表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
20/36

第十九話 舞踏会編4

シルヴェール邸別館 裏庭にてーーーーー


アーサー「ーーーーどうする?」



鍛錬の合間、四人の皇子は、馬鹿(アルバート)の育成方針を話し合っていた。

いや、そもそも戦闘民族の鍛錬に付き合わせるなと言う話だが。




カストル「儂らの中で一番強いアーサーじゃとちょいとキツいかもしれんな.........」



“ちょいと”じゃないんですよ。



マルクス「儂もアーサーと同じスピードタイプじゃからなぁ.........

全く鍛えてないあやつでは目で追うのがやっとじゃろうて。」



追えない追えない。

セレスティアですら見えてないから。




アーサー「うーん........カストル兄者なら上手く力加減できそうか?」



カストル「可能じゃ。」



ガウェイン「よし!!任せたぞカストル!!!」



嫌な予感がする........



そしてーーーーーー



アルバート「おんぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!!」




ドゴォォォォォォォォォンッ!!!


馬鹿(アルバート)が地面に落下する。

鼻水と涙を撒き散らしながら、馬鹿(アルバート)は彗星の如く地面に突っ込んだ。



アルバートの胴体からゴキッと嫌な音がする。



カストル「ほら!!立つのじゃ!!!

死なないよう手加減しておるから動けるはずじゃぞ!!!」



やっぱりな......手加減のレベルが最低限すぎる.............


絶対今ので肋骨折れてるだろ...........




アルバート「あ、あの.......肋骨折れてもう動けなーーーーー」



カストル「何を言っておる?意識があるなら立てるじゃろ?」



流石ユースティティア皇族。

期待を裏切らない。




アルバート「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!!!」




さぁカストルの地獄の修行に転がされるアルバートはさておき。


ーーーーーー遂に、舞踏会当日になった。



エイト「すっご..........」



エイトが感嘆の声を漏らした。


プエルグラトゥス王宮、舞踏会場。


まず最初に目に入るのは巨大なシャンデリア。


巨大な魔石を中心に純金が枝状に伸び、先端にある無数のクリスタルが虹色に輝いている。


魔石が光を放ち、シャンデリア全体が眩い光を放っている。


それはまるで、夜空に浮かぶ星々がシャンデリアに集まっているかのように見えた。


地面には純白に近い大理石が敷き詰められ、辺り一帯が鏡面のように光を反射する。


気を抜くと滑って転んでしまいそうになるほどである。


奥には大階段があり、中央から左右に分かれている。


階段の手すりは純金でできており、光を反射して神々しく輝く。


それは、まるで女神アストライアの後光のようだった。


壁には巨大な額縁の中に歴代国王の肖像画が飾られており、王国の歴史と威厳を感じさせる。


会場には、すでに多くの人が集まっていた。


女性達は色とりどりのドレスを見に纏っている。


服の表面が光を受けて真珠のように輝き、胸元にある大きな宝石が、眩い光を放つ。


会場には笑い声が響き渡り、どこからか楽団による演奏が聞こえて来た。



カストル「肉だぞ兄者!!!」



ガウェイン「あぁ肉じゃな!!!」



マルクス「食うぞーーーーーー!!!」





エイトは思った。


“見なかったことにしよう”ーーーーーと。




そんなことを考えていると、ふと照明が暗くなる。


明るい方を見ると、何やら身分の高そうな男性にスポットライトが当たっていた。


彼の名はレオンハルト・グラディオ・ディレクトゥス。


プエルグラトゥス王国の王太子である。


周囲にいるのはセレスティアの長兄と魔術師団団長の息子、宰相の息子であるアイリスの兄.......要は顔と身分だけはいい阿呆どもだ。




レオンハルト「諸君!!今日はよく集まってくれた!!」




お前のために集まったわけじゃないけどな。


青みがかった黒髪が、光に当たって藍色に輝く。

瞳はサファイアのように美しく輝く碧眼。

簡単に言えばユリウス並みのイケメンだ。




レオンハルト「今日ここに!!勇気ある人が来てくれた!!」



ハイハイ。




レオンハルト「さぁアリア。こっちにおいで。」



アリア「ーーーーはい。」



そう言うと、一人の女性が壇上に上がる。


髪はアイリスと似たような淡いピンク色で、高い位置でツインテールにしている。


瞳は淡い桜色。


全体的に可愛らしい雰囲気だ。


レオンハルトはアリアの手を優しく握り、腰に手を回してアリアの体を引き寄せた。


そして、群衆を睨みながら叫んだ。




レオンハルト「悪女オフィーリア!!前に出ろ!!!」




すると、一人の女性が出て来た。


黄金の髪は絹のように滑らかで美しく、月のように淡く輝いている。


藍色の瞳は知性を感じさせる瞳でありながら、その奥に凛とした意志の強さを感じさせる。


肌は雪のように白く、陶器のように滑らかで、光が当たると淡雪のように儚く輝く。


ドレスは青を基調とし、繊細で美しい金の刺繍が施されている。



彼女の名はオフィーリア・ド・オルセリア。



五大公爵家オルセリア公爵家の長女。


そして、レオンハルトの婚約者でもある。



儚さと気品を感じさせる声で、オフィーリアは静かに問う。


オフィーリア「...........“悪女”とは、どういうことでしょうか。」



レオンハルト「白々しい!!

あれほどアリアを虐めておいてまだ言うか!!!」



うーんテンプレ。

濡れ衣だったパターンね。




オフィーリア「身に覚えがございません。」



そう言うと、アリアを一瞥する。


その目に敵意は滲んでおらず、だがしかし刃の如き鋭さがあった。


アリアはビクッと肩を跳ねさせ、レオンハルトにもたれかかった。


レオンハルトはそんなアリアの背中を優しく撫で、微笑みかける。


そしてオフィーリアの方を睨む。




レオンハルト「おのれ!!この期に及んで罪を認めぬだけでなくアリアを睨むとは!!」


セレスティア兄「フン!!悔い改めればいいものを!」


アイリス兄「悪女には鉄槌が必要でしょう。」




尚、群衆の中でセレスティアは頭痛そうにこめかみを抑えていた。


氷のように冷たく、低い声で



セレスティア「兄様........後で覚えておいてください.......!」




ーーーーーと呟いていた。


頑張ってね、お兄さん。


アイリスも、恥ずかしそうに両手で顔を覆いながら小さな声で謝り続けている。


妹から完璧に一族の汚点として扱われる兄達。


うん、アイツらは少し周りを見た方がいいな!




レオンハルト「俺はお前と婚約破棄し、アリアと婚約を結ぶ!!

次期王太子妃を虐げた罪は重い!!

よってお前の家は取り潰し、一族郎党国外追放とすーーーーーー」




カッ!!




急に照明が元に戻った。


レオンハルト「な、なんだ........何が起こっている!?」






ロドリック「ーーーーー鎮まれェェェェェい!!!」



騎士団長ロドリックの怒号が木霊する。


今まで騒がしかったのが嘘のように、辺りは静寂に包まれた。


そしてしばらくした後、また鋭い声が響く。




エルリック「フォルティトゥード・イプサ・ユースティティア皇帝国第467代皇帝ダリオス・フォルティトゥード・ユースティティア陛下!!


そして皇太子アーサー・フォルティトゥード・ユースティティア殿下の御成である!!!

伏して控えよ!!!」



扉が開かれた瞬間ーーーーー誰もが息を呑んだ。


全てを飲み込む闇の如き漆黒の髪は、短く無造作でありながら烏の羽のような艶があり、光に当たって一部が銀白色に輝いている。


瞳は深緋色の虹彩と藍色の瞳孔の珍しい色合いでつい魅入ってしまう。


それはガラスのように透明で、瞳の中で無数の星が瞬いているかのような眩い光を孕む。


その瞳は澄みきった清流のような晴れやかな純粋さを感じさせるが、瞳の奥に全てを切り裂く刃のような鋭さと神そのもののような神々しさが同居している。


肌はやはり雪のように白く、髪の漆黒と相まって彼の美貌の神聖さが際立つ。


そしてガラスのように透明感があり水々しく、光を受けて真珠のように鈍く光る。


まさに神話の中の女神アストライアを彷彿とさせるような、儚く繊細でありながら、触れることが許されぬ神聖さも感じさせる絶世の美貌。


ただ歩いているだけで、戦神へファイストスを前にするかのような張り詰めた緊迫感が空気を支配する。


服装は黒を基調とした軍服のような格好だが、繊細で美しい金の刺繍が施され、ただでさえ浮世離れした美貌を一層遠い存在に感じさせる。


真紅のマントには、フォルティトゥード・イプサ・ユースティティア皇帝国の国章が堂々と刻まれていて、腰には金色の洗練されて美しい儀礼用の剣.......ではなく実戦用の剣。


彼の足取りには迷いがなく、背筋が伸びていた。


そして気品と威厳を感じさせる自然な動作で、呆然と立ち尽くすレオンハルト達を一瞥もせず横切って、そのまま二階席へ歩いて行った。




...........................誰だこの完璧皇太子。




皇帝は.........シルヴェール家に来た時と同じである。



そんな人間離れした美貌を持った皇太子と、底知れない覇気を纏った皇帝の登場に周囲の視線は釘付けになった。


そしてレオンハルト達は忘れ去られた。




冷たい目で会場を見下ろしながら、静かに、そして鋭い声で言い放った。



アーサー「ーーーーーー面を上げよ。楽にせい。」



.................お前.........本当に脳筋皇太子(アーサー)か...........?

作者です!!



なんかいつもと違うアーサー....?


そして魔神はいつ回収されるのか!?




次話!!「第二十話 舞踏会編5」よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ