2 ネネリさん、素敵な包みをもらうなど
2024年9月23日から30日までの分です。
ネネリさん、色々と空腹です。
ぐ~
ネネリのおなかは鳴りっぱなしです。
2人にお食事をあげた後、ネネリは荷物からゴハンを取り出そうとしました。
ですが、ありません。
そのなかの おいしかったー
そのなかの おいしかったー
ネネリは膝から崩れ落ちました。
おなかすいた?
これあげるよ?
ネネリは館のものは食べられないのです。
うなだれるネネリに、ランプは温かいお茶を入れました。
茶腹も一時です。
青年がやってきて、ランプにゴニョゴニョ言いました。
だめですよ、消化したものは取り出せませんよ。
青年もうなだれました。
うなだれていた青年がはっと首を振りました。
カドカドの木に誰かいる。
ネネリはまたランプから人が出てくるのではと思い、身構えました。
ちょっと見てくる。
青年がふっと消えました。
赤ちゃんが大きくなったり、ランプから人が出てきたりでいろいろありすぎて、ネネリの思考は停止しています。
きえたー。
おにいたんどこー。
普通はこんな反応です。
2人をそろそろ寝かせないとなあと思っているところ、ランプから青年と2人の若い男女が出てきました。そしてトリ。立派なめんどりです。
めんどりは朝になれば卵を産むでしょう。
産んだ卵を分けてもらえませんか、とネネリは聞こうと思いました。
連れてこられた2人が、おちびさんたちを見て言いました。
この子、あなたの小さい頃に似ているわ!
この子も君にそっくりだ!
連れ去られた時は赤ちゃんなのに何故……
青年はゴニョゴニョ言っていて役に立ちそうにありません。
ネネリは盛大におなかを鳴らしながら、2人に事情を説明しました。
女の人が袋から、パンのようなものを出してネネリに言いました。
あの、これ、食べます?
ネネリはありったけの感謝を表しながら、パンのようなものを受け取りました。
ネネリはいただいたパンのようなものをほおばり、お茶を飲み、おなかの音が落ち着いてから、赤ちゃんたちをカドカドの木の下で見つけたところから説明をしました。
若い男性が、ありがとうと頭を深く下げました。
若い女性は真っ赤にした目をぬぐっています。
お察しの通り、私たちが双子の親なのです。申し遅れましたが、私はトトル、妻はリリエ。私は近くの街の長の息子です。
ネネリも耳にしたことがある、大きな街でした。
トトルとリリエは幼なじみで、子供が出来た時、周りがとても喜んでくれたのに、出産した際に双子だったために、街の古い住人が、「街に不幸が!」と双子たちをどこかに連れて行ってしまい、必死に探していた時にこの館にたどり着いたとのことでした。
ネネリは双子たちが親と会えたことに、心の底からほっとしました。
でも、双子たちを街に連れて帰って大丈夫なのでしょうか。
街に連れて帰ったら、双子はまたどこかに連れ去られてしまうかもしれません。
その心配を伝えると、トトルは寂しそうに笑い、
遠い場所に行き、そこで暮らそうと思っているんだ。と答えました。
リリエが食べ物をたくさん持っていたのもそのためでした。
青年がぼそっと言いました。
ここで暮らしたらいいと思う。
青年がちらっとランプを見ました。
ランプが答えます。
この館の敷地は、入ろうと思って入れる場所ではないんだ。2人はお館様が連れてきたし、この子、ネネリと双子は太陽がお願いされて連れてきたし。
ネネリは今更ながら、たまたまこの館に入れたのだと理解しました。
敷地で畑を作ってもいいし、鶏を飼ってもいい。
とてもありがたいです。
ただ一つ、頼みがある。
トトルとリリエが青年を見ました。
太陽のランプのフタの開け閉めを双子にお願いしたい。
青年はネネリを見ました。
ネネリは、元々自分がこの館に来た理由をトトルとリリエに話しました。
喜んでお引き受けしましょう。
トトルとリリエは、笑顔でうなずきました。
トトルとリリエ、そして双子が館の中で生活していけるよう、あれやこれたとするのをネネリも手伝いました。
33回ほど、太陽がランプから出かけていき、そして帰ってきました。
ケッコーとめんどり、一緒に鳴く声がしました。
トトルがふたを開けました。
ランプから太陽がおはようと出てきました。
送るから。
今日はネネリが里に帰る日です。
双子はぐっすりお休みです。
ネネリが帰る時に、双子が起きていたら、別れがよりつらいかなと、今日はトトルがふたを開けてくれたのでした。
道中で食べてね、と、リリエが街から持ってきた食料の残りを使って、すてきなパンのようなものをたくさん作って持たせてくれました。
太陽と一緒に行こうとすると、青年が小さな包みを渡してくれました。
なにやらモゴモゴ言っています。
最後くらい自分でしっかり伝えなさい! と青年はランプに叱られていました。
青年は、ネネリに渡した包みを見ながら言いました。
どうしても、つらいな、悲しいな、と思った時には、その包みを開くといいよ。
あなたの旅路に幸多からんことを。
そしてそのまますっと消えてしまいました。
トトルとリリエに見送られ、ネネリは太陽とともに里への旅路につきました。
双子を見つけたカドカドの木まで来ると、人々が木の周りで、何かを探しているようでした。若様は! 若奥様は! 若様のお子はどちらへ!
太陽がひそっと言いました。
街もいろいろあったようだよ。
ネネリは、トトルとリリエ、双子たちが街の人に見つかることなく、幸せに暮らせますようにと祈りました。
里が見える山の麓まで来た時、ネネリは太陽にお礼を言って、走って帰っていきました。
里の入り口まで来ると、炊事場のノノエがネネリに気がつき、駆け寄ってネネリに抱きつきました。
もう帰ってこないのかと思って心配したのよ!
ネネリはノノエにつれられ、里長のもとへ行きました。
里から出て里に帰りました。
あとは後日談で終わるはずだったのですが、その後3ヶ月ちょい書くことになりました。




