20 ネネリさん 宴をお館様に見せるなど
宴が始まりました。
火を囲み、食べるもの、飲むもの、歌うもの、奏でるもの、それぞれが自由に楽しい時を過ごしました。
広場を見渡せる、一番良い場所に、ネネリはほっかむりに使っていた布を敷き、お館様からもらった包みを開けました。
包みから小さいお館様が現れました。
どうしたんだい? お館様はたずねました。
お館様に見て欲しかったんです。お館様が街から連れ出してくれた人たちの、喜んでいる姿を。
リリエが、お館様と話しているネネリに気がつき、トトルに声をかけました。
トトルがネネリのそばにやってきました。
みんな、聞いてくれ。見えないものの方が多いと思うが、わたしとリリエの子を救ってくれた上に、育ててくれて、街から皆を移動させてくれたお館様が来られている。
皆を代表して、お館様に感謝を伝えたい。
ありがとう、お館様。
広場にいた人々が、口々にお館様にお礼を伝えました。
お館様の目に涙が浮かび、ほほを伝いました。
ネネリもトトルもリリエも慌てました。
大丈夫ですか!?
お館様はうなずきました。
こんなにたくさんの人に囲まれたのも、お礼を言われたのも初めてだから、胸がいっぱいになってしまったんだ。
3人ともほっとしました。
トトルが言いました。
お館様、村の人も増えましたし、住む場所や畑を作ったり、慌ただしい日々が続くと思うのです。
もし、ネネリの包みを置く布を、大きくすることが出来たら、双子たちも村に来ることが出来るでしょうか。
お館様は首を少しかしげ、考えました。
できるよ。
ポンっ と布が広がり、双子が布の上に現れました。
あれ? とーさまとかーさまがいるよ。
おねーたんもいるよ、人もいっぱいー。
村の人たちはびっくりしました。
急に人が現れたのですから。
わしらが街から村に来た時も、こんな感じだったんじゃろうなあ。
老人がしみじみと言いました。
お館様は言いました。
ここにいるロロイとタタンは実際に村にいるわけではないけれど、トトルとリリエが会いたいときには会えるからね。
でも、時々館の方にも来てね。
もちろんです。と、トトルとリリエは答えました。
それでは良い村造りを。と言って、お館様と双子は消えました。
何だよ、あっさりしているなあ、と言う声が聞こえました。
子供たちは寝る時間だからよ、と、人の間からネネリに近付く人がいました。
お姉さん、元・太陽でした。
ネネリ、少し良いかしら。




