12 .ネネリさん、謎のお姉さんにお会いするなど
白い、白い場所でした。
お館様はどこだろう? ネネリは周りを見まわしました。
見えるのは、しゃがみ込んで放心しているニニムだけです。
街の人たちも、ノノエもティティカも見えません。
さりとて、お館の中でもなさそうです。
入口を閉じた後で、お館様がネネリを移動させようとした時に、ニニムに捕まれたことで何かが起きてしまったのでしょう。
ネネリのおなかがぐ~っと鳴りました。
パムを持ってきたら良かった、と思いましたが後の祭りです。
どうしよう、と考えていると、ふわっと甘い香りが漂ってきました。
甘い香り? ネネリは香りに向かって歩きはじめました。
待って、置いていかないで、とニニムが立ち上がりネネリの後を追ってきました。
周りがすべて白いので、歩きにくくて仕方がありません。
それでも香りを頼りに進んでゆくと、かわいらしい机と寝床がありました。
机の上には、おいしそうな焼き菓子と、香りの良いお茶の入った椀が置いてありました。
甘い香りの元はこれね、とネネリは思いました。
見ていたら食べたくなるから離れよう、そう思った時、ニニムがお菓子に手を出し、一口食べてしまいました。
あ、食べちゃった……。
うわぁ、これとてもおいしいや! 君も食べる?
ネネリは首をぶんぶんと振りました。
ニニムは焼き菓子を食べ尽くし、お茶を飲み干しました。
ごちそうさま、食べたらなんだか眠くなっちゃった。この寝床、気持ちよさそう……。グー……。
あ、眠っちゃった……。
ネネリはどうしよう、と考えました。
このままニニムを置いていくのはまずいような気がします。
ひとまずネネリも寝床のそばで丸くなり、休むことにしました。
遠くの方から、モウケッコー! と鳴き声が聞こえました。
モウケッコー? やっぱりお館の中なのかしら。
ネネリがぼんやり考えていると、
あれ~、たべちゃったぁ? のんじゃったぁ?
妙に明るい声が響きました。
ネネリがゆっり顔をあげると、満面の笑みを浮かべたお姉さんが立っていました。
ネネリは食べなかったのね。食べたのは寝ているコかな?
何故このお姉さんは私の名前を知っているのだろう。ネネリは首をかしげました。
お姉さんはにっこり笑って一回転しました。
そこには太陽がいました。
二ニムさん、食べちゃった。




