bideビュウス3 シードラゴンスナッチ
「流星の大地・・・・・・幻想的だが地獄だった・・・・・・」
いつ隕石が堕ちてくるか分からない場所とは恐れ入ったよ。
まあ、かなり良い素材をついでに回収したとは言え今の設備じゃ加工不可能なものばかりだ。
オリハルコンとかとんでもない代物まで混ざってるからな。
今の炉じゃ精錬すら出来ん。
まあその辺はホムラ達に任せよう。
俺がこのゲームで何をするかはそのうち決めるさ。
それよりも今はイティアがシードラゴンを倒すところを見届けるさ。
今イティアはシードラゴンと戦っている。
シードラゴンの血が重要だから出来るだけ出血させないように撲殺してる。
宙を舞う杖で一方的にぼこぼこにしてる。
逃げようにも結界を張られてて逃げられずその下手人であるイティアに攻撃を仕掛けるも全然効かない。
正直シードラゴンが可哀想になるくらいにぼこぼこにされてるよ。
というか、こんな結界が張れるならホムラの方もコイツが手を出せば良いんじゃね。
確か全速力で逃げるから問題なんだしテンペストとか見る限りだと逃げても普通に補足できるだろ。
「今、ビュウスは私があっちのドラゴンも倒せば良いと考えたでしょ? でもそれじゃあダメなんだよね。彼女等はドラゴンに立ち向かわなきゃだめなんだよ。何でもかんでも頼ってばかりじゃ成長しないからね。まあ、運が良ければ成功するよ。失敗してもボクがフォローすれば良いからね~」
俺の思っていたことが分かったのかイティアが答えた。
鋭すぎるだろ。
だが、確かにイティアは超絶バランスブレイカーとでも言うべき強さを持っているからな。
このゲームは徹底的に現実に忠実だからNPCと言う名のプレイヤーであるコイツは現実でも同じ実力を秘めているんだろう。
そんな奴がいままで自分の力に頼られて堕落していく人を見てこなかったわけが無い。
そういう反省も踏まえて他者を成長に導くということもするんだろうな。
それこそかつてのホムラのように・・・・・・
「よ~し、ようやく倒せた。撲殺だから面ど・・・・・・あれ?」
そんなことを考えてたらイティアはシードラゴンを倒したみたいだ。
回収の為俺を連れてくる為に離れた瞬間、ドラゴンの死骸がかき消えた。
何が起こった?
このゲームで素材消滅とか起こりえないはずなのに何故?
そう思って周囲を見渡すと不自然なプレイヤーがそこに居た。
奇妙な装置を担いだプレイヤーだ。
こんな危険地帯に護衛NPCも連れずに居るのはいささか不自然だ。
それにその背中の機械はさっきまでドラゴンが居た場所に向けられてないか?
「ねえ、君・・・・・・ボクが倒したドラゴン横取りしたでしょ?」
「何のことだ・・・・・・・」
バゴン
そんな派手な音と共に男の背後の地面が削れた。
何をしたのかは分からないが十中八九イティアの魔法・・・・・・じゃないな。
よく見たら削れたところが拳の形をしているしイティアも拳を振り下ろしてる。
正拳突きで地面をえぐったんだね。
「ぼ、暴力はんた・・・・・・」
「ごまかさずに答えてよ。それともそんな堂々と使っているのに君の背中の機械の詳細にボクが気がつかないとでも?」
普段はのんびりした口調で真剣なときは真剣だけど怖くは無かったのに今は凄く怖い。
直接怒気を浴びせられてないのになんて気迫だ。
無関係な俺でもびびるレベルだぞ。
「ック、まあいい! 俺を殺せばさっきのドラゴン素材は消え失せる。そういう風になっている。それでも奪い返せる者なら奪い返してみろ!」
男はそう言い残し全力でこの場から逃亡を図った。
あ~、ここまで怒ったイティア相手にその行動は愚策だろ。
この先の展開が予想付く。
「なら、また後でドラゴンは狩れば良いだけの話だよ。どうせ回収できないし壊しちゃってもいいや」
イティアが手を叩いた瞬間プレイヤーは何かに真横からたたきつぶされたかのようにつぶされた。
左右からとんでもない圧力がかかったのだろう。
こんなもの耐えられるわけが無い。
「さて~またドラゴン退治と生きたいところだけど、人が来ないもっと奥地に向かう必要がありそうだね~すぐに回収できるように君も近くに居ないと~水中に潜るけど我慢できる?」
「問題は無い。流石にさっきみたいに奪われるよりかはいいだろう」
「それじゃあ、さっさとシードラゴンの素材を回収しよっか。そしたらさっきの奴らを襲撃するよ。ホムラ達のドラゴン退治にも水を差されたらたまったものじゃないしね」
「そうだな」
俺達はその後深海に潜りシードラゴンを二匹倒して捕獲した。
まあ、向こうから襲いかかってきたから仕方なく二匹仕留めることになった感じだけどな。
ほかにも色んなモンスターに襲われて大量に素材を手に入れたな。
まさかこんなにモンスターの素材を大量確保することになるとは・・・・・・
その日のうちに必要な素材は全て集め終えたからあとはさっきの奴らに襲撃を仕掛けるだけだな。
あいつが都合の良い物を落としてくれたおかげで俺も戦えるようになった。
浮遊する槍を操るという道具だな。まさかいつか作って貰おうと思っていたものを予想外の形で手にするとは思わなかった。
「そうだ、君その槍でホムラ達のドラゴン退治に参戦したら?」
「そうするとお前はどうなるんだ?」
ストレージが無いから素材類を確保出来ない。
その辺のごまかしはどうするつもりだ?
「横やりを入れられないようにさっきの奴らをつぶす為に動くから問題ないよ。アイテムまで使ったのに根こそぎ奪われたんだ。何とかする手段をあいつらは持ち合わせてるんだよ」
たしか戦利品マーカーだったか?
撃ち込んだのに普通に無力化してきやがったよなあいつ・・・・・・
そうなるとホムラ達の素材を奪われないようにイティアが動く必要はあるか。
というわけで槍の訓練の為に近くにあいつらの拠点を見つけたらつぶしに行こう。
あいつの所属工房の建物が何処にあるのかをサーチできるからね。
あんなもの作れるんだしどうせ工房全体がグルでしょ。
明日から工房つぶしに取りかかるよ。
やれやれ、今日でようやく終わりかと思っていたがまだまだ続きそうだな。
まあ、俺も俺で実力を伸ばす良い機会だ。
この機会を逃さず糧にして行こうじゃ無いか。
ビュウス「にしてもこの宙に浮かぶ槍、扱いが難しいな」
イティア「これはこうやってこうするとうまくいくと思うよ」
ビュウス「おお、確かに・・・・・・」




