52話「乳兄妹」
「なんだか下が騒がしいですね。」
エドと3人は双子の様子を見ながら、2時間ほど部屋に待機していた。
「アル様!エマ様!大丈夫ですか〜!」
シェーリーンが部屋に飛び込んできた。
「やあリン。これが大丈夫に見えるかい?」
エドはシェーリーンと親しいようだ。
「見えないわ!というか、エド!なんで?」
シェーリーンは、なぜエドがここにいるのか心配になったらしい。
「緊急事態だったんだ。それに僕がいなかったら今頃どうなっているか。」
エドはやれやれと言わんばかりに嘆いた。
「あのー。二人は親しそうですがどういう関係ですか?」
キースが疑問に思って聞いた。
「エドの母は私のお母様の侍女だったの。だから私とエドは乳兄弟で幼馴染で、お母様の医学を一緒に学んだ仲間よ。でも、エドの両親はエドが4歳のときに亡くなってるから、エドもお母様に育てられたようなものよ。血の繋がらない本当の兄妹みたいにね。」
シェーリーンは自信満々に教えてくれた。
エドにはそんな過去があったのか。ヘレナが育ての親らしい。
「まぁ、よは腐れ縁ってやつだ。」
エドがシェーリーンの横で呟いた。
「ひどいわ!っていうか、アル様とエマ様今どうなってるの!」
シェーリーンは盛大に脱線した話を軌道に戻した。
「あの薬を注射しても効果がなかったから、持続的に投与することにした。あと、呼吸が浅かったので呼吸器を付けた。それだけだ。」
エドは随分簡潔にまとめた。
一般人が聞いたら何のことかわからないだろうが、この場には医学を理解できる者しかいない。それで十分伝わる。
「お母様には連絡したの?」
シェーリーンはヘレナに連絡したのか尋ねた。
「ああ。もちろんだ。ベアトリクス様が連れてくるっておっしゃっていた。心配ない。」
どうやらベアトリクスがヘレナを連れてくるらしい。
「なら大丈夫ね。今はアル様とエマ様も安定しているようですし、お母様が来られるまでは大丈夫でしょう。」
シェーリーンとエドはそれで納得しているようだった。
「シリル。僕のペンダントの片方をベアトリクス様に渡した。何かあったら連絡が来るだろう。」
エドはあのペンダントの片方を渡してきたらしい。
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