089 海中の第二エリア攻略 11
◇ ◇ 拠点エリア 260日目 ◇ ◇
「にしても、俺達どころかアルターがこの試練を攻略中にもこいつはここに居たってことだよな」
「そうなるね」
私は拾った少女を診察台に寝かせながら言った。
「にしても、本拠点には診察台まであったのでござるな」
「まあ、何かあったときのために用意しておいてもいいからね」
もし使う機会が来たらまずいから医療関係はしっかりさせておいたんだよね。
私自身はヤブだけどこれだけの設備があればある程度の施術は出来る。
ホムンクルスとかを作るときにいろいろと人体の構造とかは理解しているつもりだよ。
まあ、それで病気を治療するとかは話が別なんだけどね。
今回はホムンクルス作成の時の知識が生かせるから問題ない。
遺伝子を正常に戻すのとエネルギーを注ぎ込むだけだしね。
流石に設備に使ってるエネルギーを人体に注ぎ込むのは危険だから私のエネルギーを調整しつつ渡せば良いだろう。
「にしても、本当に良いのか? 危険な奴の可能性もあるんだろ?」
「でも流石に命の危険に瀕しているんじゃこのままにしておくわけにもいかないでしょ」
「それは・・・・・・そうだけどさ・・・・・・・そいつは姿変わってるわけだし元の姿分からないだろ」
確かにね。
そもそも少女ではなく大人で会った可能性はあるしなんなら男性であった可能性が普通にある。
遺伝子がグチャグチャだしね。
どこをどうしたらこうなるのか気になるところだよ。
「とりあえず施術を開始するよ。オボロも手伝ってね」
「分かったでござる」
まあ、ぐちゃぐちゃになってる遺伝子を手直ししつつ私のエネルギーを注ぎ込んでいくだけなんだけどね。
でも設備の操作ができないからオボロに手伝って貰う必要があるわけなんだ。
結構精密作業してるから使ってない口くらいしか動かせないからね。
とりあえず少女の遺伝子を整えていく。
このままじゃ峠を乗り越えたところで貧弱体質になるからね。
そんな状態で生き延びられるとは思えない。
元の姿には一生戻れなくなるだろうけど遺伝子を私の思うように整えていくよ。
「ところで、成長の方向性ってどんなのが良いかな?」
施術に入る前に皆に一応聞いておこう。
「それは重要か?」
「重要だよ。成長の方向性とか事前に決めておかないと迷うもん」
「それもそうだよね。ところで潜在能力はどんな感じ?」
「ああ、成長の方向性の話か」
・・・・・・レクトは何かを勘違いしているみたいだね。
「普通に外見の話だよ。あと潜在能力は魔法使い系統にふりきれてる感じかな。肉体を使った格闘戦はそこまで得意ではないと言った感じだね」
「そうなると潜在能力で外見を決める必要は無さそうだね」
「おいおいおい、外見の話ってどういうことだよ!?」
そりゃそうだよ。
だって、あくまでも肉体の構造がめちゃくちゃになってるだけだからね。
記憶とか鍛えてきた力だとかは全部無事なんだよ。
そして潜在能力関係が見えてる以上そこは迷わないよ。
まあ肉体そのものが大幅に変わってるから大幅弱体化するのはかわらないだろうけどね。
この辺は迷わないんだからあとは何に迷うかと言われたら外見しかないよ。
成長したらどれくらい胸が大きくなる可能性があるだとか身長が伸びる可能性があるだとか定めないと駄目なんだよ。
流石に少女の姿のままにってなると成長しないという概念のせいで力を取り戻すのにも支障が出るだろうしね。
「と言うわけで未来のこの子の姿を皆で決めよう」
「レクト兄、ドルフィス殿、男性陣は余りこの話題に関わらない方がいいでござる」
「そうだね。僕達は退室してることにするよ」
オボロに言われてレクト達男性陣は部屋から退室した。
よく考えたら男性陣に女性の外見を作れというのは無理難題だったかもしれない。
私が退室を促すべきだったかもね。
「さて、それじゃあ外見を定めていこう」
私達は少女の成長の方向性を定めていった。
そうしているうちによるも遅くなったので施術は明日行うこととなった。
レクト「海底の基地の中に森がとは以前思ったけど森があると落ち着くよな」
ドルフィス「そうだな。メイプルの森のメイプルウッドまであるから天国だよな」
レクト「・・・・・・この話を君に聞いた僕の間違いだった」




