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雪の女王の脳内 その14



…………………さこんっ!!!!!!




イナズマが、天空にひび割れを入れるときのスピードだった。



雷光が走り抜ける速度で、



聖剣虎タイガー・エクスカリバーは寄生神種の頭を半分にかじり喰っていた。



遥か後方に通過しながら、獲物の肉を咀嚼している虎の顎。




《アンパンマンでもこんなに顔を早食いされた事はないでしょうね》




俺の意志を反映し、この新種の虎にとっては寄生神種がなによりの大好物に設計されているみたいだ。


ちょうど、ゲーム内のNPCにそういうプログラミングをしたみたいに。




《その生物モンスターの『へき』すらもデザイン可能。


これが【逆チートコード入力】の性能ですか》





さこぉおおおおおおおおん!!!!!!!!




聖剣虎タイガー・エクスカリバーは、寄生神種の混乱がおさまる間も与えずに、再襲来。



今度は尻尾のほう、昆虫の胴体部分を大幅に食い破った。



食いしん坊の餌食になった《《たい焼き》》みたいに、


顔にも尻尾にも巨大な歯型を残して欠損する寄生神種。




うぎぃいいいいいいやぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!





オッサン顔が強烈に歪んで絶叫をあげた。




初めて身の危険を感じたのか、必死に身をよじりながら血管洞窟の氷壁の内部に潜り込もうとする。



が、血管の壁のなかに潜り込む途中で虎の牙にとらえられた。


無理やりこちら側の空間に引きずり出される。




《【土地神】クラスの寄生神種を、虫ケラのような扱い………………


伝説の聖剣がモンスター化すると、こうも強大な生命体へと生まれ変わるのですね》




数回、オッサン顔を左右に派手にブン回した後、


聖剣虎タイガー・エクスカリバーはミヤコのご先祖シールドの方へとソレを放り投げた。





ビターーーーーーーーーーン




ミヤコのご先祖シールドに顔面から激突して平べったくなる寄生神種





「ぎゃーーーーーーーーー!!!!!!」





急に寄生神種の顔面ドアップを、超特等席でアンコール公演される衝撃。



みんな腰を抜かしてぶっ倒れた。




《映画『寄生虫3D』 絶賛公開中》




なんスか、その、おおキショ3D映画。




勇猛果敢に追撃にかかる聖剣虎タイガー・エクスカリバー



が、その瞬間。



それを待ち構えていたかのように寄生神種が急に眼の色を変えた。




襲い来る虎の方へと向き直ると………………………




ぺきぃぃぃぃいいいいいい




オッサンの禿げ頭の額のあたりに、大きく縦の裂け目が入った。




ずるぅうううぅぉぉおおおおおおおおお…………………………




オッサンの皮が縦に引き裂けて、



中から醜悪な老人の顔が飛び出してきた。



灰色をした、皺くちゃの老人の顔だった。




「………オッサンの皮の中から、ジジイが出てきた!!!!?」




もちろん、このショッキング映像を超特等席で目の当たりにしてるご先祖シールド内の女子陣は大絶叫である。




《キモいオッサンの顔は、まさかの被り物?》




いや、だったらもっと若いイケメンの皮を被れよ。




灰色の爺の顔に変化した寄生神種は、皺だらけの顔中から、全身から、ひも状の赤い触手を出した。


聖剣虎タイガー・エクスカリバーに、不意打ちの一撃を浴びせようと……………赤い触手を蜘蛛の巣みたいに周囲に展開する。





かこっ…………………………!!!!!!!





だが、不意を突かれたのは寄生神種の方だった。




聖剣虎タイガー・エクスカリバーの身体から無数に伸びた聖剣エクスカリバーの刀身、



それがハリネズミの針みたいに肥大化し、伸びてきていた。



とんでもなく長大になった刀身が、寄生神種の身体を数か所にわたって串刺しにしている。




「……………が………………あが…………………」




寄生神種の皺だらけの顔から苦痛の息が漏れる。




ぎゅるんっ!!!!!




聖剣虎が、無数の刀身を生やした身体を激しく回転させた。




…………………………ざん!!!!!!!!




灰色の老人の顔をした寄生神種の身体が、バラバラに切断されて落ちていった。




「……………お見事」





刀身を元の長さに戻した聖剣虎は洞窟の床に音も無く降り立つ。


そっして、まっしぐらに痙攣しながら転がっている寄生神種の肉片に駆け寄ると、


そのドス黒い断面の肉を美味そうに喰い始めた。




「……………腹を壊さなきゃいいけどな、アイツ」




《聖剣だから解毒能力くらい自前で持ってるんじゃないですか?》




「リムもあれ食べりゅ!!!」




ヨダレをたらしながら寄生神種の肉片を指さすリムルル




「「絶対にダメ!!!!!」」




俺とリトさんの声が奇跡的にハモッた。




綺麗に寄生神種の肉片を食べ終わると、聖剣虎タイガー・エクスカリバーは元の聖剣の姿へと戻っていった。



地面に突き刺さったまま、キラキラと輝いているエクスカリバー。



伝説の勇者に抜かれる日を待っているかのよう。




俺はそれをジトーとした目で見つめたまま………………




「なんか、持って帰りたくねえな………………


あんな気持ち悪い生き物を腹におさめてる聖剣とか………………」




「「貴方あーたがやらしたんでしょうが!!!」」




全員から一斉にツッコミが入った。







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