古い受領番号
検査技師シモンが中央へ出した照会は、三か月を経ても返ってこなかった。催促の記録を残すたびに、別の担当番号が付与される。番号は増えていくのに、資料の保管場所は一つも明らかにならない。
検査室の新人は、別件で紛失した試料を探していた。そちらは翌日に見つかり、管理者が経緯を記録した。普通の不備なら、こうして原因をたどれる。シモンはルカの資料にも同じ説明がほしかった。
夕方、見慣れない弁護士が病院を訪ねてきた。家族の代理人を名乗り、閲覧履歴を照会したいという。委任状には必要な署名がなく、事務長は申請を受理しなかった。
「後日、正式な書類を持参します」
弁護士は穏やかに答えた。
数日後、今度は真正の委任状が届いた。署名はジュリアンとクレールのものだった。二人は説明を求める権利を、まだ手放していない。病院は保有する範囲で記録を開示し、中央にあるという資料については照会中と記した。
週末、シモンは子どもと一緒に小さな博物館へ出かけた。展示室には昔の医療器具と手書きの台帳が並んでいる。子どもは、誰の名前を書いたものかと尋ねた。シモンは全部は分からないと答え、それでも残す意味があると説明した。月曜になると検査室で番号を確かめ、同僚に通常の仕事を優先してよいと伝えた。自分の疑問のために、他の患者の検査を遅らせるつもりはなかった。
シモンの同僚は、余計な仕事を増やすなと苦笑した。彼女の父親も入院しており、書類が一枚遅れるだけで転院先が決まらない。シモンはその話を聞き、作業の手を速めた。
資料が消えても、数字まで消えるわけではなかった。最初の受領番号は、今日も手元に残っている。




