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死して八年、デスナイトとして蘇る。――この食い荒らされた世を切り裂き、狂った因果に復讐を  作者: Tiny Abomination in a Jar


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Happy Birthday

その瞬間、鼻腔にはまだ冷たい海水の生臭さがこびりつき、肺は薬液による強引な再構築で、焼けつくような激痛を上げていた。湿った岩に手をついて立ち上がる。周囲は死のような静寂に包まれ、ただ岩礁を叩く波の単調な響きだけが聞こえていた。

古神の腐肉の上に築かれた、地中深くの悪夢は、先ほど引力崩壊グラビティ・コラプスによって物理的に抹消された。

我に返る。視界に入る光景は荒唐無稽で冷徹だった。監獄の生き残り178名——かつて麻痺していた囚人たち、かつて不遜だった看守たち——その全員が、山麓の岸辺に濡れそぼって力なく横たわっていた。彼らは大海に吐き出された穢物の如く、荒涼とした波打ち際で震えていた。

顔を上げ、遠く彼方の ガル・マラカ を仰ぎ見る。権力と枷の象徴たるその要塞は、月光の下で神聖かつ不可侵なまでに神々しく見えた。九死に一生を得た僥倖感は、この広大で荒涼とした現実に直面した瞬間、跡形もなく消え失せた。

脱獄した。だが、それは狭い鉄籠から「荒野」という名の巨大な刑場へと飛び出したに過ぎない。

俺は振り返り、生き残った行尸走肉こうしそうにくの群れを見た。地震の余波はまだ彼らの骨髄に居座っているようで、誰もが無意識に戦慄していた。

俺の視線は NO.79 に止まった。

彼は泥水の中にへたり込んでいた。常に冷笑を浮かべ「希望は毒だ」とうそぶいていたあの顔は、今や汚水に浸された紙屑のように青ざめていた。歯の根が合わず、かつて自認していた冷徹さは微塵もなく、ただ純粋な死への生理的な恐怖だけが残っていた。

親愛なる NO.79……。

俺は彼を見つめた。

口では希望を毒だと宣い、外界に幻想を抱かぬと言いながら、いざ本物の死神を前にすれば、お前もまた生まれ持った恐怖を晒すのだな。

これこそが現実の質感だ。文学作品にあるような従容とした最期などない。あるのは内臓の痙攣、括約筋の失禁、そして絶対的な暴力の前で魂を剥き出しにされた無様な醜態だけだ。

そういえば、NO.7 はどこだ?

俺の目は群衆の中に彼を探し始めた。

「私を探しているのかい?」

背後から NO.7 の声がした。振り返ると、彼は相変わらず微笑を浮かべていた。この世に彼の表情を変えられるものなど存在しないかのようだった。

「あんたは、一体?」


「ああ、そうだ。改めて自己紹介をしよう。私の名はロデリアン。世の人々は私を先知、あるいは賢者と呼ぶ。だが、私が最も愛しているのは旅だ。この世界のあらゆる隅々を歩くことだよ」

ロデリアン。聞き覚えのある名だ。あの賢者学院と同じ名ではないか。

「あの天空の城、魔法の都にして、世界の冠に輝く明珠と謳われる至高の学府——『賢者学院ロデリアン』のことか?」

彼はただ微笑んで俺を見つめていた。

「なら、あんたはどうして捕まった。NO.1からNO.6までの連中は死んだんだろう? あいつらは一体何者だ。なぜあんたの次がいきなりNO.28なんだ。そして何より……あんたはずっと、待っていたのか? この瞬間が来るのを」

彼の長い耳を見て、エルフがなぜ自分の子供をロデリアンへ送り込み、魔法を学ばせるのか理解できた。だが、これほど強大な、冠位すら超越した者が、いかにして獄に繋がれたのか。俺は目の前の男から聞き出したい疑問が山ほどあった。彼は相変わらず風のように淡々として、「すべては過ぎ去ったことだ」とだけ言った。

ロデリアンは笑っていたが、その笑みは眼底にまでは届いていなかった。彼もまた、己の歩んできた歳月を噛み締めているようだった。やがて、彼は静かに語り出した。「そう、ずっと待っていた。魔法でさえ通用しない時があるが、数学は違う。数学には『できる』か『できない』かしかない。計算ミスなど存在しないんだ。人の心よりよほど信頼できるよ」 彼は苦笑いして首を振った。「自分の実力を過信していたのだよ。井の中の蛙、大海を知らず、だ。一生を費やしても、世界の全貌を知ることは叶わぬかもしれん。所詮、人生の道端に吹く少々の風雪に過ぎぬがね」

NO.79 がこちらを見た。俺とロデリアンを見つめ、唇を動かしたが、何も言わなかった。

「おい! せめて『ありがとう』くらい言ったらどうだい!」 ロデリアンはぶっきらぼうに彼に言った。

ミノタウロスは頭を掻き、うつむいて、砕けた音節を繋ぎ合わせ「ありがとう」という言葉を絞り出した。

俺は肘で彼を突いた。「いい大人が泣くんじゃない」

「俺は、ただ……出られるなんて思ってもみなかった。だが出られた今、何をすればいいのか分からない。40年だ。俺はここに40年閉じ込められていた。学んだのは待つことだけだ。いや、忍耐ですらない。それは自暴自棄だ、麻痺だ。陽の光も差さない海の中で、40年も麻痺して生きてきた。フューリーとして、俺の人生はもう3分の2が過ぎた。俺に関わるすべて……親はもういない。恋人も別の誰かと結ばれただろう。親戚や友人が生きているかどうかも、すべてが不透明だ」 彼は支離滅裂に語った。長命種の達観とは違い、彼の前には「今」という名の虚無しかなかった。

ロデリアンは優しく彼の背中を叩いた。「そういえば、長い付き合いだが、君の名をまだ聞いていなかったね」

「NO.79」 彼は無意識にそう口にした。それからロデリアンを見上げ、迷いと困惑の混じった瞳を向けた。彼の口はかつて馴染んでいた形を必死に作ろうとし、声帯は幼い頃のフューリー語を奏でようとしたが、俺たちの耳にはただの軋むような鳴き声にしか聞こえなかった。三度の試行の末、彼は地に膝をつき、顔を覆って号泣した。

「もういい、分かっているよ。君が言う通り、家族はもういないかもしれん。郷里の言葉も出せず、自分の名さえ忘れてしまった。ならば今日から、君の名は『シーク』だ。探求者だよ。人生の意味が見つからないのなら、私と共に旅をしよう。たとえ旅の途中で君が果てようとも、私は君の角で作った印を携えて進み続ける。忘れるな、今日7月17日が君の誕生日だ。この世界に少なくともロデリアンと閔がいる限り、君のことを忘れることはない!」

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