レナの誕生日 スライム遊園地 その25
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愛娘を暗殺されたマイケル・コルレオーネみたいな表情になりながら、
《ゴッドファーザーですね。アル・パチーノ》
一反木綿みたいなヒラヒラボディに変形して、風に吹かれている俺。
日本最強のジェットコースターに4回も連続で乗せられたせいだ。
腰が抜けたどころか、背骨ごとどっかにスッポーンって抜けてしまったような心地がする。
お漏らししなかった俺を褒めてくれ。
いや、褒め称えろ。
《お漏らし寸前のクセしてなんでそんなに強気なのですか?》
レナに手をつながれて無かったら、そのまま風に吹かれてどこかに飛んで行ってしまった事だろう。
とりあえず休憩したかったので、売店でレナにスライム製のソフトクリームを買ってあげた。
俺はその間にベンチにへたり込んで休む。
てか、自分で買っておいてなんだけど、
スライム製のソフトクリームとはなんぞや?
エイリアンの吐き出した粘液みたいな、
ライトグリーンに光り輝く半透明でネチャネチャしたもの、
それがソフトクリームの形状に固形化してるだけの奇怪な食べ物だった。
見てるだけで寒気がしてくるようなグロいスイーツ。
グロスイーツ。
《変な新語をつぎつぎ生み出さないでください》
だけど、レナはそんなグロスイーツを小さな舌先でペロペロ味わいながら幸せそうにしている。
な、なんて、健気な娘や…………
良い嫁さんになりそうだな。
戦時中の極貧生活にも、文句1つ言わずに付き合ってくれるような。
《ただ特殊な性癖をしてるだけかと思われます》
そんなレナが、つぎに興味を示したアトラクション。
それは…………
外観からしてすでに陰気でおどろおどろしい、
不気味すぎる建物が立ち並ぶスポットだった。
《……………あれは
日本一怖いお化け屋敷との呼び声が高い、
【青春呪怨 はつらつ怨霊 死立暗黒迷宮女学院】ですね》
名前からしてもう怖い!!!!
貞子の出身校ですか?ってくらい禍々しい!!!!!
てか、なんスかそのアイドルのキャッチフレーズみたいなの!!!!?
「まさか……………」
その禍々しい雰囲気のお化け屋敷を見つめながら、瞳をキラキラさせているレナ。
「まさか……………あれに入りたいとか?」
レナは俺を見上げ、躊躇なく頷く。
NO----------!!!!!!!
《マサムネさん、高い所と心霊系だけは絶対にNGなのに。
今日は厄日かも知れないですね》
レナは、また悲しい子供みたいに無垢な瞳になって
「……………レナの隣りにいる……………嫌?」
だからその悲しそうな瞳やめろぉおおおおおお!!!!!
《レナはマサムネさんの操縦法を身に着けましたね》
日本一怖いお化け屋敷から出てきたとき、
俺の顔はムンクの『叫び』みたいになっていた。
レナは、どんなに恐ろしいお化けに驚かされても眉1つ動かしてなかったけど、
とにかくご機嫌な空気感だけはその身体からあふれ出ている。
《初対面の人からしたら絶対に分からないような微妙な違いでしょうがね》
…………てか、スライムで出来たお化け屋敷ってなに!!!!?
いまさらな疑問が込み上げてきた。
《怖すぎてツッコミも忘れるぐらいの極限状態だったのですね》




