英雄の記憶 遺伝子学園の授業は過去のリアル戦争 その77
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『魅力無双』コミカライズ版 第13巻
2024年11月15日よりピッコマ様にて先行配信スタート!!
https://piccoma.com/web/product/153021
13巻ではニャンコ先生の異能【万物の種】が初披露されます。
ぜひぜひコミカライズ版のニャンコ先生もチェックしてください
゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜
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ショートカットだったマリエの髪が伸びていく。
真っ白い、乳白の髪色に変わりながら。
綺麗な顔立ちではあるけど、
単純明快な精神性、
田舎育ちの少女らしい、純朴な心もちが表情に出てたマリエ。
その顔立ちの作りそのものが、
表情の色合いそのものが変質していく。
まるで、古代の書籍がうず高く積まれた賢者の図書館で、
3000年ものあいだ研究生活に没頭していた知の仙人みたいな。
底知れぬ深みをもった、哲学者のような顔つきに。
さながら、憑依現象。
賢者の霊が、少女の身体のなかに宿ったかのようだ。
疑問、なんだけどさ。
なんで、ただ遺伝子を移植しただけのはずなのに、
こうも物凄い変化が生じるんだ?
顔立ちや体形が変わるのはまだ理解できる。
遺伝子が移植されたんだからな。
でも、それだけじゃ説明のつかない何かが、この英雄遺伝子カードの効果には隠されている。
数十年間、修行を積み続けたような
何十年も、英雄偉人と同じ人生を歩んできたような
そんな劇的な変化が、いまマリエの身体には生じていた。
これじゃ、まるで英雄・偉人の人格そのものが彼女のなかに同居しているみたいじゃないか?
《おそらく、あの英雄遺伝子カードのなかには遺伝子情報だけじゃなく、
その英雄偉人が生きているあいだに知識・技術として取り込んだ
【文化的遺伝子ミーム】も記録されているのでしょうね》
………ごめん。もっと分かりやすく説明してくれ。
「英雄偉人が幼少の頃からお手本にしてきた、
さらに古い年代の人々
先人から伝承されてきた文化の遺伝子。
その英雄・偉人を傑出した存在たらしめていた文化的遺伝子要因。
その伝承をもたらした特別な《《環境》》
要は、その時代を生きた人間だけが体得できる【時代の遺伝子】とでも呼ぶべきもの。
それが、マリエのなかで発現している」
…………なんか、よく分からんけど。
『バブル時代を経験した美熟女はだいたい派手好きで男にヘーキで貢がせる』
とか、そういうことかな?
《だいたいそんなところです》
今ので当たっとるんかい!?
《あのカードには遺伝子情報だけじゃなく、
その才能を形作るのに必要なさまざまな環境要因、文化的要素が収録されている。
それは、いわば英雄の魂を形作っていた『情報の組み合わせ』
だから、英雄カードを挿入することは限りなく憑依現象に等しい》
たとえるなら、鳥山明の絵の才能の遺伝子だけじゃなくて、
ドラゴンボール連載中のマンガ家経験も一緒に移植される。
そんな感じね?
《…………ええ…………う~ん。まぁ》
え、これは違うのか?
あとでニャンコ大先生に講釈たれてもらおう。
ゴォ…………
ボォオオオオオオオオオオオオオオオ…………
雪よりもなお白い純白の炎が、マリエの身体を衣のように覆っている。
神族の衣装みたいに、その炎の衣がどんどんと範囲を広げていく。
「純白の炎の使い手………か」
「魔法の才能がからきしだったマリエとは思えない、
とんでもない魔力だニャ」
マリエの手のひらから放たれたる純白の火球。
それが広大なグラウンドで炸裂する。
ゴバッ!!!!!!
高層ビル規模の、ものすごい火柱があがった。
「すげ………やるぅ」
背筋がピンと伸びて、姿勢の良い老魔術師の雰囲気を帯びたマリエが、
それでも本人の属性を残しながら照れ臭そうに振り返った。
《白炎の大魔術師の英雄遺伝子カード。これは戦力になりそうですね》




