066 第一限界突破の試練 10
◇ ◇ 海底の拠点 三十日目 ◇ ◇
「そういうわけでこうなるんだよ」
「なるほどでござる。つまりこうするとこうなるのでござるな」
「そうそう」
試練を始めてから30日が経過した。
オボロの学習は順調だ。
材料集めも結構進んできていて設備もいくつか作れるようになってきている。
「にしても、いつまでコレを続ければ良いのでござるか?」
「オボロが洞窟を掘る術である採掘術を使えるようにならないことにはね」
細かい作業だとねじ穴を開けたり等出来る錬金技術の一つだ。
大規模に使えば洞窟だって作れてしまう。
私もこれで洞窟を掘削したからね。
「あとは洞窟を成形する変形術と壁を強化する圧縮術と硬化術、あとは設備の組み立てに合成術が必要かな」
「まだまだ道は遠いでござるな・・・・・・」
まあファウリスに仕込んだときの経験から圧縮術の習得がかなり困難なのは分かってるからね。
壁の強化は硬化術と魔力回路で何とかしようか。
既に変形術と硬化術と掘削術は覚えたんだけどね。
掘削術は覚えたはいいものの出力不足で柔らかい砂しか掘れない。
コレじゃあ使い物にならないからね。
「う~ん、やっぱり使えるものを覚えさせていくのではなく順序よく覚えさせた方がよさそうかな。切断術なんかも・・・・・・」
「切断術!? そんな錬金技術があるのでござるか!?」
うわぉ!?
オボロが凄い食いついた。
「あ、あるよ。もしかして覚えたいの?」
「覚えたいでござるよ! 刀の切れ味を強化出来るのでござろう」
あ~そういうことね。
実際強化出来るね。
ナイフとかの物質媒体をつかった切断能力強化をしたことがあるから間違いない。
物体にあわせた切断力の限界値が出来てしまうけどその代わり制御しやすいから結構な頻度でやるんだよね。
魔力回路をきざむときとかね。
オボロに覚えさせようとしなかったのは使わないから。
魔力回路の扱いはちょっと仕込んだだけで出来るようになる程甘くは無いからね。
ましてやクラフターでは無い冒険者のオボロに高難易度の魔力回路を作れるようになるなんてどれだけ時間がかかるか分かった物じゃ無い。
だから事前に私が作った魔力海路のプレートを取り付けるという形にしようとしてたんだよね。
でもこの食いつきようは凄いね。
そこまで凄い力でも・・・・・・あるか。
よく考えたら山斬り裂いたりしてたよ。
「でもオボロが山を斬り裂くとかそんなレベルまで行けるとは限らないよ」
「山を切り裂けるのでござるか!? というかホムラ殿は山を斬り裂いたのでござるか!?」
あ、しまった。
山を切り裂けるとかそういうのに全く気がついてないのに余計なこと言った。
「あ~試練の二回目に山を斬り裂いたんだよね。山を切り裂けるのかという問いかけに本気になってやったら出来ちゃったんだよね」
まあ、その代わり制御が出来なかったから凄いことになってたけどね。
制御が効くレベルで行使する分にはもう少し威力は抑えめになるよ。
「それだけの力を手にできるのでござるか・・・・・・覚えたいでござる」
う~ん、モチベーション高いし教えるのはありかもね。
切断術を道具を使って万全に扱うなら硬化術とか軟化術も必要になってくるしね。
ここまでモチベーション高いと習得率に影響出るし覚えさせるのが良いかもしれない。
「ところで曲がる斬撃とか飛ぶ斬撃に興味は・・・・・・」
「あるでござる!」
よし、圧縮術とか変形術なんかのその他諸々を含めた技術を必須とするものにも興味を示した。
これでファウリスと同じレベルの習得率になってるといいな。
どんどん覚えさせていこうか。
シャウラ「錬金術を攻撃に使用するひとはいるのかって? ・・・・・・居るにはいるよ。一人は私の最も尊敬する恩人でもう一人は・・・・・・・・私の母親だよ」
ビュウス「シャウラって母親嫌ってるよな。仕方ないと言えば仕方ないけど」
シャウラ「だから頼らざるを得なかったあの事件は本当に複雑な気持ちにさせられたよ」




