↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
息子の死因を教えてください――ある母親の復讐  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
142/240

石橋の通行止め

ヴァルノワの古い橋が補修工事で閉じられ、住民は長い回り道を使うことになった。マチューは交通整理の応援に出て、学校へ急ぐ子どもたちを渡した。捜査に使う車も、同じ道を迂回した。

道路課の主任は、屋敷の私道にも立ち入り検査が必要だと話した。橋と排水溝の管理図が古く、書類だけでは安全を確認できないという。

午後、役場へ戻ると、屋敷の予備鍵の受領簿が見つかっていた。鍵は過去の工事会社に渡され、その会社が解散した際の返却先だけが空白だった。

マチューは鍵の行方を調べる照会を出した。誰かが密かに持っていると決めつける証拠はない。ただ、道路の安全責任を曖昧にはできなかった。


通行止めの標識には、子どもが描いた花の小さなシールが貼られていた。道路課の主任は見つけて笑い、危険のない位置へ貼り直した。町の工事は少しずつ進んでいた。


主任は橋の工事の日程が延びることを住民へ説明するため、広報の文案を直していた。業者の人手が不足していること、雨天で予定が変わることを隠さず書いた。マチューは配達員の相談を受け、歩行者の通れる時間帯を確認した。夕方には一人暮らしの老人から、迂回路の坂を登れないと連絡があった。町は臨時の送迎を用意した。屋敷の予備鍵の件を調べる間も、道路課は別の仕事に追われている。主任が帰り際に渡した古い補修費の一覧には、管理会社とは別の団体が一時的に費用を負担した年があった。マチューは資料の出所を記し、翌日確認することにした。


夕暮れ、橋の向こうでパン屋の車が止まった。配達員は荷物を抱え、歩いて残りの道を渡っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。