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024 ヒュルリ砂鉄山とコクウ

 さて、一日かけて砂鉄の大地を渡り次の場所に到着。

 いつも通り登録後は工房に戻って休んだ後に探索開始だよ。


 今回挑戦するのはヒュルリ砂鉄山だ。

 一件砂鉄の大地とよく似た地面の山だから砂鉄山と名付けられたわけだね。

 というか、ここの存在多分知らなければ普通に見落とすんじゃ無いかな。

 知らなければここも砂鉄の大地にしか見えないもんね。


「にしても・・・・・・何かが大暴れでもしたかのように地形が酷いことになってるね」


 巨大な爪の跡とまるでドラゴンブレスで焼かれたかのような溶けた地面・・・・・・

 これって、もしかしなくてもここにドラゴンが居るのでは?

 シャウラに確認してみたけどどうやら居ないらしい。

 というよりここでど派手に大暴れした何者かの影響で暗闇の森にドラゴンが襲来したらしいからね。


 そうなると一ヶ月くらい前の話になるからもうここにはドラゴンもそれを狩る何者かも居ないでしょ。

 私はそう思いながら荷物からある者を取り出した。


「なんだそれ?」


「訓練用マスク。自分のエネルギーで二酸化炭素を酸素に分離して無呼吸で活動できるように訓練する為のものだね」


 ちなみに、この砂鉄山には酸素がない。

 気体魔力だけが満ちていて呼吸すればエネルギーの回復速度は異常に速くなるけど酸素は常に欠乏状態になるらしい。

 このマスクは酸素に変換するのを補助する役割がある。


「相変わらずぶっ飛んでるでござるな」


「だが、これによって俺達の実力・・・・・・というか肉体の強さが高くなっているのは事実だ」


「まあ、一昨日の戦闘で技術力も磨かれてるし全体的に強くはなっているだろう。もう一匹のドラゴン討伐の方が難航して居るみたいだし僕達も強くならないと極めてまずい気がするよ。最悪の場合でも手助けは期待できないと思う」


 イティアのドラゴン討伐ね。

 にしてもまさか横からかっ攫おうとするプレイヤーが現れるとはね。

 これは私達の方でも同じ事が言えるかもしれないし対策道具は作っておく必要があるだろう。


 ちなみにかっ攫ったプレイヤーはイティアの魔法でグシャッとつぶされたらしい。

 手を叩いた瞬間につぶれて消し飛んだとか・・・・・・

 悪質行為の返り討ちで大量にYenが手に入ったらしいけどね。

 ちなみに素材は消し飛んだらしい。というか向こうがそういう風に細工していたらしい。

 転売でもする気だったんだろうね。最も消し飛ぶのを承知でつぶしにかかるとは思ってなかったらしいけどね。


 ちなみにそういう略奪を阻止するのは極めて単純で戦利品マーカーと呼ばれるものを使えば良いらしい。

 これで戦闘時の戦績具合で分配することが決めつけられて丸ごと横からかっさらわる事が無くなるとのこと。

 最も、横入りによる攻撃支援で分配にもめたりとか普通にあるみたいだけどね。

 でも丸ごと持って行かれるよりかは遙かにマシだろうね。横入りでダメージを与えられる量なんてたかがしれてるからね。


 それにプレイヤーが攻撃できないから必然的にNPCが行うことになるから案外横入り関係はどうとでもなるのかもしれない。

 まあ、中にはNPC(笑)みたいに中身入りの人も居るけどね。

 でもそんな人はそうそう居ないだろうからシステム関係で何とかなるんじゃないかな。


 まあ、その辺は私達に分かるわけ無いしその時になったら考えようか。

 イティアの方も何とかなるらしいし問題ないって事で良いよね。


「おい、ホムラ・・・・・・誰か居るぞ」


 そんなことを考えながら歩いていたらレクトが指を指して向こうを指し示した。

 いくつものサンドフィッシュの骨がおちててその山の上に一人の少女がそこにいた。

 身長は、私と大して変わらないくらいだろうか。

 酸素の存在しないはずの場所でボーッと砂鉄の大地の方を見ている。


「生きてるのかな?」


「生きてるよ。運良くね」


 私のつぶやきに対して少女は答えた。

 まるで貼り付けられたかのような笑顔を浮かべてこちらを見た。


「君たちもドラゴンに捕まえられてここまで来た感じ? それとも単純にここに探索に来た感じかな? もし良ければ何だけどこの場所から抜け出す出口に案内して欲しいんだけど・・・・・・」


 ドラゴンに捕まえられてって・・・・・・

 よっぽど変な方法でここまで来てしまったんだろうね。

 自分の足でここまで来たわけじゃ無いから帰り道が分からないんだ。

 そこそこ距離もある上にひっきりなしにサンドフィッシュが襲ってくる場所だしね。

 安心して休める場所があるかどうか怪しいからここから抜け出せなかったんだろうね。


 ここって閃光火山での経験で歩きながらサンドフィッシュに対処するという技術を身につけないと一日でたどり着けないような場所にあるからね。

 砂鉄の大地の出入り口からはかなり遠いだろう。

 奥地に極めて近い場所だからねここは・・・・・・


「出口に案内するよりも私達と共に行動してポータルを使えばすぐに抜け出せるよ。向こうの方にそれを可能とする遺跡があるからね」


「あ~何の意味があるのかよく分からなかった人工物ね。転移ポータルだったんだ。それじゃあ、一緒について来ていい?」


「良いけど、すぐには出ないよ?」


 一応訓練できているわけだしね。


「構わないよ。一ヶ月以上もここにとらわれてるわけだしね。さて、一応自己紹介はした方が良いかもね」


 サンドフィッシュの骨の山から飛び降りて私達の前に立った。

 光が反射しない漆黒の髪と青い瞳の女の子だった。


「ボクの名前はコクウだよ。よろしくね」


 そしてまるで貼り付けられたかのような笑顔が特徴的な女の子だった。

イティア「やめなさ~い」

転売PC「なんなんだよ!こいつは!?」

ビュウス「でかい光の手を地面に叩きつけながら追いかけてるな。ある意味地獄絵図だ。巻き込まれたくはないな」

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