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23話「手紙」


◇◇◇◇◇◇◇◇

ついにこのお手紙を開けるときが来てしまったのですね。

いいですか。この先はシリル、アル、エマの3人で読みなさい。

何人たりとも近づけてはなりません。

◇◇◇◇◇◇◇◇

1枚目にはそう記してあった。


「お兄様、アル。読むのやめない?なんか怖い」


無理もない。

はじめから「何人たりとも近づけてはなりません」などと書いてあるのだから。


「エマ。ここで諦めてどうするの?なにか今役に立ちそうなこと書いてあるかもよ」


「エマ。大丈夫だよ。何かあったらお兄様が守ってあげるから。怖くないよ」


アルは励まし、シリルはそっとエマの肩に手を当てた。


「お兄様、エマ。2枚目とそれ以降、続けて読むね」


アルはそう言った。


2枚目はこう書かれていた。


◇◇◇◇◇◇◇◇


ピンチが訪れた。ということは物理的ではないでしょう。

物理的ならアルとエマは無敵です。

ということは秘密がバレてしまった。もしくは疑われている状況下に置かれているのですね?


どうせこうなるだろうと思っていました。

バレたと言っても、おそらくキースやルーカス、その2人のことだと思います。


なぜならシリル、あなたは弟妹の前になると周囲に気を配れないからです。

そしてシリル、あなたの側近はその2人です。

2人、特にルーカスは幼い頃から一緒ですし、キースは勘が良く優秀。

そんな2人ならシリルの違和感やアルとエマの力の異常さにすぐ気づくでしょう。


きっと今まさにそんな状況なのではないでしょうか?違いますか?


私はあなた達の父ヴァルドに、私の母、三公と話し合った結果、キースとルーカスには気づかれるまでは黙っておいて、気づかれたら隠さず話すのが最善ではないか、という結論に至りました。


というわけで、ルーカスとキースにはアルとエマの秘密をきちんと話し、味方にしなさい。

あの2人はきっと裏切りません。

シリル、あなたがなにかしない限りはね。


そういうことなので、その2人のみ事情を明かしてもいいわ。

それ以外の人は無断で話すことを禁じます。


話した場合は即刻退学としますよ。

いいですねアルにエマ。


もしも話したい相手がいた場合、国家会議として話し合いの結果決めます。

1度連絡をください。


次の紙を2人の前で見せてね。


◆◆◆


応援してるわ、あなた達の学園生活。

何もなく無事に終わることを祈って──。


◆◆◆


シル、アル、エマ、大好きよ。

あなた達の母、オフィーリアより。


◇◇◇◇◇◇◇◇


2枚目にはそう綴られていた。


オフィーリアはこう言っているのだ。

「キースとルーカスには事情を明かし協力してもらいなさい」と。


一時の間、沈黙が流れた。


「キースとルーカスのところに行かないとね。アル・エマ。行こうか。さあ手をつなごう!」


シリルは双子の手を片手ずつ取り、両手で2人と手を繋いでいる。


3人の顔にはうっすらと涙が浮かんでいた。

読んでいただき、誠にありがとうございます。


本作を読み「本作が面白い!」「続きが気になる!」と感じていただけましたらぜひ【ブックマーク】や【評価★★★★★】で応援してくださると幸いです。


今後も連載を続けていきますので、応援よろしくお願いします!

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