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朝の終わりの頃の会話

凄まじいマグナム44弾の衝撃!

その閃光と、轟音と爆炎が収まった後にあるのは―

やはりママの見事な「アッカンベー」だった。


「なああっ?!」

なぜ、何ともない?!、こんな至近距離で外すはずもない―

驚愕の表情の『dennデン』。


ママの左の手が開く。そこからコロン、と落ちる太長の銃弾。


素手で、掴んだのか、マグナム44をー?!

一層の衝撃の事実に固まってしまう。


しかし当のママは左手をブンブンと振りながら、

「痛あぃ!」

何の緊張感もない一言、さらに―


「あーあ、ネイルが剝れてしもうたわ、高かったんじゃぞ、これ!」

左手の指先をを見てぼやくママ。

「おまけにほれ!!」

手のひらを前に差し出す。

真ん中が赤くはれ上がり、血がにじんでいる。

「男が女に暴力振るってよいのか?、これは立派な『セクハラ』であろう!!」


―今の、お前が、それを言うのかよ!

内心の叫びが、身体の外満面に滲みだすのが見えている。


「ーん、気に障った、いわゆる『カチンと来た』のかや?」

もうそんなレベルはとうに通り過ぎているが、でもやっぱ、カチン、と来てしまう!


「ま、安心せい、こんなのはすぐ治る」

手のひらに力をこめる。

「…はっ」

ボウ、とそこに青い光が灯り、みるみる傷が元通りになってゆく。

「『発勁』、生命力や妖力の具体的発現…」

そんな手があるなら、最初から、そう言え!、目の前の内心を読み取るように、ママはつぶやく。


「ふふふ、おぬしらが躍起になって求めている力じゃろ?」

ドキリ、として身構えるマオカラースーツ。

「そして、これは、このようにも出来るのじゃ」

手のひらの光が変わる、穏やかな青から、凶悪な赤に!


「破っ!」

突き出される手のひら。

辛うじてかわす、が、

ボンッー!

傍らの三脚のビデオカメラが、粉々に砕け散る。


くっ、飛び退る『dennデン』。

紅い手のひらをかざし、追い打ちにかかるママ、しかしー

チッ、と舌打ちすると後ろをちらりと見て、さらに下がるその一歩。


ガチャンッー、何かが割れるような音。マオカラースーツの姿がすっと下に沈み、消える。

見ると、そこには白い大き目の一枚の紙。

何も書かれていない紙が…

そこには間違いなく逃げ道のための「窓」の、「田」模様が描かれていたのだ。


「フン、小賢しい。逃げおったか」

特に何の未練も示さず、くるりと背を向ける。

「まあ『アレ』などはどうでもよい。今回のわらわの本当の目的は…」

下の施設を見下ろす。


「銃声が響き、さらに術法の使用を感じたならば、そろそろ出てくるはずじゃが」

するとー

その言葉の通り、施設からたっ、と駆け出す白い獣の影。

ニヤリと笑い揺れる、狐耳。

「くふふふ、楽しませてくりゃれ?」


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