レナの誕生日 スライム遊園地 その26
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ぴちゃ~ん
ぴちゃちゃ~ん
ぴちゃ~ん
遊園地の一画、これまた広大なスペースを占有したエリアから、
なにやら得体の知れない湿った水音が響き渡ってくる。
レナのスライム魂に火をつけるような粘っこい水音。
その場に行ってみると、10メートルもあるような巨大スライムが、
ピョンピョンと上下にバウンドしているのが見えてくる。
「なんじゃ、ありゃ?」
なにかのパレードか?と訝りながらさらに近づいてみる。
するとそこは、遊園地のプールエリアだった。
日本最大級の遊泳テーマパークが、そのまま巨大遊園地のなかに移植されてきたみたいにデンッと出現している。
もちろん、プールのなかを満々と満たしているのは液体化したスライム。
10メートルもある丸っこい巨大スライムは、プールの水面から飛び上がってはポチャンポチャンと着水(融合)を繰り返してやがるのだ。
広大なプールの、どこもかしこもスライムだらけ。
大小無数のスライムが、薄く光り輝く水面から飛び上がっては着水を繰り返す。
《レナにとったら天国ですね》
レナはもちろん、隣で目をキラキラと輝かせていた。
もはや、訊く必要も無かった。
その瞳がすべてを物語っている。
スライムに溶かされない、特殊素材で出来たスクール水着に着替えたレナ。
偽神化モンスター地下墓地でつけていたのと同じ水着だ。
これまた、スライムで出来た赤い浮き輪を腰につけている。
《種類の違うスライムは、拒絶反応で浮くんでしたね》
俺も仕方ないので、ブーメランパンツに着替えている。
バスローブにブーメランパンツという出で立ち。
この格好でスクール水着姿の少女と並んでいる絵は、じゃっかん危ない気がするが。
《なんでブーメランなんですか?
あなたは待機中のAV男優ですか?》
うん。ちょっと何言ってるか分からない。
スライムに溶かされない特殊素材をイメージすると、なぜかいつもこの水着が出来てしまうのだ。他意はない。俺は『しみけん』ではない。
レナは、子猫みたいに足音もたてずに走って、緑色に輝くスライムのプールに頭から飛び込んでいった。
………いや、もう少し心の準備をさせてくれ!!!!!
怯えおののく、AV男優ルックの俺。
《自分で認めてるじゃないですか》
俺は、プールサイドに立って、ソローリと足先だけスライムプールにつけて感触を確かめる事にした。
が、足のつま先がプールにつくかつかないか?ぐらいの瞬間。
ガバァアアアアアア!!!!!!!
いきなりスライムプールの水面が、女性のカタチに盛り上がる。
次の瞬間、女のカタチをしたスライムが俺を抱きすくめ、そのまま水面のなかに引きずり込んでいった。
「ぎゃぁあああああああああ!!!!!」
ざぽぉおおおおおおおおおおん!!!!!!
ひんやりしてて、ネタネタしたスライムプールの感触。
ゼリー状のプールに全身で飛び込んでいく事となった。
……………いや、あの、
すこぶる気持ち良いのが悲しい。
そして、幻想的なスライムのプールのなかを泳ぎ渡る。
内部は、ライトグリーンに薄く光り輝いていた。
水面に顔を出す。
違和感。下半身がスース―するなぁ、と水中を見下ろす。
なぜか俺はパンツを脱がされてフルチンになっていた。
「なにするだーーーーーーー!!!!!!」
10メートルもある巨大スライムが、満面の笑みを浮かべながら俺の海パンを口にくわえ、
そのまま水面からのジャンプを繰り返していた。
《マサムネさんの脱ぎたてパンツをゲットすることが、この異世界での流行なのかも知れませんね》
どういうトレンドだよ!!!!?
俺のパンツ狙ってんのペトロネラとスライムだけだろ!!!?




