表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鳴素の共鳴  作者: 佐々木勇二


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
13/30

第十二章 作戦会議

翌朝、カイが机に地図を広げた。

「聞け」

全員が集まった。

「七つの塔は今、主を失って暴走している。止めるには各塔のシナプスを切断して、ヴェルタの波動で上書きするしかない」

「ヴェルタとは」とゼンが言った。

「基底振動だ。余計な意志を持たない、空の波だ」

それだけだった。

「切断から再起動まで時間がある。その間に上書きする」

カイは地図を指した。

「内部はすでに半分落ちている。動いているのは殻だけだ」

「なんで残火は支配されてないんだ」

ゼンが言った。

「あいつらは、揃わない」

カイは地図に点を打った。

「四つは残火が内側から止める」

また点を打つ。

「集まるな」

もう一つ。

「離れろ」

また打つ。

「その位置で受けろ。近すぎると、潰し合う」

ダリが地図を見た。「全体は私が見る。各塔はそこで繋ぐ」

カイは頷かなかった。ただ続けた。

「二つはダリとレムで止める。ダリの凪でノイズを消して、レムが波動を流し込む」

「手帳を使え。記録じゃない。振動の型が残っている」

レムは手帳を見た。

「タウ」

カイはタウを見た。

「ヴェルタの中心に立って波動を送る。そこから全ての塔へ繋がっている。君でなければできない」

タウは何も言わなかった。少し間があって、頷いた。怖くないとは言わなかった。でも頷いた。その違いを、カイは見ていた。

「レムとタウには護衛がつく。道を作る。それだけでいい」

カイは最後に山の塔の一点を叩いた。

「山の塔だけ、構造が違う。シナプスが地中に沈んでいる」

「切断の有効箇所は二つだ。だが選択肢は一つだ」

一拍。

「ブラスが四本の支柱を断つ。その隙に俺が中央の柱に術式を叩き込む」

「守衛が最も多い」カイは続けた。「二人が動く前に、全部引きつけろ」

ゼンを見た。

「お前が囮になれ。それだけでいい」

ゼンは短く笑った。「囮なら得意だぜ」

それだけだった。

沈黙が落ちた。ランプの火が揺れた。

タウが静かに口を開いた。

「……みんなで、同じ歌を歌えばいいんですね」

カイは少し間を置いた。

「……そういうことだ」

六つの不揃いな鼓動が、同じリズムを刻み始めた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ