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021 耐性をつけよう

「さて、そろそろ毒ガスになれたし次は硫酸の中を泳げるようにトレーニングしよう。耐酸性水着は持ってきたからね」


「ちょっと待て!? そこまでする必要あるのか!?」


 そこまでする必要あるのかね・・・・・・

 そりゃ必要だよ。


「硫酸湖の中にある素材が必須になるからね。取りに行く為には私と誰か護衛が居ないとね。私が耐性つけるんだから全員で一緒につけた方が良いでしょ?」


「うぐ・・・・・・確かにそうだよな」


 まあ、リエラが普通に硫酸湖を泳げると分かっている以上耐性つけるのはいずれ必須になると分かっているからね。


「しかし、硫酸とかいうのを克服すればドラゴンに強くなれるのか?」


「今回のドラゴンはアシッドブレスとか使わないから余り意味ないけど、身体強度上昇するからドラゴンに対抗する力を手に入れられるとかいってたね」


 シャウラに身体強度って何と聞いたら体に満ちる力に耐える体の強さのこととのこと。

 魔力、生命力等ありとあらゆるエネルギーは体に満ちている。

 それを形ある行動として行使するには体に満ちるエネルギーを使用して行うんだ。

 私が普段から日常的に行っている歩行、息を吸う、瞬きとかにもそのエネルギーが必要になる。


 当然、魔法なんかもエネルギーが必要になる。

 体に満ちるエネルギーは実のところそこまで多くない。

 大抵大技一回打てばほぼ間違いなく満ちたエネルギーは無くなるだろう。

 満ちたエネルギーが無くなればエネルギーを溜め込む器官からエネルギーが放出されて再び体にエネルギーを満ちあふれさせる。

 そしてエネルギーが満ちたときまた魔法が使えるようになるわけだね。


 その体に満ちるエネルギー量の上限を決めるのが身体強度だ。

 これが高くないと瞬間最大エネルギー出力は大幅に低くなる。

 だから瞬間最大エネルギー出力に大きく影響するのがこの身体強度って訳だね。


 ちなみにエネルギー保有量に関わるのは精神強度というらしいよ。

 まあ、これは身体強度と共に上昇するものらしいから意識せずとも上昇していくらしいけどね。


 瞬間最大エネルギー出力が上がればありとあらゆる攻撃の総合火力が引き上げられる。

 シャウラ曰く、身体強度は意識して引き上げようとしないと中々上昇しない物らしいからね。

 精神強度はよほど変な人でも無い限りは身体強度が上がるにつられてどんどん上昇していくらしいからね。

 中には精神強度が高すぎてそれを使って身体強度を引き上げるとかしている人が居るとか居ないとか・・・・・・


 そんな感じの説明を皆にした。

 なんというかやることがやることだから顔を引きつらせてる。

 まあ、私も好きこのんでやりたいと思わないしね。


「そんなわけだから瞬間最大火力に関わるわけだよ。だから身体強度を引き上げるのは重要なんだよ」


「無自覚の魔法で身体強化とか行っている以上それが強化されないと強くはなれないよな。うん、仕方ないんだ」


 まあ、シャウラもここまで頭がイカれてる方法で訓練するのはどうかと思うとはいってたね。

 もっとまともな訓練法はある。施設が必要で工房レベルで作れないけどね。

 時間が無いし仕方が無いんだよね。

 仕方ないことなんだよ。


「と言うわけで薄めた硫酸のプールを用意しました」


 硫酸に耐えるプールの浴槽は硝子製。

 それも徹底的にエンチャントで強化した簡単には壊れない代物だ。

 多少暴れても割れないだろうね。


 そして、私達の着る服は耐酸性の水着だ。

 これは硫酸でも溶けない水着だからね。

 今の私達には作れない代物だからそこそこのお値段はしたけど必要経費で手に入れたといった感じだよ。


 それを着て水で薄めた硫酸のプールに入る。

 まずは足をつける程度でね。


「ほ、ホムラ!? 足がとんでもないことになっているが大丈夫か!?」


「回復薬で打ち消すから大丈夫だよ」


 毒ガス訓練用に使っていたマスクを未だにつけているからね。

 そこで吸入される回復薬を更に濃縮した回復薬に変えている。

 これによって破損する体は急速に回復する。

 代償として凄く痛いけどね。でもいつものことだ。

 痛みの大小こそあれどそこまで大きく変わらない。


「ほら、きついかもしれないけど皆も早くやりなよ」


「さっきの毒ガス克服とは訳が違う気がするぞ。何かあったときに対処出来るようにオボロとリエラは待機しておけ。最初は僕達男性陣から行う」


「行くぞ・・・・・・グォォォォォ!?」


 レクトとドルフィスも水着に着替えて足を硫酸のプールにつけた。

 するとじっくりとだけど皆の足も溶けては再生を繰り返していた。


「こ、れ・・・・・・・想像以上・・・・・に・・・・・き・・・・つい・・・・・・」


「な・・・・・でホ・・・・・ムラは・・・・・・・平・・・・・気・・・・・・なん・・・・・・だ・・・・?」


「そりゃ慣れてるし。オボロと似たような体質だしね。私は」


「ちょっと待つでござる!? それは初耳でござるよ!?」


 そりゃ言ってないもんね。


「痛みになれれば色々と情報収集できて便利だよ。体質で風とか触れるだけで激痛が走るなら慣らしておいた方が良いよ。どうせ一生つきあうことになるんだからね」


「ホムラ殿は拙者と同じ体質を持ちながら薬を使わずにいたと言うことなのでござるか・・・・・・凄いでござるな」


 まあ、現実世界では当たり前の体質なんだけどね。

 本当に大変だよね。

 慣れてないと辛いもんね。


「・・・・・・シャウラの言っていたことってひょっとしてこれか?」


「言われてみればそうでござるな。そうなるとある意味ホムラ殿は逃避していると言うことなのでござるな」


「シャウラとこっそり何はなしてたの?」


「それはシャウラ殿に直接聞くでござるよ」


 それもそうだね。

 私が何を逃避してるのか余裕が出来たらしっかり答えて貰おうか。

 そのためにもまずは耐性付けを終わらせないとね。

イティア「ホムラちゃんって私と似てるよね。異常なことを当たり前だと思っている辺りがね」

ビュウス「異常なことを当たり前?」

イティア「まあ、本人が自覚してないからね。いつか分かるよ」

ビュウス「?」

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