第七章
第一章をみてね。
と、冗談はそこらへんにしておいて、この気配多分、前の騒ぎの奴よりもかなり強い。これは、まずい。
私や狐、帝だけならまだしも他にも人がいる。守れるかどうかは別として、ただの侍女が妖のことを知っていたて対処していたら、化け物として殺されるならまだしも、英雄として祭り上げられたらたまらない。藍にとても迷惑が掛かることになる。
「大丈夫?焦っている気がしたんだけど。」
風竜は、周りの感情の変化に鋭いのか、変化にすぐに気が付いて聞いてきた。
「大丈夫です。」
私は、嫌な予感を消し去るように、気にしないことにした。
「にしても、驚いたでしょ?ここの侍女の多さ」
「え、ええ」
言われてみれば確かに…これなら敵が紛れていたらちょっとやそっとじゃ分かりそうにないな。さて、どうしたものか…
「お久しぶりかしら?そちらの侍女は。」
侍女?ああ、私のことか。それにしても、侍女ごときに会話を振るとは。恥でも欠かしたいのか?それともただ単に、気づいただけか?
「初めまして。帝直属の侍女、式と申します。私のようなものを覚えてくださり光栄でございます。」
「ええ。先の件で倒れた露妃を医官でも治療できずに戸惑っていたにも関わらず、治療されていたので覚いないほうが不自然というものです。」
蝶妃は、随分と相手を嬉しくさせようとするのだな。
「いえいえ。私がただ単にその時知っていただけですから。」
だが、それは私にとっては気持ち悪いとしか思えないことだ。
ってか元をたどればこの妃が喧嘩を露妃としなければ大事にもならなかったんじゃないか?藍早いとこその話題を切り出してくれ!お願いだから。
「して、蝶妃よ、なぜ露妃と喧嘩していた?」
「言わないといけないでしょうか?」
「言ってくれたら助かる」
藍も人が悪い。帝からそう言われたら答えないわけにはいかないからな。
「分かりました。きっかけは半年前まで遡ります。」
その日は、いつもと同じ朝を迎えました。
いつもと違うことが有るとすれば、露妃に茶会に誘われたことぐらいでしょう。その茶会は、露妃が東洋の稀少な茶を手に入れたということで、露妃の立夏宮での茶会でした。
上級妃同士との茶会ですから、いつもよりも侍女が張り切って支度をしていたのを覚えています。
その茶会で事件は起こりました。お互いの侍女頭が茶を毒見したところ急に、苦しみだしたんです。直ぐに医官を呼んだので、命に別状はなかったのですが、二人とも寝たきりになってしまって…
それから、立夏宮と桜宮の侍女は、相手が毒をもったと思ってしまって、関係が最悪になったのです。私も、露妃とは仲が良かったのですが、侍女とは余り仲が良いとは言えないので、少し疑ってしまったところもありますが…それでも、まだその時は、妃同士までもが喧嘩するほどじゃなかったんです。
しかし、暫くするとうちの侍女が亡くなったんです。多分、あちらの侍女も亡くなったんではないかと思っていたんです。しかし、あちらの侍女は逆に回復していました。それだけならまだ、うちの侍女が亡くなったのは悲しいですが、向こうが回復したので喜べます。無理にでも喜ぼうと思ったんです。
しかし、露妃はなんて言ったと思いますか?
「あらら、可哀そうに。でも、自業自得よね。この私を殺そうとしたのだから。逆にせいぜいしたぐらいだわ。ご愁傷様。」
そして、嘲笑ったんです。そこからです。関係が最悪となり、そして、謎の黒い手紙が送られるようになったのは。
「すみません少し疲れたので、休んでもよろしいでしょうか?」
蝶妃は思い出したらゾッとしてきたのか、帝とのこの後の時間を断った。
「いいだろう、許可する。また明日来る。いくぞ。」
にしても、黒い手紙って妖が使うものだよな。呪いをかけたのは蝶妃なのか?
すみません。今回は、後書きはありません。




