返事
「私も・・・好き・・・春輝の・・・こと・・・が・・・」
りほが、ただ6文字の言葉を発した。その声は、見る見る映画の大音量にかき消されたが、その言葉を、春輝は聞き逃さなかった。その後、自分よりも3センチほど大きい身長の、りほを、ただ見つめていた。
「ほんと・・・うか?」
「(こくり)」
無言でうなずくりほ。そのうなずきに、また顔を真っ赤にする春輝。
「やったぁ~!りほぉ!」
「春輝?!」
りほは、春輝に抱きつかれてびっくりした。そして、映画のラブシーンとともに、キスをした。その気障さに、りほは、またまたびっくりした。
春輝の唇は、柔らかく、堅かった。
「・・・私・・・」
「ん?」
「ずっと、ずっと、ずぅ~っとね?」
「うんうん」
「悠斗の事が好きだと思ってたの・・・」
「し、知ってる・・・」
春輝がかすかに動揺した。
「でも、それは、勘違いだった・・・だって、悠斗と、愛莉が抱き合ったって、ちっともショックを受けなかったもん」
「はぁ?!悠斗と愛莉が抱き合うぅ?!・・・それって、ドラマでかぁ?!」
「ううん。普通に穴屋博物館で、悠斗が愛莉に告白して、それで・・・」
「そうか・・・悠斗もか・・・よかったな・・・それで、なんで勘違い何だよ」
「だって、私、実は、ずっと、ずっと、ずぅ~っとね?春輝が大好きだったんだからっ!」
その時、春輝の顔が真っ赤になった。今までにないほどに真っ赤っかになった。
その反応を見たりほも、真っ赤っかになった。
その光景を見ていたのは、2人以外、誰もいなかった。




