表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚の書と共に異世界生活  作者: くるみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
11/16

9.初の現地人?




ミルクから降りて、目の前の洞窟に目をやる。

どうやらこの洞窟の奥に火石があるようだ。


トレよんを先頭に奥へ進んでいく。

洞窟の入り口はそんなに大きくもなかったが、中へ進んでいくにつれ、だんだんと通路が広がっていくのがわかった。


大分中へ進んだが、トレはちはまだ見当たらない。

洞窟も一本道ではなかったので、道に迷ったのではないかと疑い始めたところ、急に目の前からサウナのような熱気が流れてきた。


進んでみると、そこにはかなり開けた空間があり、トレはちが壁から何かを剥がしているのが見える。


薄暗いので、遠目からではあまり良く見えず、もう少し近づいてからスマホのライトを向けてみた。

…そう、今いるメンバーに光に関係する能力を持った者は誰もいないので、さっきからスマホのライト頼りに洞窟を進んで来たのだ。バッテリー長持ちのスマホで助かった。


壁をライトで照らすと、赤いくすんだルビーのような石が辺り一面にびっしり埋まっていた。


…うわっ!集合体恐怖症だからこれは無理だ。


そっとスマホのライトをミルクへ向ける。

もふもふを眺めて気持ちを落ち着かせたところで、改めてトレはちの根元?足元?にライトを向けると、そこには採取された赤い石がたくさん転がっていた。


一つ手に取りよく見る。やはりこれが火石で間違いないようだ。

火石に触れていると、じんわりと暖かい感じがした。一つだけなら、そこまで温度が高い訳ではないようだ。


ともかく、トレはちが合流するまでの間ひたすら採取してくれていたおかげで、すでに必要な量以上ありそうなので、さっさとこの蒸し暑い空間から出よう。


…あれ?これ私来る必要あった…?


枝のカゴいっぱいに火石を詰め込んだトレはちに目を向ける。


採取も運搬もトレはちが全部こなせるのなら、そのまま持って帰ってきて貰えばよかったのでは…?


何だか騙されたような感じがして、悶々と考え込んでいると、どこかから物音が聞こえてきた。


「ーー……***!…**!…****!!」


!!


物音がする方に近くと、何やら人が話すような声が聞こえる。聞いたことない言語なので、何を言っているかはわからないが、なにか焦っているようなケンカしているような雰囲気は伝わってきた。


物陰からそっと覗いてみる。そこには、先ほど火石を採取した空間よりもさらに広い空間が広がっていた。


中央辺りで、3人の人間…?らしき生物が巨大な蜘蛛型の生物と戦っていて、話し声はその人間(?)達が発しているようだ。


「ねぇ、みんながこの蜘蛛?みたいなモンスターと戦ったとしたら、どっちが勝つ?」


『あんなノロマ、私の風魔法があればちょちょいっと倒せちゃうよ!』


シルアがドヤ顔で答えてきた。

念の為キーにも聞いてみたところ、同じ回答が返ってきたので、安心して戦況の観察に戻る。


すぐに助けたいところだけど、相手がどんな人かも分からず、言葉も通じない今の状況で安易に手を出すのはかなりリスクが高い。

今のところ命の危険はなさそうだし、もう少し見てみようかと思う。


しばらく覗いていると、だんだん人間(?)側が力尽きてきたようで、攻撃する速度も回避する速度も落ちてきていることがわかった。


流石に助けた方がいいのかなと迷い始めてきたその時、3人のうちの前衛らしき男が、いきなり側にいたケモ耳娘の腕を掴んで蜘蛛の方へ投げたかと思うと、その勢いのまま後退し、後方で魔法攻撃していた女の手を取りそのまま奥へと逃げていったのだ。


あまりにも急展開で呆気に取られてしまったが、咄嗟にシルアに救助をお願いしたので、ケモ耳娘は無事助けることができた。


ちなみに蜘蛛型モンスターは、シルアの"ウィンドカッター"で一刀両断されていた…。

この前泉で思い浮かべた風魔法のイメージ、ちゃんと覚えて再現までしてしまうなんて…。

できなくはないって言ってたもんな。さすがだ。


ひとまず、さっき逃げて行った2人組が戻ってこないか気がかりだし、蜘蛛型モンスター以外にも危険があるかもしれないので、気を失っているケモ耳娘をミルクに乗せて、さっさと洞窟から出て行くことにした。


「はぁ、やっと外に出られた〜!」


外に出ると、思ったより時間が経っていたようで、日が傾き始めていた。

このまま帰りたいところだが、ケモ耳娘を連れて聖地へは入れないだろうし、ここに捨てていく訳にもいかないので、近くに休めるところがないかトレよんに探してもらおうとしたところ、トレはちが着いてこいと先頭を切って歩きだした。


どうやらこの辺りを探索していた際に、こことは別に小さな洞窟も見つけていたようで、そこへ案内してくれているようだ。


まもなくして着いたのは、8畳ぐらいの小さな洞窟。

奥は行き止まりだし、入り口は(つた)に覆われているので、一時的に身を置くには打ってつけの場所だった。


すぐさまケモ耳娘をミルクから下ろし、シルアに治療をお願いした。


「ありがとう〜トレはち!シルアもありがとう〜!」


今日大活躍のトレはちとシルアに感謝。

ミルクもたくさん働いてくれたので、もふもふしながら感謝を伝える。…伝わるかわからないけど。


シルアが治療している間、トレはちが運んでくれていた火石を洞窟に置いていく。

流石に日の光が届かない洞窟内はかなり温度が低いので、熱源がないまま夜を越すのは無理があるからだ。


火石がこんなところで役に立ってくるとは…たくさん取っておいてよかった。


治療はすぐに終わったのだが、かなり疲弊していたようでケモ耳娘はぐったりと寝込んでいる。

起きてくるまで暇だし、さっきキーにいきなり起こされたのでまだまだ眠たい。


洞窟内も温まってきたことで、余計に眠気が増してしまい、私もいつの間にか眠り込んでしまった…。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ