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017 リエラの呪いの真実

「錬金術ヲ使イ始メタ途端ニ完成させるとハナ」


「さて、5月20日に発売する為に・・・・・・」


「そのネタまだ引っ張るのか!?」


 流石に冗談だけどね。

 量産できる程素材がないよ。

 まだ購入可能になってない素材もいくつかあるしね。


「凄いね~。もう少し時間がかかると思ってたよ~。それじゃあ遠慮無くいただくね?」


 いいよいいよ。

 結構な大金が工房に入ってきたしね。

 イティアに杖を渡すと彼女は色々とみている。


「とことんおもちゃって所にこだわってるんだね。光るし音も鳴るんだ。音が鳴るってことは声も出せるし杖に詠唱させるなんて面白そうだね」


 杖に詠唱・・・・・・たしかにそれは面白そうだ。

 というかこれなら詠唱出来ずに呪いとかと言うのもどうにか・・・・・・私達が肝心の詠唱法を知らなきゃ意味が無いか。


 というか、結局大型の機械作らなかったな。

 素材が集まらなかったから仕方ないんだけどね。

 やっぱり簡単には集まらないよね。


「うん、凄くおいしそう。それじゃあいただきます」


 ん? おいしそう?

 言葉に疑問を感じて顔を上げるとイティアがホビーロッドをむしゃむしゃと食べていた。

 ちょっと待って!?


「え!? それ食べ物じゃないよ!?」


「ホムラ・・・・・・イティアは何でも食べる。剣とか槍とかの武器とかも平然と食べる。そういう体質なんだよ。現実でもね」


 シャウラがそう言った。

 そうなんだ・・・・・・で納得できるわけ無い。

 食べる意味は!? ちゃんと調理された料理なんかを食べる方がおいしいと思うんだけど!?


「う~ん、結構おいしいね」


 まあ、彼女にとってはおいしいんだと思う。

 それで納得しよう。

 うん・・・・・・


「さてと・・・・・・杖を食べることをあらかじめ言っておかなかったお詫びとして一つだけ忠告をさせて貰うよ」


 まあ、杖は普通食べるとは思わないしね。

 確かにあらかじめ言って欲しかったというのはあるね。

 でも、忠告って何?


「詠唱が出来ない呪いが掛かってる女の子が居るでしょ? あの子、まもなく死ぬよ?」


 死ぬ?

 オボロの姉のリエラが?


「なんで?」


「そういう呪いだからね。あの呪いは声を奪うだけじゃ飽き足らず対象の魂を侵蝕するからね。誰かに助けを求めようとしてもそういうのに耐性のある人間以外は気づけないとかいう呪いも追加であるからシャウラ以外は気がついてなかったんじゃ無いかな?」


 助けを求めても気づけない呪い!?

 そうだ、以前あった。

 あのとき警告を発しているリエラの行動に皆気にもとめてなかった。


 もしかしてアレは呪いの影響だったとでも言うの!?

 だとするとリエラってずっと苦しんでたんじゃ・・・・・・


「シャウラは気づいてたの?」


「気づいてたよ。あれは呪いをかけた相手を依り代にしてこの世に悪魔を顕現させるものだからね。実のところリエラじゃあの呪いは解けないんだよね。無詠唱で呪い解除の呪文を唱えても無駄。もうそれで解除できるレベルじゃ無くなっているからね。恐らく半年前に呪いが進行したんじゃ無いかな?」


 ってことは私が無詠唱云々のものを作ろうとしていたのは最初から無意味だった?

 なら・・・・・・


「呪いを解く方法は・・・・・・」


「呪いが進行しすぎてて現地点ではないよ」


 そんな・・・・・・


「でも、延命させる方法ならある」


「延命させる方法!? それは!?」


 リエラが死ぬとオボロが悲しむ。

 何とか出来るなら何でもする。


「コールドスリープ装置を作り上げる。それで呪いの進行を止めるんだよ。対象が仮死状態だと呪いは進行しない。呪いは進行させるだけで生命力が削られるからね。死にかけのような状態でそれをやれば依り代として乗っ取る前に死にかねないから必然的に止まるようになってるんだ。そして呪いそのものには対象を生かそうとする力は無い」


 だからコールドスリープさせれば必然的に呪いの進行は止まる訳ね。

 でも・・・・・・


「そんなもの、作れるのかな?」


「無理ダナ。魔力基板ヲ作るニハ素材ガ足りナイ。そもソモ必要にナル素材ガ問題すギテ作れナイ」


 私の独り言にロギロスが答えた。

 素材が無いから作れないとのことだった。

 この言い方だと素材さえあれば不可能では無いって事だね。


 ただ、必要になる素材が問題すぎるって一体どういう事?

 そんなに難易度が高いのかな?


「ドラゴンだよ。それも二匹ね。片方は以前ホムラ達が声だけ聞いたライトドラゴン、もう片方は海の中に済むシードラゴンだよ。手に入れるのが困難でしょ?」


 うわぁ・・・・・・そりゃロギロスも無理だというわけだよ。

 ライトドラゴンはまだ可能性があるけど、シードラゴンなんて無理でしょ。

 造船技術はまだ私達には無いんだよ。

 錬金術で作ろうにもそもそも工房が狭すぎてそっくりそのままの状態で作り出せるわけが無い。


「シードラゴンは君たちには厳しそうだね。それなら、後でシードラゴンで料理してくれるのを約束してくれるならこっちはボクが獲ってきても良いよ」


 どうしようかと頭を抱えているとイティアが一番難しいものを獲ってくると言った。


「いいの?」


「いいよ。海の中泳ぐくらいなら問題ないからね。その代わり料理を期待してるよ」


「うん、期待して良いよ。本気で作るから」


 よし、これなら何とかなりそうだ。

 まさかイティアが獲ってきてくれるなんてね。

 ライトドラゴンも捕ってきて欲しいけど流石に無理があるかな。


「とりあえず、遠いしそこのビュウスって子を借りるね。私じゃ丸ごと持って帰れないから」


 インベントリの問題だね。

 まあ、ロギロス、シャウラに私は抜けたらやばい人材だしね。

 フィルはそもそも、見知らぬ人と一緒に行動すること自体が難しいからね。


「合流出来たと思ったら早速分かれるのかよ。まあ、仕方ないよな」


「それじゃあ、行ってくるね」


「って今からかってウォア!?」


 イティアはビュウスを無理矢理担いで素早く工房から出て行った。

 うん、流石にすぐとは予想してなかったね。


「リエラのタイムリミットは?」


「6月6日がタイムリミットだね。製作時間も考えると余り余裕はないよ。それじゃあ、ロギロスは本体作りをお願いするよ。フィルはロギロスの手伝いをお願い」


「分かった」「了解シタ」


 指示を受けてフィルとロギロスは部屋から出て行った。


「ホムラは、錬金術でドラゴンの攻撃に耐える鎧と倒せる武器の製作をお願いするよ」


 ドラゴンを倒す武器にドラゴンの攻撃に耐える鎧ね。

 錬金術を使っても作れるかは怪しいけどやるしか無いよね。


「それと本日をもってレクトパーティは冒険の再開を許可する。私がドラゴン退治に向けた素材の場所を言うからそこに向かって一緒に素材を集めてきて」


 なんか私だけオーバーワークな気もするけどそもそも私自身のわがままだしね。

 こなしてみせるよ。

 私は決意を新たに部屋から出た。

イティア「邪魔だよ! ガブリ!」

ワイバーン「ギャース!?」

ビュウス「ヤベェなコイツ・・・・・・」

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