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15 ネネリさん 飛翔するなど 三

隅でティティカが泣いていました。

私のせいでネネリがこの村にたどり着けなかったんだ、と。

ティティカのせいじゃないよ、とネネリは思いました。

入口を閉じた後、ニニムとネネリが一緒に動いたため、館に入ることが出来ないニニムと一緒に別の場所にとばされたのだろう、と。

あれ? モウケッコーの声も聞こえたし、やっぱり館だったのかしら。

それにしては、お館様は見えなかったし。

ネネリが考え込んでいる時、パムを持った影がティティカに近付いてきました。

ネネリならきっと大丈夫だよ、と。


さらに影は続けました。

里に帰りたいのならば、送っていってあげよう。

私の息子が里にいるので、迎えに行かなくてはいけないからね。

ティティカは小さくうなずきました。

私、里に帰りたいです。母様に会いたい。父様に追い出されるかもしれないけれど……。

そのときはまたこの村に戻ればいいさ。

影はティティカにパムを差し出しました。

おなかがすいていたら移動できないからね。しっかり食べなさい。お汁も受け取っておいで。

ティティカが鍋の方に向かうと、影はネネリを見てパムを差し出しました。

あなたもね。

ネネリは息が止まりそうでした。


ネネリは影からパムを受け取ると、少しずつちぎって食べました。

館でリリエが焼いてくれた味でした。

少しの量でしたが、十分、満たされました。

ネネリは影にあらためてお礼を言い、里長と炊事場の人に、もう里には戻らないことを伝えて欲しいとお願いしました。

必ず伝えることを約束するよ、と影は答え、人の輪の中に戻ってゆきました。

ネネリは村の中を歩いてみました。

誰もネネリには気がつきません。

パムはおいしかったけれど、やっぱり夢なのかな。

そこに、うきうきとしたお姉さんが来ました。

行こうか。準備できたよ。


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