18 ネネリさん 意図せずお館様の独白を聞いてしまうなど
今まで、太陽とランプとわたししかいなかった。
そこに、ネネリと双子が来て、さらにトトルとリリエが来て、人がいることになれて嬉しかったのだと思う。
ネネリが里に帰って、トトルとリリエが村を作るために出て行って。
双子が残ってくれたし、トトルとリリエが毎日顔を出してくれる。
それでも何かが足りない気持ちだった。
ネネリに渡した包みを開けてくれて、もう一度会えた時、自分の心が満たされたと思ったんだよね。だから、ネネリを村に送るのが少しつらい。
ランプが言いました。
村と館はすぐそばですよ?
トトルやリリエみたいに、ちょくちょく来てもらえばいいじゃないです?
お館様はなにやらモゴモゴと言い始めました。
ちゃんと聞こえるように言ってくれます?
ランプが言いました。
トトルとリリエには双子に会いに来るって理由があるけれど、ネネリには館に来る理由はないし……。
それなら送らなければいいじゃないですか。
解決しますよ、すべて。
ランプが投げやりに言いました。
そういうわけにはいかないよ。村に行かないと、ネネリはごはんが食べられないよ、と、お館様は言いました。
ネネリのおなかも鳴りました。
起きた? じゃあ村まで送ろうか。
お館様はネネリに言いました。
ありがとうございます。お願いします。
と、ネネリは答えました。
双子たちが戻ってきました。
おねーたん、むらにいくの?
つぎはいつくるの?
ネネリは笑って言いました。
トトルとリリエと一緒に来るよ。
双子は大喜びしました。
カドカドの木のところまで、お館様は歩いて送ってくれました。
村はすぐそこです。
ランプは使わないのですか? ネネリはたずねました。
お館様は、たまには外の空気を吸わないと、と答えました。




