火蓄戦隊ライフストッカーズ5
『火蓄戦隊ライフストッカーズ』5
・雪雲
富士山頂上でブータとウーシ、トリーが作戦会議をしていた。
「ぶひっひ~!今日はこの俺様が街に繰り出てやるぶひ~!」
「では私は引き続き活火山の調査を」
「じゃあアタシは雪雲を集めてくるわね~!」
「じゃあ行っくぞ~!」
「お~!」
「行ってらっしゃい」
ブータは街に繰り出て人間達を捕食していった。逃げ惑う人々。それを容赦無く食べるブータ。そこにライフストッカーズがやって来た。
「止めろ!ストックズ!」
「ぶひっ!?おぉ!ライフストッカーズじゃないかぶひっ!」
「お前がボスだな!?」
「そうだぶひ~!何か文句でもあるのかぶひ~?」
「大有りだ!お前を倒す!」
「殺れるものなら殺ってみろぶひ~!」
ブータは毛皮を生やし、牙を尖らせてライフストッカーズに突っ込んでいった。ライフブラックはコンチュウシールドでそれを防いで抑えた。ライフレッドはヨウトンブレードで、ライフホワイトがヨウギュウアックスで、ライフイエローがサカナソードで攻撃したが、分厚い毛皮で攻撃が通らなかった。しかしライフピンクがヨウケイガンで攻撃すると、少しダメージがいったようで、毛皮が少し捲れていた。これを逃さず、ライフレッドとライフイエローが突きで攻撃し、ブータに深手を負わせた。
「ぐわっ!?ぶひ~!」
「ここまでだ……!」
更に攻撃をしようとしたその時、目の前が突如ホワイトアウトした。
「何だ!?」
「ブータ~!帰るわよ~ん!」
「ありがとうだぶひ~!」
ホワイトアウトが消えたかと思うと、目の前にいた筈のブータが居なくなっていた。
「待て!逃げるな!」
その声も虚しく、彼らは去っていってしまっていた。変身を解除して回収班に回収された五人は、今回はストックズのストックが無かった為、普通の牛肉や豚肉、鶏肉、魚、昆虫を食べた。しかし五人にはどこか物足りなさがあった。確かに十万キロカロリーを食べた後だったが、どこか満足感に欠けていた。
ブータが富士山頂上に帰って来た時、トリーがブータの手当てをしていた。
「よし!これでオッケー!」
「ありがとうだぶひ~!」
「トリー。君の方の雪雲はどうです?」
「ある程度は集めたんだけどね~……まだ東京くらいしか埋めつくせない感じ~」
「まぁ実験をするには丁度良いでしょう。やってみて下さい」
「分かったわ~!」
トリーは外に繰り出て東京に雪雲を覆わせた。そこにライフストッカーズが登場した。
「ストックズ!」
「なぁに~?」
「今すぐ雪を晴らせ!」
「何で~?東京は暑いから冷やしてあげてんじゃ~ん!」
「いい迷惑だ!今すぐ止めろ!」
「ヤなこった~!」
トリーは舌を出して挑発した。ライフストッカーズは「火蓄チェンジ!フレイムストアー!」と叫んで変身した。
「ライフレッド!」
「ライフホワイト!」
「ライフピンク!」
「ライフイエロー!」
「ライフブラック!」
「株式会社!火蓄戦隊ライフストッカーズ!見参!」
後ろで爆発が起こった。
「行くぞ!ストックズ!」
「殺れるものなら殺ってごらんなさ~い!?」
トリーとライフストッカーズは戦った。空を飛ぶトリーに対し、ライフピンクとライフブラックが応戦した。しかし軽く流されてしまい、苦戦を強いられた。躍起になったライフイエローが適当にサカナソードを投げると、たまたまトリーに命中した。
「イッタァ!?」
落っこちてくるトリー。その瞬間を見逃さず、五人は武器を合体させた。
「ショクヨクトサツダイダイケン!これにて終幕!」
五人は「セイヤー!」と叫びながら剣を振り下ろした。すると今度はブータが現れ、分厚い毛皮でショクヨクトサツダイダイケンを弾いた。
「ブータ!」
「今度は俺様が助けに来たぶひっ!」
「ありがと~!」
「今日はここまで!さよならぶひっ!」
「とり~!」
猪突猛進で去っていくブータとトリーに、ライフピンクは慌ててショクヨクトサツダイダイケンからヨウケイガンを取り外そうとしたが、もう遅かった。
東京は季節外れの雪に困惑し、ダイヤは乱れ、凍死する人も増えていった。
回収班に回収された五人は再び食事をした。今度もストックズの肉は喰えずにいると、流石に違和感を感じた炙は他四人に確認した。
「なぁ。何か物足りなくないか?」
「それ私も思いました」
「俺もッス」
「俺も」
「俺もだ。何か落ち着かないというか……」
「そうなんだよ。何か落ち着かないんだ……」
そこに社長がやって来た。
「やぁ。食事はどうだい?」
「社長……!」
「この間の事、忘れてませんよ」
「まぁまぁ、それは置いておいて……腹具合はどうだね?」
「正直、何か物足りません」
「ッス」
「そうかい。やはりな……」
「『やはり』とは?」
「いや、一応精密検査をさせてくれないか?」
「毎日やってるじゃないですか」
「とある項目だけやってないんだよ。まぁ来給え」
社長に言われるがまま精密検査をすると、驚きの結果が出た。
「やはり……君達はもう、人間じゃない」
「『人間じゃない』?どういう事ですか?」
「これを見給え」
そこには細胞の分子レベルの詳細が記されていた。それには人間の細胞ではなく、もうストックズと同じ成分になっていた。
「これは……!?一体どういう事ですか!?」
「おそらく、ストマックチェンジャーの副作用だろう。人間をストックズに変える方法を生み出してしまったのだよ」
「人間をストックズに……!?じゃ、じゃあ俺達、喰い殺されるんですか!?」
「いいや、殺しはしない」
「そ、そうッスか……」
「その代わり、解剖させてもらう」
「何ですって!?」
「さぁ、我々と一緒に来てもらおうか……」
「皆!逃げるぞ!」
「ほう?」
ライフストッカーズはその場を逃げようとした。しかし社長はまたリモートコントローラーのボタンを押し、電撃を流した。それに戸惑うライフストッカーズだったが、すぐに変身し、その場を逃げ切った。
「何処へ行こうと、君達はここに必ず帰ってくる。それを忘れるな」
ライフストッカーズはその場を後にした。
ライフストッカーズはある程度逃げた所で変身を解除した。すると眩暈を起こす程の空腹感に襲われた。逃げた先で某バーガーショップの裏口に回った。そこで廃棄されていたバーガーやポテト、ジュースを一心不乱に喰い漁った。更に移動し、某牛丼屋で廃棄されていた牛丼を食べ、また移動して今度は某ドーナツ屋で廃棄されていたドーナツを食べてその日は飢えを凌いだ。
これからライフストッカーズは逃亡生活の日々を送る事になったのだった。




