二人組との会話 「星に願いを編」
ゴオオオーッー!
真っ赤に光輝く円錐の中にいる二人組。
二人の額に流れる脂汗。
暑さだけではない…
サポートAIの言うには、どうやら身体を少しでも傾ければ、大気の高温プラズマ流が乱れて、身体が焼かれるらしい。
緊張して身体をこわばらせている、しかし―
ピンポーン…
なんだか気楽なコール、
『おめでとうございます!』、一層場違いなサポートAIの声。
「な、なんだああぁーっ」
『あなた方の流れ星に、いま願いが掛けられましたぁっ!』
なんだかおかしなテンション高そうなAIの声。
「はああっ、なんだそれ?!」
全くワケがワカンナイ二人。
「取り込み中だっ、ムリ!!」
『願いを受理しま―す。ご覧ください』
「勝手に受けるなあっ!」×2
二人の拒絶も顧みず、見る間にヘルメット内にモニターが出てきて、画像が映る。
なんと今日誘拐したあの『子供』が笑顔で手を振っている。
『はーい、おにいさんたちー、げんき?』
「元気なわけ、あるかぁっ!」
「誰のせいだとぉっ!」
ほんと、そうだ!
『んーと、わたしのおねがいはねー』
「いやだ、お前の願いだけは聞きたく…」
狐耳の婦人がひょいと顔を覗かせる。びくっと押し黙る二人。
「なんじゃと?」
「―!、え、いえ、喜んで願いを叶えさせていただきます!」
思わず、言ってしまう二人。
『えーとねぇ、こないだママから貰ったお菓子、なくなっちゃったんだー』
小さな手が空になったお菓子箱を示す。
やっぱり子供だな、と二人は一瞬ほんのりしかける。
緊急事態にもかかわらず…
『お願いはねー、このおかしの箱にいーっぱいのー』
「…うん、うん」
『ダイヤモンドのつめあわせ!』
「…ええええええー?!」
『あ―、言っとくけど、ダイヤのグレードは最高級のDカラーで、そんでクラリティグレードはVS2以上で、お願いー』
「はああ、そ、それって―?!」
「聞いたであろう、よろしくの、ほほほ」 ―プツン。
「待てやあー!」
ピンポーン…
「今度はなんだあっ!」
『ちなみに通常のお菓子箱にダイヤモンドを、詰め込む場合…』
「そんなアドバイスはいらんっ」
『リングとかアクセですと数千万円で収まるでしょうが…』
『通ですねぇ、グレードは最高級のDカラーで、クラリティグレードはVS2以上…?、最高級の素晴らしいセレクションですね、感服いたしますわ』
『これは、億以上、いえ十数億、行きますわね、うふふふっ…、頑張ってくださいねぇっ―』
「サポートAIが笑って同情するなよおっ」
絶叫に思わず揺れる身体!
ゴオオーッ―! プラズマが一層燃え上がる!!
「あぢいいいーっ!」




