035 飛び回る人型の光
◇ ◇ 6月10日 炎の大地 ◇ ◇
さて、結構日を跨いだけど再び炎の大地を探索していこう。
日を跨いだ理由はコネクトグラスでいろいろと作っていたからだ。
早急に作っておきたいものがあったからね。
「う~ん、僕の新しくなった弓を試し打ちしたいけど・・・・・・なんか焼き鳥が今日は見かけない気がするな」
レクトが弓を見ながら呟く。
そう、私はレクトのホビーボウをパワーアップさせたのだ。
まあ、大幅な強化とは行かないけどね。
「確かにそうだね。私の感知にも引っかからない」
「と言うかボクには炎の大地全体が怯えてるように見える。何に怯えてるんだ?」
言われてみればまるで息を潜めるようにしている感じがする。
私達が来てないうちに何かが起きたのだろうか?
「まさかとは思うけどドラゴンとかがこの大地に襲来したとかか?」
「それはやばすぎるでござるよ!? まだ拙者達はドラゴンに立ち向かえる程の力はないでござるからな」
まあ、ライトドラゴン対策の訓練を積んでただけだしね。
しかもこんな場所にいるドラゴンともなると炎系のドラゴンになる。
炎に耐性の無い三人は普通にやばいだろうね。
私も炎に耐えられても戦えないから普通にやばいんだけど・・・・・・
だからドラゴン警報とかその辺は調べてあるんだよね。
調べたのはシャウラなんだけど・・・・・・・
「ドラゴン警報は出てないからこの付近に外から来たドラゴンは居ないはずだよ。奥地から出てきたという話も無いからね」
「いや、この場所って普通にドラゴン生息してるのかよ!?」
「してるよ。というかそれを言うなら砂鉄の大地にも生息してるからね」
まあ、奥地にだけどね。
今の三人の実力で奥地に行くわけに行かないから行く気は無いよ。
コクウも一人でどうにか出来る環境じゃ無いしね。
私が戦えれば話は別だったんだろうけど・・・・・・
試練のせいで戦闘技術が身についちゃったからね。
なんで生産者が冒険者三人よりも強いのって話だよ。
少なくとも今の三人より私の方が強いと断言できるからね。
「どこかにクラフティングテーブルみたいに超加速フィールドの試練とか転がってないかな? そうすれば時間気にせず皆を強く出来るからね」
「確かにね。七月終わり頃に始まるイベントまでに強化が間に合うか分からないもんね」
「あ、この二人拙者達を強くする気しかないでござる」
「コクウはいざ知らず、ホムラも試練終わってからかなり強くなってるからな。戦えないのがもったいないレベルで・・・・・・」
まあ、無意味に強くなってるよね。
強くなってもほとんど意味ないのにね。
ビュウスの使う浮遊する槍と似たような物手に入れられればいいんだけどね。
まあ、一度は作ったから材料さえあれば作れるんだけどね。
どうにかしてまた討伐できないかなとおもうよ。
ライトドラゴンをね。何処が生息地か分かってないけど・・・・・・
「って、そんなことしてたらお出ましみたいだぞ。この異常の黒幕が」
「おいおい、なんだあれ!」
空をど派手に飛び回ってるね。
感知は範囲外でもあれだけ派手に動いていたら視界にとらえることは出来るよ。
こういう時はこの魔法が役に立ちそうだ。
「【ズームサイト】!」
遠くを見渡すことの出来る魔法だ。
流石に遠すぎて詳細までは見えないけどね。
焼き鳥ッスを狩る何かがいた。
それは空を飛び上がり焼き鳥ッスを倒していた。
そして倒した焼き鳥ッスをそのまま食らっていた。
その姿は全身が白く発光し髪の部分が紫色に発光している人型のナニカだった。
それ以上の詳細は分からない。
「なにあれ?」
「ヴェルディート?」
コクウがあれをみてこう言った。
ヴェルディート?
「何か知ってるの?」
「ボクも詳しくは知らないよ。生命力の鎧を身に纏った姿は全身が黒あるいは白く発光し髪や目は固体によって変わるってことくらいかな」
つまり名前と姿以外は知らないってことね。
名前さえ分かっていれば戻れば調べられるけども・・・・・・
「って、こっちに飛んで来たでござるよ!?」
「まずい、戦闘準備だ!」
オボロが叫んだ途端レクトは戦闘準備を指示した。
コクウも槍を構えたけどすぐに解いた。
「ちょっとコクウ!?」
「あ~うん、戦闘準備の必要ないかもしれないよ」
「いや、何のんきにしてるでござるか!?」
オボロが叫んだ。
まあ、分かるよ。
とんでもないピンチに見えたからね。
でも、コクウの気持ちも分かるんだよね。
私も感知範囲内にあれが入った瞬間に正体に気がついちゃったから。
コクウも食堂とかで何度も顔を合わせてるはずだし気がつかないわけ無いよね。
「皆揃って何してるのかな~?」
そして、ヴェルディートと呼ばれた人の形をした何かと言われたイティアは近くの地面に降り立った。
イティア「あ、ホムラ達だ。挨拶しに行こう」
オボロ「こっちに来でござるぅぅぅ!?」




