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レナの誕生日 スライム遊園地 その16

□□




案内された場所…………



そこは、原住民たちが



原始的な集団生活を営んでいる【部落】だった。




―――そして。



それは、ひときわ大きく太く成長した巨樹のうろ……………



巨樹内部の空洞に建設された部落なのだった。




《内部に街を建設できるほどの巨樹。


世界樹に匹敵するスケールです。


しかし、頭が良いですね。


これなら、入り口だけ厳重に封鎖してしまえば、外敵も簡単には入ってこれない》




無数のかがり火で照らされた巨樹の空洞内。




上を見上げると、三段ベッドの寝台やバルコニーを連想させるような、空中にせり出した拡張敷地がたくさん樹の幹の内側から生え出している。



さらにその上の遙かな空中、



空洞内の中心付近には、ハンモックのように吊るされた、



《《皮や布の床で作られた階層》》が、幾重にも上に重なっていた。



物騒すぎて、とてもじゃないけどあんな不安定なハンモック階層には渡りたくはないけど、


そこでは原始部族の民が、一つのハンモックにつき数十人単位で生活しているみたいだ。



ちょっとした、市場のような光景を作ってるハンモック階層フロアもある。




《超高層階での『1か月ハンモック生活』はちょっと嫌ですね》




バラエティー番組がいっちゃん過激だった頃の罰ゲームじゃないんだから。




巨樹のうろのなかに住む原始部落民たちは、


自分たちの酋長の帰還を確認して、


そのあとに俺の姿を見つけた瞬間、



一斉にその場で這いつくばって床に頭を擦りつけはじめた。



この【部落】ぜんぶで、1000人以上はいるかも知れない。



ちょっとした村くらいの規模だ。




《原住民からしたら神様が降臨したようにしか見えないんでしょうね。


マサムネさんの魅力値全開ピカピカオーラは》




まさか、はたから見たらBL漫画のメインキャラみたいなエフェクトがついてんじゃないよな?俺。




資源採掘場跡に案内する前に、何らかの準備が必要なのかも知れない。



そう思って黙ってついて来たんだけど、なんだか風向きがおかしくね?




縄梯子や、大樹の内側をくり貫いて作った階段、



色々と複雑に入り組んだ地形、道のりを通って、



途中にいた部落のメンバー全員から、教祖様かなにかのように拝まれつつ、



酋長の後ろをひたすら付いていく。



すると、


最上層階付近の、ひときわ立派な素材で出来た、広々としたハンモック階層についた。



そのハンモックだけ、特別に立派な作りをしていて、



床になってる素材も他とは別格の重厚感がある。




よくよく見ると、最上層に吊るされているそのハンモックは


巨大竜ドラゴンの面影を残していた。




《巨大竜の皮を、まるまるハンモックに加工して作った階層なのですね》




その、ドラゴン皮のハンモックで作られた豪勢な宙ぶらりん階層フロアは、


怪しげな原始宗教の、神殿のような場所らしかった。


おどろおどろしい神具、血みどろの生贄なんかが大量に捧げられた神像の位置に招かれる。



俺を、原始宗教の神の玉座に座らせて、


少し待っているようにとボディーランゲージで訴えかけてくる酋長




「いや、ちょっと待て。なんだこれは?


聞いてないぞ?」




《文句を言いながらもちゃんと座ってあげる。


出川哲朗イズムのマサムネさん》





俺を、神殿の玉座に座らせたまま、そそくさとどこかに消える酋長。



レナは、捧げものとして玉座のまわりに置かれているおどろおどろしい宗教的呪物や、生贄の臓物なんかを体育座りしながら見つめている。




つんつん。




明らかにドス黒い負のオーラを放ってる、生首のミイラを数珠つなぎにしてネックレス状に加工したアイテムを指でツンツンするレナ。




「やめんさい。なんか悪霊的なのに呪われたらどうする?」




《マサムネさんは心霊系だけはNGなんだぞ?


幽霊が出たら泣いちゃうぞ?》




レナは、ヒト型なのに頭から雄々しい山羊の角が生えた、異形の髑髏ドクロを胸に抱いて、俺の前に持ってきた。


お見合い写真でも見せるかのように、無表情のままその髑髏ドクロを見せつけてくる。



レナにまで俺の怖がりをイジられてる!!!!!?




《いえ。レナはただ単純に、マサムネさんに自分の【お気に入り呪物】をシェアしてもらおうと思っただけだと思います》




なにその、怖愛コワあいくるしいコミュニケーション!!!!!?




なにやら、若々しい肌をした少女たちが現れた。


原住民の刺青タトゥーを全身にいれた少女たち。十数人ほど。



みんな、一様に全裸だった。



たとえ相手が原始部族でも、


若い女の子の肌のつやめきだけは時代も国も超越するらしい。



思わず目を引き寄せられてしまった。



俺のまわりに、しどけない姿でまとわりつく少女たち。


肌の白い娘が多くて、いわゆる現実世界の『原住民』のイメージとはかけ離れていた。




レナが無表情のまま、殺気だけを溜めているのが分かる。




《どうやらハーレムでマサムネさんを懐柔して、ここに永住させる作戦のようですね》




酋長が、いやったらしい笑みを顔に貼り付けながら姿を見せた。



ボディーランゲージで、


どうぞイっちゃってくださいヤッちゃってください


と、誘惑のメッセージを送ってくる。




《『どうでっしゃろ?うちの綺麗どころたちは?みんな若くてピチピチでっしゃろ?たまらんでっしゃろ?』


という感じの表情ですね》




どういう表情ですか?それ。





バシコーーーーーーーーーー!!!!!!




紙ハリセンで酋長の頭頂部どタマを華麗にシバいておいた。





「妙な画策をしてないでとっとと目的地に案内せい!!!!!」





が、その後しばらく、少女たちがまとわりついてきて離れてくれなかった。





「お助けーーーーーーーー!!!!!」





少女たちに押し倒されながらSOSを送る俺。





《喜んでいるようにしか聴こえない》





「助けて……………欲しい……………?」





禍々しい暗黒闘気の大鎌を手に、ささやくレナ。



危うくレナに、別の意味で救済されるところだった。




救済ポアのほう》








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