる場所なんだが...?
『失礼します』
コンコン、と扉を叩く音が聞こえると、誰かがそう言った。
「...どうぞ...?」
どうぞ、であってたっけ?
ま、わからないから後で聞くとしよう。
「では失礼して」
扉がギィ、と開き入ってきたのは、
フリルのたくさん付いた給仕服に身を包みこんだ、幼いメイドだった。
メイドきたぁー!
やっぱ異世界来たらメイドよね!よね!
いや、なんて話しかけよう...
...待てよ、今は女だから前よりも話しかけやすい...!
「あ、あの...」
うっ。
俺の固有スキル「コミュ障」が発動してしまった...
いや、そもそもそんなのないし、この世界にはスキルすらないんだけどね?
で、でもコミュ障なのは事実だ。
「────」
ほ、ほら。
やっぱコミュ障はだめなんだ。
俺をマジマジと見てくるし。
って、見すぎだろ...
確かに俺の見た目は美少女だけども...
可愛いのは見た目だけだからね?
中身はしょうもないこと言ってくる男子高校生だからね?
「...やっぱり、分かってないんだ」
俺がそんな思考を走らせていたら、メイドさんが急にそんなことを言い出す。
え?
待ってください。
この喋り方、この声、この癖。
どこかで聞いたことがあるぞ?
「お、お前...まさか...」
まさか、いや、しかし有り得るはずがない。
だってあの時確かに──
「来ちゃった」
.............................................。
「来ちゃった、じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
「へっ?」
へっ?じゃねえよ。
えっ?でもねえぞ。
逆にえっへんする所でもない。
「シンプルにまず聞こう。お前、なんでここに居んの?」
「我が敵に不足なしと判断した」
「意味がわかんねぇよ、このバカ妹!」
「それより、とりあえず今はメイドだから!名前も変えてるし...」
それって要するに──
「紗苗って呼んじゃダメってことか?」
──恐らく、そういうことだろう。
彼女はもう俺の知っている”紗苗”では無いのだ。
「うん。でも、妹って呼ぶ分にはまあ平気」
「まあってなんだよ」
「関係としては平気だけど私としては......の話」
後半全く聞こえなかったけど理解はできたからいいや。
相変わらず声ちっちぇな、俺の妹。
ま、なんだかんだいってもまだ1週間しか経ってないのに...
ブラコンなのは嬉しいんだけど...ね?
さすがに一週間程度なんとかしよう?
「...無理だった」
あ、そうすか。
って、また俺の脳内読んでくんじゃねえよ。
「ふぅーん。...ふぅーん」
「俺の記憶を漁ろうとするのもやめろ」
「えっ?なんでわかったの?」
「なんかこう海馬の方に刺激を感じた」
「お兄ちゃんは脳にも神経通ってるの?」
「当たり前だろ!神経通ってるに決まってんだろが!この無知妹!」
前の隕石の時も隕石のこと知らなかったよな?
まったく、俺のダメ妹は物事について知らなさすぎだ...。
「さりげなくディスるのやめて」
「いや、事実だから」
...と、そんなかんなで久々の再会は口論と化し、この後も長々と続いたのだった。
◆
「...で、結局どうするの?」
「どうもこうもねぇよ。出された提案を呑むしかない」
「ってことは、お兄ちゃんのあれが見れるってことで...」
「ま、まあ確かにそうだな...」
ホントのことを言えば、俺も見たい。
自分の今の容姿は、何度も言うが美少女である。
素直に言おう。
着たい。
よし、行くか。
「じゃ、案内してくれ」
「うん。あ、外ではお兄ちゃんのこと、お姉ちゃんって呼ぶからよろしくね」
分かってるって。
1週間とはいえ、女を演じた俺だぞ?
そんなの演じられなくてどうする。
「ならいいけど」
おう。
ってことで、俺は部屋を出ていく紗苗に重い荷物のように引っ張られていく。
俺はそのまま、とある部屋の前に連れていかれた。
「...ここが、いわばロッカールームか」
こくり、と紗苗が頷く。
それを確認し、俺はゆっくりと中に入っていく。
色々あるが、やっぱり1番目立つのは給仕服だろう。
俺に合うサイズは......ん、これかな。
俺は紗苗に外にいるように伝えて、着替え始める。
ガサガサ、ゴソゴソ、モニョモニョしてなんとか着替えを終える。
着替え終わったので、もう紗苗を呼んても大丈夫だろう。
「妹よ、もういいぞ」
「んー」
ガチャリ、妹が入ってくる──と早々。
「お兄ちゃん、ちゃんと着れてないよ?」
えっ?
「どのへんが?」
「...そもそも服がズレてる」
うせやろ。
俺から見る分にはどこもおかしくないぞ?
俺の目が節穴だと...お前はそう言いたいのか?
「節穴とまでは言わないけど...。
ヘッドドレスもズレてるし、服も着る順番が違うし...」
あー、まじですか、はい。
結論。
俺が悪うございました。
どうすればええねん。
「...私が着させてあげる」
お、おう。
ちょっと邪念が見えた気がするけど、まあ任せるよ。
どっちにせよ任せないと着れないわけだし。って、なんで俺さっき紗苗外出したし。
ま、それはいいや。
「じゃあ、どうすれば?」
「とりあえず着直すから全部脱いで」
「...お前俺の下着が見たいわけじゃないよね?」
「......そんなことはぜったいない。そんなことするのは変態だけ」
今の若干の間はなんだね?
ううむ、まあいいや。
──その後、紗苗が嬉嬉として俺の着替えを手伝っていたのは謎だったが、とりあえず何とかメイド服を着れた俺だった。




