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静かな花は君と咲く  作者: 糸田小太
学校編
12/13

四つ子の女の子達と過す1日

今回は番外編として自分が初めて完結まで連載した小説「仲川さんちの四つ子家庭教師」の1周年記念のコラボ回です!

仲川さんちの四つ子と春馬が静花に登場します!

私、西村真咲は羽崎さんと駅に居た。


と言うのも今日はお互い用事も無かったから一緒に何処かに行こうという事になったのだ。


「だよね〜」


「私もそう思う」


後ろから会話が聞こえて振り向くと四人の女の子と男の子が一人座って居た。


(あれは…言わゆるハーレムなのか?)


そんな事を思っているとそのうちの一人に話しかけられた。


「もしかして、お二人って付き合ってたりします?」


俺と羽崎さんはお互いを見るとカァーと顔を赤らめる。


「お、俺達は別に付き合ってる訳じゃ」


「と、友達…みたいな」


羽崎さんも声が小さめだが言う。


「こら、明香里何聞いてるんだ」


四人と一緒にいた男の子が明香里と呼ばれた女の子のうさ耳リボンを引っ張る。


『皆さま、まもなく電車が参ります。ご注意ください』


会話を遮るように駅の放送が流れる。


「と、とりあえず乗ってから話しましょうか」


俺は苦笑しながら言う。



ガタンガタンゴトン


車内各所にLegendと書かれた広告が張られた車両がその言葉のごとく力強く走って居る。まぁ今年引退予定の60年戦士の車両なんだから当たり前だろう。


そしてその車両の座席に7人が並んで座って居た。


「えーと、それで貴方は?」


俺は聞いてみる。


「私達は四つ子」


3つ隣に座る子が告げる。


「えぇ!?」


俺と羽崎さんの声が重なる。


「まぁ、驚くわな」


四人と一緒に居た男の子が苦笑する。


「あ、僕は上条春馬、こいつら4人の家に居候させてもらって4人には勉強を教えてもらってる」


「へぇ、俺は西村真咲、隣に居るのが羽崎さん」


「咲花です。よ、よろしくお願いします」


俺と羽崎さんは自己紹介をする。


「私は仲川明香里、で、隣が花梨、紗月、多緖です」


「よろしくな」


「よ、よろしく」


羽崎さんも笑顔の紙を持ちながら頷く。


「その紙何?凄く可愛い!」


明香里さんが羽崎さんの紙を見て目を輝かせる。


「こ、これはえーと……」


羽崎さんが迷ったように黙る。


「これは話すのが苦手な羽崎さんに俺が作ったんだよ。これなら相手が見えないかは話しやすいんやじゃないかって」


「へぇ、凄く可愛くて良いと思う!」


まさか褒めてくれるとは思っていなかった。


「ところで、春馬さん達はこのあとどうするんですか?」


俺は気になってた事を聞いてみる。


「いや、特には決めてないが…」


「私、咲花ちゃんと咲君と周りたい」


「私も周りたい…かも」


明香里さんと紗月さんが言う。


「と言ってるんですが大丈夫ですかね?」


春馬さんが申し訳無さそうに言う。


「良いですよ。羽崎さんも頷いてますし」


俺の横では羽崎さんが頷いていた。


こうして俺達は四つ子さん達と一日過すことになった。



まず俺達は終点駅の直ぐ前にある商業施設に向かった。


「あれ?前、ここに時計が無かったけ?」


明香里さんが不思議そうに言う。


「確かに。あった気がするわね」


花梨さんも思い出したようだ。


「どうやら、広場のリニューアルで撤去されたみたいだ」


春馬さんがスマホの画面を見せてくれる。


そこにはニュースサイトが開かれていた。


「そう言えば聞いたことがあります」


多緖さんが言う。


「そうなんだ」


明香里さんががっかりしたように言う。


「でも、綺麗になったわね。確かに」


花梨さんがまじまじと広場を見ながら告げた。



その後は"本屋"だったり、"服屋"だったりと色々見て回った。


そして今はゲーセンを見ていた。


羽崎さんも緊張が無くなってきたのか楽しそうに見ている。


「お、クマのぬいぐるみだ」


明香里さんが指さす。


「すると一番に見に行ったのは紗月さんだった」


すると羽崎さんが紗月さんの隣に歩いていく。


「欲しいの?」


羽崎さんの質問に紗月さんはコックリと頷く。


「分かった」


羽崎さんはお金を入れると俺にしてくれたようにひょひょいとアームを動かしてあっさりとぬいぐるみを取ってしまった。


「…す、凄い」


紗月さんはビックリしたように羽崎さんを見る。


「はい。欲しかったんでしょ」


「うん。大事にするね」


紗月さんは俺が見た中で一番嬉しそうにしていた。



「羽崎さんは本当にクレーンゲームとかゲーム系得意なんだな」


俺は隣を歩く羽崎さんに言う。


「うん。それに、咲君の時も紗月さんの時も取ってあげたいって気持ちが強かったからかも」


「そう言うのもあるのか」


まぁ気の持ちようとも言うしな。


するとぐぅ〜とお腹がなるのが聞こえる。


「ハハハ。そろそろお腹が空いてきましたね」


多緖さんが恥ずかしそうにしながも告げる。


「そろそろお昼ご飯にする?」


羽崎さんが俺に聞いてくる。


「あぁ。そろそろお昼にしましょうか。俺達もお腹が空きましたし」


羽崎さんに返事をして、続けて四つ子さんにも聞こえるように声を大きくする。


「そうしよっか」


明香里さんは元気良く言うと歩き出した。



お昼はファーストフード店になったのだが、多緖さんの食べっぷりに驚かされていた。


ハンバーガー1つと紗月さんと明香里さんの残りを貰って実質2つぐらい食べたんじゃないだろうか。


俺は隣に座る春馬に耳打ちする。


「多緖さんって食べる量が凄いですね」


春馬さんは苦笑いすると言う。


「まぁ、アイツが一番食べるからな」


「何か言いましたかぁ?」


すると多緖さんが春馬さんを睨んでいた。


「な、何も言ってないからな」


俺は思わず笑いそうになっていた。



あれから食べ終わった俺達は明香里さんの提案で男女に分かれていた。


なので今は春馬さんと歩いていた。


「一つ聞いていいか?」


「良いですけど春馬さん急にどうしたんですか?」


「あ、いやちょっとな。あと呼ぶのは春馬で良いよ。」


春馬さんは苦笑しつつ告げる。


「はい。春馬」


「で、聞きたいのは、真咲は羽崎さんの事は好きなのか?」


「えーと、そうですね。最近は羽崎さんに惹かれてるなって自分でも思います」


「そうなのか。だったらオレからアドバイスさせてもらって良いか?」


「は、はい」


俺は驚きながらも頷く。


「俺さ、花梨と付き合ってるからさ」


「へ?…えぇ!?」


「別に隠す気は無かったんだがな」


春馬さんは苦笑する。


「それで、アドバイスと言うのは?」


「そうだったな。その、俺からは一つだけ、今だって時に告白したら成功する…はずだ。」


そのアドバイスは確かに的確だった。


今だって時に言わなければ時期を逃して終わりになるだろう。


「ありがとうございます」


俺は頭を下げる。


「べ、別に感謝されるほどの事は何も言ってない気がするが……」


その後も春馬さんと色々話した。


~その頃~


「咲花ちゃん、ちょっと良い?」


明香里さんが私に話しかけてくれる。


「は、はい…」


やっぱりこう言う時にまだ話すのには苦手意識があるなと思う。


「実は花梨、春馬さんと付き合ってるんだよ」


「えぇ!?」


「ちょ、明香里勝手に言うなー!」


花梨さんが恥ずかしそうに手をバタバタさせている。


「そ、そうだったんですか…!?」


私は声こそ小さいが驚きの声を出す。


「うん。と言うか実際は私達四人共、春馬さんの事が好きなんだけどね」


明香里さんが頬をかきながら言う。


「で、でも何でその話を私に…?」


「咲花ちゃんに伝えたい事があって」


「伝えたい事?」


「まぁ、花梨以外の3人は結果的には振られたわけだけど、でも、今はそれでも良いって思えてる」


「何で…?」


私はポツリと疑問を告げる。


「好きだって気持ちは伝えられたから。かな」


(好きだって気持ち……)


それは私が最近咲君に感じている気持ちでもあった。


「だから、咲花ちゃんも好きだって気持ちを伝えてほしい、真咲君に。」


明香里さんは優しくでも力強く告げる。


「な、え?」


私は一瞬意味が分からなかった。


すると明香里さんはフッと笑うと言う。


「好きなんでしょ。真咲君の事」


「はっ?、え、えぇぇぇ、と、それは…」


自分でも驚くぐらいドキドキしていて顔が熱かった。


「何で…それを……?」


私は恥ずかしさで俯きながらも聞いてみる。


「うーん、似てたからかな。"去年"の私達に。」


明香里さんの後ろで多緒さん達も頷いている。


「だからお節介かもしれないけど。伝えたかったの」


それだけ言うと明香里さん達は再び違う話を始めた。


~数時間後~


「真咲、今日はありがとな。」


「咲花ちゃんもありがと。」


俺には春馬から、羽崎さんには4人がお礼を告げる。


「まぁ、俺達も行くとこ決めてなかったし」


「うん」


羽崎さんも頷く。


すると降りる駅に着く。


「また一緒に周ろうよ」


「春馬もな」


4人と春馬は車内から手を振ってくれる。


「あぁ、また行きましょうか」


そしてドアが閉まった電車は発車していった。


(今だって時……か)


俺はおもむろに隣に居た羽崎さんの手を取る。


「え?さ、咲君?」


「何となくだが手を繋いで帰らないか?」


「う、うん」


俺と羽崎さんはお互い赤い顔で階段を上り始めた。


おわり


今回は「仲川さんち四つ子家庭教師との家庭教師」とのコラボ回でした。恋愛の先輩として羽崎さんと真咲にアドバイスをしてくれました。アドバイスのおかげで2人の関係は縮むのか!?次回もお楽しみに!

→仲川さんちの四つ子家庭教師

https://ncode.syosetu.com/n0289ko/

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