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自分が作ったゲーム世界に転生した俺、都市管理システムで文明を一から復興する~ゲーム開発者の建国記~  作者: 水源


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城壁の死角を探せ

 城壁の整備が始まると、俺はガルドやダグラスとともに、実際に外壁の周囲を歩いて確認することにした。


 設計図の上では問題がなくても、現地で確認すれば思わぬ欠点が見つかることがある。


「まずは、見張り塔を設置する候補地を確認しよう」


 ダグラスが地図を広げた。


「四隅を基本に考えていますが、地形によっては見えにくい場所が生まれるかもしれません」


「なら、実際に見てみるのが一番だな」


 ガルドが周囲を見回す。


 俺たちは城壁に沿って歩き、見張り塔を設ける位置や、兵士が移動するための通路について確認していった。


 復元された壁は頑丈だ。しかし、壁があることと、その壁を使って街を守れることは別の話だった。


「ここからだと、あの辺りが少し見えにくいな」


 俺は指さした先を見た。


 そこには、地形の起伏によって視界が遮られる場所があった。


 城壁の上からでも、場所によっては周囲の様子を十分に確認できない。


「確かに。塔を設置する位置を工夫しないと、死角が残りますね」


 ダグラスが地図に印をつける。


「塔の高さだけでなく、周囲の地形も考慮する必要があります。場合によっては、見張り場所を追加した方がいいかもしれません」


「敵がそこを通るとは限らないが、見えない場所があると分かっているなら対策しておきたいな」


 俺の言葉に、ガルドも同意した。


「悪辣ジョーが前回と同じやり方で攻めてくるとは限らない。別の盗賊なら、こちらが予想していない場所から近づいてくるかもしれないからな」


「そうだな。前回の襲撃だけを基準にするのではなく、できるだけ広い範囲を警戒できるようにしよう」


 俺たちは見張り塔の候補地を見直し、必要な場所を追加していった。


 次に確認したのは、城壁上の通路だった。


「ここは兵士が移動するには少し狭いな」


 ガルドが通路の予定地を見て言った。


「一人で歩く分には問題なくても、装備を持った兵士が複数人で移動するなら話は違う。応援に向かう途中で詰まってしまっては困る」


「武器を設置する場所も必要ですから、通路の幅には余裕を持たせたいですね」


 ダグラスが答えた。


「通路を広げる部分と、武器を配置する部分を分けて考えましょう」


 俺も頷いた。


「敵が一か所に集まってきたとき、ほかの場所から兵士を送れるようにしたい。通路の整備は優先して進めよう」


 石切場から運ばれた石材を使い、まずは優先度の高い区画から通路を整備することになった。


 石材を並べ、足場を整え、必要な場所には防護壁を設ける。


 兵士たちが実際に歩き、すれ違えるか、装備を持った状態でも安全に移動できるかを確かめていった。


「これなら、あちら側へも移動しやすくなりました」


 通路を歩いた兵士が感想を口にした。


「よし。ほかの区画も同じように確認していこう」


 ガルドが頷いた。


 その一方で、ガンドたちは城壁の基礎や周囲の地形を確認していた。


「このあたりは、雨水の流れを調べた方がいいな」


 ガンドが地面を見ながら言った。


「水が溜まる場所があれば、排水を考えなければならない。堀との位置関係も含めて、コルとデルブに確認してもらおう」


「頼むよ。防衛設備を整えるのは大切だけど、長く使えるようにしておきたいからな」


 俺はそう答えた。


 城壁の整備は、一度にすべて完成するわけではない。


 それでも、見張りの死角を見つけ、兵士が移動しにくい場所を改善し、基礎や排水の問題を確認していけば、守りは着実に強くなる。


「次の襲撃がいつになるかは分からない。だから、完成を待つだけじゃなく、できたところから使えるようにしていこう」


 俺の言葉に、皆が頷いた。


 復元された城壁は、少しずつ本来の役割を果たし始めていた。

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