第31話「休息」
この街で一番大きな宿へ向かうと、一日の疲れを取るべく風呂に入る。
「私達先に入るね」
シティスが傷を受けた腕を気にしながら言う。
「覗くなよー」
リルも付いていく。
風呂場へ入ると、まずはリルがシャワーを浴びる。リルの張りのある白い肌が水を弾く。
交代し、浴槽に浸かると、シティスの大きな胸をじっと見つめる。
「動くのが大変そうね」
「そんな事ないよ、昔から走るのは得意だったんだ」
「いや、もっと手元を見る時とか」
「それなりにはね」
二人はしばらく談笑すると風呂を出た。
濡れた髪で湯気の立ったタオル姿の二人を見ると、スギヤマは緊張する。
「じゃ、じゃぁ入ってくる」
「行ってらっしゃーい」
浴槽へ浸かり、顔をお湯で流すと、ここ数日の疲れが癒される。
長風呂でゆっくりと過ごすと部屋に戻る。
「やっと帰ってきた、もうすっかりお腹が空いたわよ」
リルが急かすように言う。
「ごめんごめん、行こうか」
食堂に着くと、メニューを眺め注文していく。
「いよいよ後一人だな、そいつとは俺とシティスは戦ったことがある」
「どんなやつ?」
「毒を使うんだ。蜥蜴のような生き物を呼び出してきて、蜥蜴に攻撃すると霧を噴き出す。それを吸った俺達は気を失った」
「蜥蜴と毒、ね。本人を攻撃する事に集中すればよさそうね」
「まぁ、そうだな」
運ばれてきた餃子のような包み料理を食べると、痺れのある辛みが舌に広がった。
その後の炒めた肉料理は香ばしく、ボリュームもたっぷりでスギヤマ達は満腹になった。
部屋に戻ると三人は倒れるように眠った。




