第24話「契約」
スギヤマ達は撃破した事をスラークに伝えに行く。
「おぉ倒したか!やっぱりお前は只者じゃなかったなスギヤマ!他のみんなもお疲れだ」
「倒した証だけれど死骸を引っ張っていくのは無理そうよね、どうするの?」
「死骸はどこかに流れ着くかするだろう。それにこの海域を無事に通れるようになった事が何よりの証拠になる」
「それなら良かった、ちょっとひと眠りするわ」
「休め休め!後は港まで無事に送り届けるからな」
そうして数日間船は進むと港に到着した。
「スラークさんありがとうございました」
「いいって事よ。おかけで今後の仕事も稼げそうだ。また船が必要な時は言ってくれ」
スギヤマ達は船を後にすると、ディラムへ向かった。
街へ到着すると、前回と同様に兵士に報告しに行く。
スギヤマは兵士達の詰所で待機している兵士に話しかける。
「君達は確かキアニア討伐に向かった一行だね。それで結果は?」
「海の藻屑よ!」
リルが威勢よく言い放つ。
「それは良い報告だ。上に伝えてくる。少し待っててくれ」
そう言うと兵士は奥へ消えていった。
一時間ほど待つと、先ほどの兵士が帽子の被った髭を生やした人物と一緒に現れた。
「お初にお目にかかります。国の財務を担当しておりますデーディと申します。スギヤマ殿、活躍の話は伺っております。キアニアの討伐は念願でした。これで航路が短縮出来ます。ありがとうございます」
帽子を取り、深々とお辞儀をするデーディ。
「報酬ですが、まず国の調査船が運航しまして、その後一般の貨物船も短縮航路を進む事になります。おおよそ一ヶ月程でしょうか、お待ちいただければと思います」
「分かりました。よろしくお願いします」
「それでは失礼します」
スギヤマ達は報告を終えると食堂へ向かう。
討伐を祝して豪勢な料理を頼む三人。
スギヤマは煮込み魚を頬張りながら話を切り出す。
「烈妖獣を二体倒して、強敵相手にも引けを取らない事が証明できた。いよいよ刻晶持ちを相手にしようと思う。リル、俺達と一緒に戦ってくれるか」
「そうね、戦い方も分かった事だし、いいわよ。契約ね」
「良かった、ありがとう。それじゃレピリク頼む」
レピリクが姿を現し、返事をする。
デコとケーテも準備が出来ていた。
「わかったよ」
「なーなーオッケー」
「やるか」
レピリク、デコ、ケーテがそれぞれの三つに分かれた尻尾を重ね合わせると、体が点滅し始める。
点滅が終わると脱力したように離れ体を震わせる。
「単独行動の刻晶持ちを狙うのも確実だと思うけど、俺の意見としては二人組を先に倒すべきじゃないかと」
「どうして?」
シティスが興味深そうに聞く。
「単独行動を相手にしている内に、三人組になる事が考えられるからだな」
「私を襲った二人組ね、目に物を見せてやるわ」
リルが意気込む。
「レピリク、刻晶持ちの居場所を教えてくれ」
レピリクが目を閉じて沈黙する。
「二人組と一人が西に、あと一人が北にいるね」
「西に向かって合流する前に叩くか。それなら早い方がいいな、キアニアの報酬を待っている時間はないぞ、後で受け取ろう」
スギヤマは飲み物を一気に飲み干した。




