074 第一限界突破の試練 18
◇ ◇ 海底の拠点 九十日目 ◇ ◇
「エネルギーの調子はどうでござるか?」
オボロ達が出来上がった三つの発魔力機が設置された外部エネルギー生成設備の見回りから帰ってきた。
燃料もしっかり補充して素材も回収してきたみたいだね。
ちなみに三つ以上建設させなかった理由は単純に素材不足だからだ。
もう発魔力機を作る素材が無いんだよ。
「今日ついにエネルギーが規定量貯まったよ」
「本当でござるか! ついにアイテムボックスを・・・・・・・」
習得できるね。
ただし・・・・・・
「今回はオボロだけしか無理だよ」
「なんででござるか!?」
「やっぱりエネルギーは足りてないんだね」
コクウが言った。
まあ、分かるよね。
コクウはなんかアイテムボックスの存在知ってたみたいだしね。
「そうだよ。だから錬金術の行使を前提としてスキルを不完全なものにしてようやく習得できるようになったって訳だよ」
「そうなるとオボロとホムラしか習得できないわけだな」
「そしてホムラには必要ないから必然的にオボロだけってわけだな」
そういうことだよ。
話が早くて助かるよ。
「ところでだが、問題は・・・・・・」
「無いよ。それにあとから完全版を手にすることが出来るしね」
だから習得することは問題にはならない。
問題なのは・・・・・・・
「扱えるのかって事だよな」
「私としては問題無いとは思うけどね」
万が一問題になったら私も習得して問題点を洗い出せばいい。
エネルギーが貯まるまで五日ほどかかるけどそれまでいろいろできるからね。
「拙者は問題ないでござる。今までここで学んだことを駆使してアイテムボックスを使いこなしてミセルでござる!」
そう言ってオボロはスキル付与装置の中に入っていった。
拒否するならやめて完全なスキルを習得できるまでエネルギーを貯めようかと思ってたけどその必要は無かったみたいだね。
しばらくすると装置の中からオボロが出てきた。
「習得できたでござるよ。アイテムボックスを」
そう言ってオボロは近くにあった石をどこか虚空へとしまった。
うん、間違いなく使えてるね。
「使えてるのか!?」
「意外と簡単だったでござる。アイテムボックスの改良も行えそうでござるな」
「スキル改良っておかしくね!?」
別におかしな事では無いかな。
というか君たちも無意識下でスキル改良行ってるんだから人のこと言えたことでは無いんだけどね。
にしてもアイテムボックスをホムラの錬金術の練度で改良を施せるとは思えないんだけどね。
ひょっとして何かあるのかな?
「ホムラ、オボロの総合エネルギー量が跳ね上がってるぞ」
「え? そうなの?」
感知でよく見てみるとコクウの言うとおりエネルギー量が跳ね上がっていた。
うわ、どうなってるの?
「相性が良すぎたのかもね」
「ああ、それで相性の良いスキルの習得で一気に成長した訳ね」
まあ、予想外のことはあったけどこれで大きく前進した。
あとは、火山にエネルギー設備を建設するだけだね。
しばらくはオボロに拠点の拡張工事のための素材を大量に集めてきて貰うけどね。
割と限界が近いしね。
コクウ「アイテムボックスをエネルギーの保管庫にして循環増幅を加速させてるね。きっかけがあれば目覚める可能性はあるかな。まあそんなきっかけが起きて欲しくは無いけどね」




