020 リスリウムの湖
注.現実に存在する物質で危険な行為をしていますがこれはフィクションです。現実で真似をしたら危険なので真似をしないでください。
「到着! ここがリスリウムの湖ね・・・・・・」
「凄い綺麗でござるな」
「綺麗だが、なんか妙にイヤな予感がするのは気のせいか?」
「ホムラ、アレってまさか・・・・・・・」
私、オボロ、ドルフィス、レクトの順で湖を見て呟いた。
その湖はエメラルドグリーンの綺麗な湖だった。
そう、本当に綺麗な湖だ。でも・・・・・・
「近づかない方が良いよ。近づいたら死ぬよ」
「死!?」
「やはり、アレは危険な湖か・・・・・・」
「正解。硫酸湖だよ」
硫酸というとても危険な液体が湖のように貯まっているのが硫酸湖だ。
硫酸はとても危険で気化したガスなんかを吸えば一発で死ねる。
正直、本気でやばいところだよ。
まあ、ファンタジーには関係ないけどね。
これくらいならどうにでも出来る。
とういうか出来ないとドラゴンなんて倒せるわけが無い。
「と、言うわけで今日から硫酸湖の付近で生存出来る体作りをしようと思います」
「いや、ちょっと待て!? 出来るわけ無いだろ!?」
「出来るよ。ほら、リエラは平然と湖の前に向かってるじゃん」
「リエラ!?」
リエラは湖の近くに行っても平然としていた。
まあ、シャウラ曰くこのパーティに来る前はそこそこの実力者だったらしいからね。
呪いが無ければ上位パーティの魔法使いと僧侶の複合冒険者として立ち回れるレベルらしいしね。
だから、硫酸湖は装備がちゃんと耐性があれば普通に泳げるとのこと。
このゲーム内の冒険者は化け物ばかりかと突っ込んだけど私も耐性を得る必要があるとのこと。
このゲーム、どうやらアバターの育成要素も普通にあるみたいだしね。
耐性が無いと作るのが危険な代物もいくつか存在するらしいし耐性を得るのは必須みたいだね。
「ホムラもやるのか!?」
「まあね。今は手を付けられないだけで他の皆もやるみたいだし覚悟を決めていざ毒の中へ!」
ちなみに耐性付けの為の特性マスクは用意してきた。
外にある毒を吸引しつつ薬を体内に散布し、多少苦しみつつも耐性を得られるように強化するという代物だね。
薬を切らさないようにしつつここで訓練を行うわけだね。
「このリスリウムの湖はモンスターが出現しない数少ない硫酸湖らしいからね。だから訓練には最適って訳だよ」
モンスターが居ない理由は恐らく隣接している砂鉄の大地のせいだね。
宝の山が目の前にあるし地中から襲ってくるサンドフィッシュを乗り越えないと到達できないというダブルコンボも相まって人が滅多に訪れない。
人が来ないからモンスターが発生する為のエネルギーも貯まりづらくモンスターが発生しづらい。
どうも、モンスターは生き物から発するエネルギーで生まれるらしいしね。
さらにいえば硫酸湖で生きる生物を産み出す為には相応のエネルギーが必要になるだろう。
相応のエネルギーが必要になるから産み出されることは無い。
そして頻繁にエネルギーを欲する砂鉄の大地の存在もあり貯めたエネルギーが根こそぎ持って行かれる為、決してモンスターが発生することは無いという場所になっているわけだね。
何というかとんでもない立地だよね。
苦労して行かなきゃいけない割には他の硫酸湖でも手に入るものしかないわけだからね。
プレイヤーが使える転移の祭壇が無きゃここに訪れる人なんて居ないでしょ。
そして大半のプレイヤーは好きこのんで硫酸の毒を克服する訓練を行わない。
克服する人でもわざわざこんな所に訪れるような人は滅多に居ないらしいしね。
訓練するなら安全な工房内にそういう設備を作れば良いだけの話だからね。
シャウラが言うには工房レベルの問題でまだ未解禁だから無理だからこそここまで来たわけだよ。
「あ~ドラゴンブレスは毒ガスも発生すると聞いたことがあるからな。となるとこれは乗り越えなきゃ戦う土俵にすら上がれないと言うことだな。リエラが平気と言うことは上位冒険者は当たり前のように乗り越えてきた物なんだろう。覚悟を決めるしかないな」
「これを克服する為の設備はあるにはあるけど時間が無い以上、解禁されるのを待っているわけにも行かないからね。私もやらなきゃ何だから覚悟を決めよう」
「うぅ・・・・・・これもお姉ちゃんを救う為でござる。頑張るしか無いのでござる!」
「あの堕落女、ドラゴン倒しても意味なかったら恨むぞ」
オボロもレクトも覚悟を決めたみたいだ。
と言うわけで特性マスクを装着し毒ガス耐性を得る為の訓練を開始する。
即死はしないけど結構きついね。
私は毒ガス耐性を得る為の訓練と平行して錬金術の技能強化の為に色々と作る。
攻撃出来ずとも何かを作ってサポートが出来る以上はそういう訓練はした方が良いだろうしね。
オボロは以前使っていた木刀を素振りして毒ガスの中でも動けるように訓練している。
レクトも私がその辺の意思で作った矢を射ったりしている。
ドルフィスは、腹筋やランニングなどで動けるように訓練をしている。
皆毒ガスを克服する訓練と平行して色々とやっている。
リエラは硫酸に触れても大丈夫らしいので硫酸の回収をして貰っている。
特殊な強化硝子の入れ物を用意してあるしね。
普通の硝子だと持ち帰るとき戦闘で割れるからそういうのもあるんだよ。
硫酸の用途は多彩だからありがたく回収させて貰う。
化け学の方の化学でよく使われる代物だしね。
さて、このまま過ごして毒ガスを克服しないとね。
毒ガス克服したら次は硫酸に触れても問題ないようにして硫酸湖の底にある素材を回収しないといけないわけだからね。
回収するのが私じゃ無ければダメとかじゃ無ければリエラに回収させていたのにね。
ままならない物だよ。
イティア「テンペスト! これで周囲一帯嵐で包まれる。さらにテンペストサンダー!」
オーガキング「ガギャベギゴババァ」
ビュウス「こいつ、普通に魔法使えるのかよ。しかも天候変動魔法にそれを前提とした大技まで・・・・・・」




