010 この杖に足りないものそれは
「DX魔法ノ杖ダナ」
「ん~そう言われるとそうなのかも?」
今日の作業が終わりレクト達が帰った後、私は思いついたホビーステッキ形式の魔法の杖設計案を見せた。
案の定というかロギロスにはDX魔法の杖と揶揄された。
「えっと、なんでおもちゃ扱いなの?」
「最近デハDXノ付イタ刀のおもちゃがアル時代だかラナ。昔カラ魔法少女ノ使ウ武器ハト言われタラ何ヲ思イ浮かベル? つまりそういうこトダ」
最近では本格的な刀のおもちゃとかあるからね。
短くした刀に炎だの水だののエフェクトをつけたおもちゃとか普通にネタにされてたもんね。
シャウラのことだから知っているかと思ったんだけど意外とそうでも無いんだね。
でも、怠惰にすごしてるときに見てる本は凄い難しい文がずらずら書き並べられたものだから、パソコンとかで情報収集もしているけどそっち方面にまでは手を伸ばしてないんだろうね。
「うむむ・・・・・・そう言う物なのかな? でも確かに配線みたいになった魔力回路が収まっている杖は確かに・・・・・・でもな・・・・・・・」
なんかシャウラの中で引っかかってるみたいだね。
頭が良いから画期的な構造がおもちゃみたいと言われて納得が出来ないんだろうね。
見た目が普通の杖なだけにね。
「しカシ、かナリ良イ作りダナ。量産もしやすそウダ。試作はうまくいったノカ?」
「一応ね」
ホビーステッキ構造試作ともいえる形の杖を作ってみた。
かなりうまくいったね。製作評価は200000Yenと今までに無い数字が出た。
こんな量産しやすそうな構造で一本二百円だよ。
しかもこれはあくまでも普通に売ればだから店頭に出せば大もうけ間違いなしだ。
「これが試作した杖だよ」
ちなみに試作は分割では無くちゃんとした形で作った物だ。
ホビーステッキ構造を思いついてから作った物だからね。
「とりあえず、これがこのままでも問題ないか確かめて欲しいんだ。お願いできる?」
「うん、分かった。杖を使うなら丁度良い人が居るしね。リエラじゃテストできないからその人に頼むことにするよ」
まあ、魔法には詠唱が必要なものもあるのに詠唱できないんじゃテストにならないよね。
それは仕方ないんだけど・・・・・・
「そんなNPC居るの?」
「頭の痛いことにね。中身入りのNPCだよ」
・・・・・・つまり生身の人間が操作している偽NPCってことね。
事実上のプレイヤーもしくは運営PCじゃん。
「本当に頭痛くなるから変に突っ込まないでね。うん・・・・・・。少なくとも普通のNPCという扱いだからね。運営NPCとかじゃなくてね」
しかも知り合いなんだ。
多分運営に無茶言って入ったんだろうね。
「まあ、その件はこれで終わりにしよう。ところで・・・・・・」
そして私達はいろんな事を話しながら一日を終えた。
そして次の日・・・・・・
「君がホムラかい?」
目が覚めてシャウラの元に向かうとなんというかシャウラと似たような雰囲気をまとう女の人がいた。
なんといえば良いのか・・・・・・本質的にシャウラと共通点があるみたいな?
自分でもよく分からないけどなんかが似てると感じた。
ぱっと見は雰囲気も全然違うのに似た雰囲気と感じてしまう。
なにこの妙な感覚?
「ボクの名前はイティアだよ~。君の杖をテストした者なんだ~。よろしくね~」
なんというかふんわりしたような性格の人だね。
この人が無理矢理NPCとして参加した人?
そうには見えないけどね。
「ところで~君はこの杖を~設計したんだね?」
「そうだよ」
やっぱりホビーステッキというのは流石に気が触った?
このひとNPCとして入ってるみたいだから攻撃が普通に出来るんだよね。
普通のNPCならリミッターが付いてるんだけどこの人には付いてないんだよね。中身人間だし・・・・・・
正直怖いんだけど・・・・・・・
「いい構造だね。でも、これじゃあダメだよ」
と思ったらだめ出しだった。
やっぱり速攻で出てきたアイデアだからね。
何かしらの欠陥があったのかな。
「何か問題が?」
「魔力回路が配線状にしてるのに剥き出しだもん。これじゃあ長くは持たないよ~。保護をしないと」
えっと・・・・・・
昨日魔法薬品でつくったものが魔力回路だというのは分かったけど剥き出しって?
そもそも杖にコーティングする場合だと保護とか必要ないでしょ?
どういうこと?
「疑問に思ってる顔だね~。コーティングはメンテナンスでつけ直せば良いけどこういうのはそういうわけにはいかないんだ。衝撃に弱いのは余らせることでカバーしてるけど剥き出しなのはいただけないよ~」
なるほどね。
杖のコーティングはメンテナンスの時にどうにでも出来る訳ね。
だからメンテナンスもしないのに剥き出しの回路を使うのはよろしくないということね。
「それと、折角DX魔法の杖~なんだし魔法基板とか作って埋め込めばいいと思うよ~。ネックになる配線は保護をつければ解決だしね~」
「ま、魔力基板!?」
機械とかにある基板とかのファンタジー系の代物!?
かなりやっかいそうなんだけど・・・・・・
「うん、本当にごめん。十倍近く金額が変わるし中身がばれるからイティアに頼んだけど・・・・・・まさかイティアが自分が気に入る杖を手に入れてないとは思ってなかったんだ」
シャウラが謝罪してきた。
あ~割と珍しいね。ここまでのミスは・・・・・・
まあ、変なところに情報流すのもアレだから頼んだら妙なことになったという所だろうね。
なんか妙なことになったけどなんとかなるとおもって取り組んでいこう。
ソニス「この杖に足りないもの、それは耐久度、耐久度、耐久度そしてなによりも耐久度が足りない。という漢字のサブタイトルだね。なんか妙な子が現れたけどホムラは何とか乗り切れるかな?」




