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『地球ショッピング』で異世界を快適に!~医学生、善行ポイントで現代物資を取り寄せ、兎の村を最強要塞に変える~  作者: 月神世一


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EP 15

資源問題と未知の探索具

マルストア城の会議室。

勇太の「工場」という革命的な提案に、ダボルグとドルグが興奮冷めやらぬ様子で計画の骨子を練り始めている。巨大な生産ライン、効率化された分業制……。

だが、そこで最も現実を理解しているドワーフの匠、ドルグが腕を組み、深く刻まれた眉間の皺を動かして唸った。

「……だがな、勇太様。これだけのモンを量産するとなると、今の交易で仕入れるだけの材料じゃ、あっという間に底を突くのも時間の問題だぞ。特に、マギス・マグナムに必要な『火花鉱』や『ミスリル』は、市場にそうそう出回るもんじゃねえ」

その言葉に、執事のルンベルスも苦々しく頷く。

「ドルグ殿の言う通りです。安定した生産には、安定した自前の資源供給が不可欠。幸いマルストアの北部は未踏の丘陵地帯……そこに新たな鉱脈でもあれば良いのですが、ドワーフの『山読み』をもってしても、地下深くの眠りまでは容易には探り当てられませぬ」

「鉱脈か……。無いなら、探せばいいよね」

勇太はその言葉にハッとした。そして、自分にはそのための「道具」があることを思い出す。

彼は再び『地球ショッピング』を起動し、今度は『探査・測量機器』のカテゴリーを選択した。

「ポイントを消費……合計250P。購入ポチだ」

ポォン、と軽い音と共に、勇太の目の前に二つの奇妙な道具が出現した。

一つは、長い柄の先に円盤状のコイルが付いた、メカニカルな金属製の機械。

もう一つは、単純なL字型の銅の棒が二本。

「こ、これは何だ!? 魔法の杖とも、ドルグの魔砲とも違う……」

賢者ダボルグが、見たこともない無機質な機械に目を剥いた。

「ええと、こっちの機械は**『金属探知機』**っていうんだ」

勇太は説明書を広げ、現代科学の理を読み解く。

「説明書によると……『内部のコイルに電流を流し、磁場を発生させる。地中に金属があれば電磁誘導によって二次磁場が発生し、それを感知して音やメーターで知らせる』……らしい。魔力を使わずに、地中の金属が放つ『物理的な反応』を読み取る装置なんだ」

「魔力なしで、地中の理を読み解くだと……!? なんという合理性だ」

ダボルグは、その「魔力に頼らない検知」という概念そのものに戦慄していた。

「地の中の金属が分かるだと!? 何て代物だよ! ドワーフの勘だって、そう簡単には鉱脈は見つけられねえってのに!」

ドルグは金属探知機を食い入るように見つめ、その震える手は今すぐにでもそれを引ったくって山へ駆け出したいと疼いているようだった。

「ドルグさん、ダボルグさん。これを持って、マルストア領内の北部丘陵を調査してほしいんだ。ダウジングロッドの方は……まあ、気休めの補助おまじないとして使って」

勇太の言葉に、三人の側近たちは顔を見合わせた。

マルストアの運命を左右する、未知の資源探査。そのプロジェクトの巨大さを理解し、最初に動いたのはやはり執事のルンベルスだった。

「……承知いたしました。至意、ドルグ殿とダボルグ殿を責任者として、地質に詳しい熟練の抗夫や若い力のある者を集め、『マルストア資源調査団』を編制いたします!」

彼の声は、新たな歴史が始まる興奮にわずかに震えていた。

そして、その会議に同席していた騎士団長のマンミヤが、スッと立ち上がり、胸の鎧に拳を当てて蹄を鳴らした。

「領内の未踏地に調査団を送るのであれば、魔物の危険も伴いましょう。……その護衛、我が騎士団にお任せあれ! 地獄の特訓で鍛え上げたこの力、今こそ領主様とマルストアの未来のために振るう時です!」

マンミヤの瞳には、戦いを渇望する猛将の光が宿っていた。

勇太の持つ地球の「探査技術」。ドルグの「職人魂」。ダボルグの「解析力」。そしてマンミヤの「武力」。

すべてが一つにまとまり、マルストアの未来を切り拓くための大遠征が今、始まろうとしていた。

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