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レナの誕生日 スライム遊園地 その20

□□




ひょこっ




視界のすみを横切るレナの水色の髪。



図書室で本を読んでる合間に、フッと視線をあげるとレナの髪色が視界を横切った。




ん?どうしたんだろう、レナ。





ひょこっ





船内のリラクゼーション・ルームでエニグマと賭け将棋に興じているとき


(将棋素人のエニグマになら勝てると思ったら、ルールを教えて三局目でもうボコられ中)




視界の隅っこをレナの水色の髪が見切れていく。




…………まただ。





昼食後、甲板に出て、ストレッチ運動に励んでいるとき。





ひょこっ




死角ぎりぎりの周辺視野に、レナの水色の髪がかすめる。




さっきからレナは、俺の視界の端っこをひょこひょこしてどうしたんだ?





《ひょっこりはんチャレンジでもしてるんですかね?


ひょっこりレナはん》




たとえが古いな、ほんで。






しょぼーーーーーーーーーん。




そして、なぜかレナは、びしい背中をこちらに向けながら悲しげに海を眺めはじめる。



『男はつらいよ』で失恋した直後のとらさんみたいな寂しい背中




一体、どうしたんだよ!!!?




《なにかをアピールしていたのですかね?マサムネさんに》




視界に見切れてアピールって、なにソレ?





《ひょっこりレナはん》





そのフレーズ気に入っちゃった!!!





なぜか物陰から、リトさんがちょいちょいと手招きしてくる。



駆けつけてみると、リトさんが耳元に囁きかけてくる。



耳の中に吹きかかる吐息に、思わずゾクゾクと見悶みもだえる俺




「そういう事じゃなくて!!!!」




顔を真っ赤にしてるリトさん。




「はい」





改めて正座待機で話を聴く姿勢になる俺。





「…………レナ、ね。


明日が誕生日なのよ」




「…………え?」





チラッとレナのほうを見ると、相変わらず海を見つめたまま、こちらにびしげな背中を見せている。




《そうか。誕生日アピールだったんですね。


誕生日アピールひょっこりレナはん、


だったんですね》




『ひょっこりレナはん』って言いたいだけじゃないスか。




《ちなみに明日は現実世界で言うところの10月30日に当たります。


レナたんは蠍座。サソリ座の女です》




へぇ。サソリ座ね。




《あなたは遊びの つもりでも。


地獄の果てまで ついて行く。


思いこんだら いのちいのち

いのちがけよ



でお馴染みのサソリ座です》




それ、美川憲一の『蠍座の女』じゃねえかよ!!!!?




《マサムネさん、レナを捨てたら後ろから毒針で刺されますよ?》




…………シンプルに怖い。






俺は、海を見つめているレナの肩をポンポンと叩いて。




「レナって明日、誕生日だったんだな」




レナは、無表情のままこちらに真っすぐに向き直ってコックリとうなずく




「レナっていくつになったんだっけ?」




「……………にじゅう……………ご……………」





いや、絶対に嘘だろ。


どう見ても25歳には見えない。


なに真顔で嘘ついてんスか、レナさん。




《結婚適齢期アピールでしょうが。愚図グズ、鈍感》




最近、SIRI姉の口の悪さが加速してるな。


雪の女王の体内でコンピューターウイルスにでも感染してきたのか?





また、物陰からちょいちょいと手招きしてくるリトさん。




「なんでしょうか?」




「レナ、このパーティーに加入するとき、ずっと自分は満18歳以上だって逆サバ読んでたみたいなんだけど…………


あまりに若すぎると、学徒あつかいになってパーティーに参加できなくなるから」




うん。だろうね。今もめちゃくちゃ年齢詐称してました。




《結婚適齢期アピール》




「実はね、レナって……………


まだ14歳だったらしいの」




俺はその場で盛大にズッコケていた




そして、血の涙を流しながら立ち上がると




「俺は、女子中学生の年齢とし相手にときめいていたのか!!!?」




《惣流・アスカ・ラングレーをガチで恋愛対象として見る加持リョウジみたいなものですかね。


ぷぷぷ…………危なっ……………なにその危険人物……………ぷくくく。ヤバッ》





そんな大人、尊敬できない!!!!!



そんな加持さんのためにエヴァに乗りたくない!!!!!




《もうエヴァにだけは乗らんといてくださいね、マサムネさん》




なんスか、その冷たい口調!!!!!


鬱になるわ!!!!!


Qの碇シンジばりに鬱になるわ!!!!!




《まぁ、気を落とさないでください。


かつて戦国武将は、12,3歳の娘でも平気で嫁にしていたっていうし…………》




うん。政略結婚とかだろ、それ。


ガチ恋で12、3歳にいったわけじゃないだろ?




《…………ロリコン大魔王ボソッ





ちょくちょく本音が漏れてんだよ!!!!さっきから!!!!!





ちょうど、明日から数日間、船員たちのガス抜きのためにこの船は南洋の港町に停泊する予定だった。




「レナ、明日一緒に、誕生日プレゼントでも買いに行こうか?」




今回、停泊するのはけっこう栄えた大きめの港町だって言うし、


商店でも行ってレナのために何か買ってあげようかと思ったのだ。




レナは無表情のままだけど、少し瞳がきらめいてる気がする。



無言で大きくうなずくレナ。




《急にパパ活感が出てきましたね。


女子中学生と、異世界パパ活生活ですか》




その古舘伊知郎みたいな舌鋒の鋭さは、日本の政治に向けてください!!!!








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