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息子の死因を教えてください――ある母親の復讐  作者: 竜太郎


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公文書の期限

セリーヌは共同保管施設が提出した受領書を読み、保管物の中身ではなく預託者の権限について疑問を持った。古い信託の理事会を代表する署名だが、その人物は後に退任している。

「預けた当時は権限があったのかもしれません」と書記官が言った。

「その通り。まず当時の名簿を取り寄せましょう」

裁判所では保存資料の閲覧をめぐる別件の争いもあり、セリーヌは同僚と審理の予定を調整した。いくつもの事件が、互いの都合とは無関係に進んでいる。

午後、国境の傷害事件に関する報告が届いた。被害者が供述した問いの中に「承認印を返したのは誰か」というものがあった。セリーヌは司法上の関連を検討したが、乳児死亡事件と同一の捜査にするにはなお資料が足りない。


中央施設の法務担当は、古い預託者名簿の開示にはさらに手続きが必要だと答えた。セリーヌは不満を覚えたが、相手の主張する保護義務も確認した。司法の手続きに沿った照会でなければ、後に得た資料が使えなくなる可能性がある。書記官は期限内に書式を整え、各機関の受領日時を一覧にした。夕方、法廷の待合室で小さな子どもが母親を待っていた。母親は証人として呼ばれ、予定が延びたという。職員は子に温かい飲み物を渡し、保護者へ連絡した。セリーヌは廊下を通りながら、待たせている人々がいることを忘れたくないと思った。記録の一枚を得るためにも、関係のない者の暮らしを傷つけない道を選ぶ必要があった。 それぞれが別の事情で同じ廊下を歩いていた。


日暮れ、書記官が提出期限の印を押した。疑問を残したままでも、手続きだけは進まなければならない。

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