11 ネネリさん 人々を街から脱出させるなど
ネネリはうーんと口もとに手を当て、そして気づきました。
ほっかむり!
ネネリはほっかむりを外しました。
ティティカが叫びました。ネネリじゃない!
ネネリ、ネネリだと? 周りがざわざわしました。
年配の人がネネリにたずねました。
あなた、山の里のネネリ?
そうです、とネネリは答えました。
太陽に会いに行って、夜や昼を丁度良くしたって言うあのネネリなのかい?
ネネリはうなずきました。
周りはどよめき、モモエがネネリにすごいじゃないか、と言いながら、頭をわしわしなでてくれました。
里では祠に幽閉されていたのに、こんなに喜んでくれる人もいるんだ、とネネリの心は温かくなりました。
お館様、この布をどうすればよいのですか?
ネネリはたずねました。
広げて敷いて、その上に包みを置いてくれるかな、
ネネリが布を広げ、窯の前に敷き、ちょこんと出ているお館様ごと包みを置きました。
布全体が青白く光りました。
入口が出来たよ、お館様が言いました。
布の上に乗ったら、トトルとリリエのいる場所に出るよ。
さて、最初に誰が、と、皆が譲り合う中で、子供たちが光の中に飛び込みました。
その子供たちの親が追いかけて入ります。
他の人も続きます。
しゅん、しゅん、と次々に光の向こう側に消えていきます。
影さんはどうされるのですか?
街長に仕えていると言うことは、ここに残られるのですか? ネネリは影に聞きました。
影は言いました。
街長の弟は、新しい街長にまだ正式に就任していないのだよ。私のあるじは前の街長のままだよ。
にっこり笑うと、影は光の中に消えました。
モモエさんたちと先に行くね、と、山ほどのパムの包みを抱えたノノエが言いました。待っているね。
ネネリは出口を閉じなくてはいけません。
最後に残っているのは、ティティカとニニムでした。
ティティカ、どうする? ネネリは聞きました。
冥府のようなところに行くのは嫌!
私の行ったお館ではなくて、近くの場所だよ。
それでも……ティティカが悩んでいます。
ニニム、ニニムはどこだー?
外からニニムを探す声がしました。
閉じていい? ネネリは聞きました。
ティティカが小さく首を振り、光の中に飛び込み、消えました。
残るはニニムです。
固まって動きません。
どうされますか? とネネリは聞きました。
ニニムを呼ぶ声はどんどん近付いてきます。
ネネリは包みを布から持ち上げました。
布から光が消えました。
ニニムがうめき声を上げました。
じゃあ行こうか、小さなお館様が放つ光がネネリを包み込みました。
待って、とニニムがネネリをつかみました。
ニニムさん、ネネリに同行。




