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静かな花は君と咲く  作者: 糸田小太
学校編
13/13

ついに学園祭!

今回はついに学園祭を迎えました

そしてあと2話で最終回の予定です


ついに学園祭の日が明日へと迫ってきた。


俺と羽崎さんはお互い学園祭の準備で疲れながらも帰っていた。


なお、俺はクラスの喫茶店の準備、羽崎さんはステージの練習を終えたばかりだ。


「あの…咲君」


「なんだ?」


俺は羽崎さんの方を見る。


「あ、明日のステージ…絶対に観に来てほしい……。」


「あぁ、最初から見に行くつもりだったが…」


と言うかその為にシフトの時間をずらしてもらったくらいなのだが。


「絶対だよ……。」


「あぁ絶対だ」


俺達は指切りをすると再び歩き出した。


~次の日~


『それでは只今から学園祭を始めます』


放送部の放送を合図にして学園祭が始まった。


始まって数分でお客が数人と着実に増えてきている。


俺は一番最初のシフトなのもあって早速頑張っていた。


「え…こちらご注文の品です……」


そう接客の仕事だ。


羽崎さんも人前で頑張るのだから俺もせめて何か頑張れないかと接客を志願したのだ。


やはり声が小さくなりそうになる。


でもそれではダメだと言い聞かせて頑張って出せるだけの声を出す。


「ありがとうね」


「は、はい」


お婆さんはニッコリと笑ってお礼を言ってくれる。


俺は少し緊張がほぐれたなと思いながら次の机に向かった。


~数時間後~


「はぁはぁ」


シフトを終えた俺は疲れて座っていた。ステージにはまだ時間がある。


「よっ、おつかれ」


俺の隣に木嶋が腰掛ける。


「いや、お前があそこまでハキハキと言えるなんて思わなかったぜ。もっとこうゴニョゴニョみたいな感じで」


木嶋は意外そうに言う。


「まぁ、それじゃダメなのが分かってたからな。それに…なんか頑張らなきゃって思えてな」


「もしかして羽崎の事か?」


「う、うっせぇよ」


「じゃまた後でな」


俺はそれだけ言うと歩き出した。



『続いては1年生によるダンスステージです』


俺は体育館の中でもある程度前の席に居た。


舞台袖から出てくるアイドル風の衣装を着た生徒の中に羽崎さんの姿があった。


そして全員が出揃った所でライトが消えてステージが始まった。


羽崎さんは少しおぼつかないところが無い訳では無かったが一つの間違いもなく踊って歌えている。


それはさながらアニメで見る"スクールアイドル"のようだった。


そして舞台から全体を見る振り付けの時に俺を見つけたのか羽崎さんの顔が一瞬にして今日一番の明るさになる。


最終的に一度も間違うこと無く羽崎さんは踊りきった。


舞台を見届けた俺は体育館を出ると裏口に向かった。


すると着替え終わった羽崎さん達が出てきた。


俺を見つけた瞬間羽崎さんはこっちに向かってくる。


後ろの子は微笑ましそうにこちらを見ているのが分かった。



俺と羽崎さんは共に学園祭を周っていた。

どのクラスも装飾に凄く力が入っていて、よく見ると塗り残しがあるのも手作り感を感じる。


「焼きそば…食べてみたい」


羽崎さんは前の教室に張ってある紙を指さしながら言う。


「食べてみるか」


入ると直ぐに買えた。


少し焦げ目のあるこれぞ手作りな感じの焼きそばだった。


俺達は校舎の外の椅子に座る。


「「いただきます」」


ズルズル


「うまっ」「美味しい」


味はしっかりとしていて普通においしい。


すると俺の視界の中にスッと手が入ってくる。


「あ、あーん//」


「外じゃ恥ずかしいって…」


と言っても羽崎さんの頼みは断れない…


パクっ


より美味しく感じるのはなぜだろうが?


「じ、じゃ俺からもあーん……//」


パクっ


羽崎さんは可愛くゆっくり食べてくれる。


「美味しい…//」


そして遠くからニヤニヤとその光景を眺める人影があった。




「そろそろシフトだから行くね…」


「おう!羽崎さん、頑張ってな」


「分かった……咲花マスク頑張る!…なんちゃって…」


羽崎さんは照れたように笑った。



「そろそろ行くか」


俺は自分のクラスの喫茶店に入った。


「いらっしゃいませ……」


少し小さな可愛い声……ウエイトレス姿の羽崎さんが迎えてくれた。


「咲君!?……//」


羽崎さんはカァーと顔を真っ赤にする。


「羽崎さん、似合ってるよ……」


俺は自分で言って恥ずかしくなっていた。


そのまま俺は羽崎さんに席(ただの教室の机を4つくっつけただけ)に案内された。


「ご、ご注文は?」


羽崎さんはやはり苦手そうにはしながらも接客がキチンと出来ていた。


「これとこれで」


「それではしばらくお待ちください……//」


羽崎さんは可愛く一礼すると歩いていった。


~数分後~


「お待たせしました…」


羽崎さんはゆっくりとコップ(紙)と皿(紙)を置く。


とその時皿が傾きそうになり俺はサッと支える。


「あ、ありがとう…」


「別に良いって…」


これが普通のお客さんならヤバいが別にクラスメイトの俺なんだからまぁ問題は無い。


羽崎さんは少し照れたように手を振って戻っていった。


ちなみに頼んだ物はうちのクラスの一部の女の子が作ったクッキーとお茶である。ちなみに言うまでもなくお茶はスーパーで買った物だ。なんてたってその買い出しをしたのが俺なのだ。


とそんなこんな学園祭は慌ただしく過ぎていった。


~その頃~


「どこ周りたい?」


「どこでも"木嶋"君が行きたい所で良いよ」


「そ、そうか」


そんな会話が廊下を歩く木嶋と委員長の間で繰り広げられていた。



あれから俺は色んな展示を観て回っていた。


展示は写真部や美術部などの部活や1年生などが行なっている。


最初は一人で見ていたが途中からはシフトが終わった羽崎さんと二人で見ていた。


最後の展示を見終わったタイミングで放送のチャイムが流れた。


『これで学園祭を終わります』


「学園祭も終わりみたいだな」


俺はそう言って隣にいる羽崎さんの方を振り向く。


すると想像以上に近くに羽崎さんが居た。

少し手を動かしたら届きそうな距離に。


「「…」」


お互いドキドキして何も言えなくなる。


羽崎さんは顔を赤らめている。


そんな時ちょうど目が合い、俺は前を向いて彼女の手を取って歩き出す。


「く、クラスの片付けを手伝いに行こう」


「そ、そうだね」


これが俺の照れ隠しなのは羽崎さんにはバレバレだろう。



最後までお読み頂きありがとうございます!

学園祭が終わったので最終回まであと2話になりました。予定ですが…。最後までお読み頂けると嬉しいです!

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