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母へ  作者: 火水
19/25

火葬場 3

これは、とても非常識だったという事は、分かっていた


『火葬』まで、見送って

参列者のほとんどの方は、『親族』を残し帰っていく


一度は、帰路に着いたのだが、

どうしても、心残りなのは、亡くなった方のあの娘さん

職場に、許可を得て(上司の反応は、中々にシビアなものではあったけれど…) 

火葬場の待合室に戻る


小さな弟の為に、残った数人の方と小さな同級生の娘さんたち

そして、呆然としながら、何とか

…何とか『お姉さん』をしている姿


目があった、その少女に

「貴女の事が、気になって、戻ってきました」

と、だけ告げる


そんな時に聞こえたのは、彼女の父の言葉だった

「○○は、女の子にモテモテだなぁ〜

俺も、混ぜて欲しいなぁ」


少女の、耳を塞げなかった、自分の瞬発力の無さを恨む


そして、その後の

母方の祖母の方から 

「娘は、胸から膿まで流していたのに、側にいた人が

気が付かないとは、どういう事だろう」

と、苦虫を噛み潰したような顔で言われた、一言


子どもに聞かせてはいけないような言葉に、呆然とする


そんな時なのに、母を亡くした少女は言った


「…あの…、お茶、いれましょうか?」





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