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レナの誕生日 スライム遊園地 その19

□□




「さて、と」




レナと、その赤ん坊みたいに胸に抱かれたミニ機龍。


回復魔法をかけた上で、強力無比な結界を張って、2人にはそこで休んでいてもらう事にした。




「その子と待っててな」




俺は、まだ奥へ奥へと続いている採掘場の巨大空洞を見やる。




「ここまで来たらさ。


ついでに最深部にいる鉱物生命体どもも、まとめて狩り獲っておこうか。


ここで素材採集しとけば、いつかどっかで役に立つかも知れんしな」




《こんなに種類が豊富な上、手つかずの採掘場は他に無いですもんね》




レナは、四畳半のアパートくらいの結界のなかで、ミニ機龍を胸に抱きながらクッと親指をたてている。




《同棲中の彼氏の出勤を見送る彼女の図》




勝手にイメージ膨らませんといてください。





―――30分後




俺は、採掘場の最深部も最深部。



最強最希の鉱物生命体が出現してくるエリアで、一人あぐらをかいていた。



欠伸しながら、両手を伸ばして大きくノビをする。




「魔神皇帝のグラちゃんに、


茶目っ気たっぷりの雪の女王(癌腫)。


あのヘンに比べたら、ちと歯ごたえに欠けるの」




俺の背後には……………


大魔王や、異形の邪神、仏教的な神々の姿をかたどった


無数の鉱物生命体の亡骸なきがらが積み上げられていた。



まるで、この世の全ての財宝を積み上げたみたいに、


複雑な色味、きらめきの鉱物が、俺の背後にところ狭しと並んでいる。




《生きて動く仏像の身体から、ダイヤモンドの鉱石が生えている姿はなかなか壮観でしたね》



サファイヤとかエメラルドとか色んな宝石の仏像がいたな。


見た目の威圧感に比べると、拍子抜けするくらい弱っちかったけどな。




《マサムネさんの強さが鬼畜すぎるだけです。


勇者だったら100回死んでます》




なにげに毒舌なSIRI姉。





とりあえず、超希少鉱物をその身体から生やした大魔王や異形の邪神や奇怪な仏像たち、


それらを異魔神ポケットのなかにまとめて収納しておいた。




《それを【異世界四次元ポケット】として育てていって、


将来、現実世界リアルでドラえもんの後釜(フォロワー)のポジションに収まるつもりですね》




なんでいつもそうやって東スポの飛ばし記事ばりに邪推してくるんスか?


なんだよ【異世界四次元ポケット】って。




レナとミニ機龍はほんとうに親子なんじゃないか?ってくらい、


同じ温度の無表情で俺を待っていた。



胸に抱かれたミニ機龍とレナは、母子像か?ってくらい奇妙にマッチしていた。




□□



そんなこんなで、俺たちは無事にミニ機龍の餌を確保して、停泊中の母船に帰ることが出来たのだ。




《どの特殊金属が餌なのか分かれば今後は安心ですね。


大魔王の権能で、素材を無限増殖コピーする事も出来るし》





……………が、しかし。




船の甲板の上、



俺が作り出した【箱庭牧場】のなかで遊びじゃれ合うミニチュア怪獣やミニ機龍の面々。



それを眺めながら、リトさんのこめかみにピクピクと怒りマークを浮かんでいた。




「なんで…………ペットが増えてるのかな?」




「…………いや、あの、流れでこうなってしまって。


ミニ機龍も友達がいた方が安心かなって」




「変な黴菌とか持ってたらどうするんだニャ?


未開の島の生き物なんてどんな病原菌を抱えてるか知れないニャ」




真顔になってるニャンコ大先生




「いや、おっしゃるとおりで」




ちゃんと、浄化魔法や解毒魔法をかけまくってノミやダニや雑菌は完全に駆除したんだが。



それでも相手が未知の寄生虫とかだと分からんからな。





《【雪の女王の体内】で色々と学んだマサムネさん》





「そんなときには、コレだニャ」




急に、ロゼッタは懐から変な瓶を取り出した。



真っ赤な液体が入ってる怪しげな瓶だった。




「この、未知の病原菌も寄生虫もまとめて容赦なく撲殺するスーパー・デストロイヤー・ワクチンだニャ。


今ならお値段……………


一本たったの500万ゴールド!!!!!



または、美味しいキャットフード一年分と交換でお譲りするニャ♪」




「にゃーーーーーーー!!!!!」




リムルルもニャンコ大先生の背後から招き猫のポーズで加勢してきた。




パーティー内で変なモン売りつけんなよ!!!!?




《不安を煽るタイプのセールストークだったのですね。


化け猫テレビショッピング》




リトさんのこめかみには、どんどんと怒りマークが増殖している。





「ところでこの子たち……………誰が面倒見るのかな?」




「…………いや、そこまで考えてなかった。



ごめんね、リトさん!!!!!」





圧倒的に形勢不利。


逆転不能裁判。



そう判断した俺は、すぐさまフライング土下座した。




《ペットを衝動買いするという、一番ダメなタイプの夫》




レナも、静々と俺の横に膝をついて土下座の姿勢になった。




「…………ごめんなさい」





リトさんは腕を組んだままフーッと大きく息をつく。




「……………もう、しょうがないなぁ。



そんな簡単に生き物を飼ったりしちゃダメなんだよ?


飼い主にはちゃんと最後まで面倒を見る責任があるんだから」





《憎まれ役を演じてでも正論を言わなきゃいけないお母さんのツラさ。


マサムネさん反省してください》




本気謝罪《マジ、サーセン》。




結局、ミニ機龍とミニチュア怪獣の世話は、俺とレナとリトさんで、当番制でやる事になった。








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